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●┃● ● オ ブ ジ ェ ク ト 倶 楽 部 ■ ┃
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No.332 2010/06/23
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┣【Topics】「オブジェクト倶楽部2010夏イベント」チーム割引はお急ぎください!
┣【アジャイル】アジャイル・プラクティスの見つけ方 [16]
┃ 〜期間をおいてプラクティスを書き直す〜
┣【要件定義】要求とか要件についての四方山話 [4]
┃ 〜要求工学で定義されているアクティビティの分類〜
┗ 編集後記
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〇 「オブジェクト倶楽部2010夏イベント」チーム割引はお急ぎください!
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オブジェクト倶楽部2010夏イベントへ「チーム割引」を適用されてのお申込み
は【6月28日 月曜日】が締切となっています。チームでご参加を検討中のみな
さまは、28日までにお申込みをお願いします。チーム割引でのお申込みは、通
常のお申込み方法とは異なりますので、イベントページをご確認の上、お申込
みください!
また、ライトニングトークスへのお申込みも【6月28日 月曜日】が締切となり
ます。発表ご希望の方はお急ぎください!
● イベント詳細およびお申込みはコチラから!
→ /event/2010summer/
たくさんのみなさまのご参加、お待ちしております!
● タイトル:オブジェクト倶楽部2010夏イベント
● 開催日時:2010年7月16日(金) 10:00開始
● 場 所:国立オリンピック記念青少年総合センター(代々木)
http://nyc.niye.go.jp/
● 内 容:講演、ワークショップ
● 参 加 費:イベント3,000円、懇親会5,000円
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┣【アジャイル】アジャイル・プラクティスの見つけ方 [16]
┗ 〜期間をおいてプラクティスを書き直す〜
こんにちは。こんぴろです。気づくとこの連載も1年以上続けさせていただいて
います。この連載の中でも取り上げた、組織を変化させるためのパターンをま
とめた書籍『Fearless Change』[*1]ですが、現在続編が執筆されています。僕
はこの本の大ファンなので、続編がいつ頃出版される予定なのか、著者の一人
であるMary lynn Manns氏に尋ねてみたところ、少なくとも2年はかかりそうと
いう返信をいただきました。なぜそれだけ時間がかかるのでしょうか?それは
続編でもいくつか新たなパターンを追加する事が考えられていますが、パター
ンとして成熟させるには、時間がかかるからだそうです。ということで、今回
は新しい視点を増やして書き直すことでプラクティスを磨いてみます。
これまで連載で、記録をつける事をテーマにまとめたプラクティスに、「ナビ
ゲータ・ログ」[*2]と「3つの記ログ」[*3]があります。これらのプラクティス
は、ブログに日々の作業をまとめ、毎朝チームで回覧する、というのがベース
にあります。なぜブログに日々の作業をまとめ、毎朝回覧するといいのでしょ
うか?
一つめは、暗黙知になる前の知識が、既に目に見える形になっているところで
す。記録自身が、各個人やペアの備忘録になっているという面もありますが、
さらに、毎朝回覧することで、作業を行った以外の第三者も作業の内容を一度
は目にします。よって同様の作業を行うとしても、少しでも得た知識があるの
で、そういえば○○さんはいつだったかこういう作業していたな」と気づく確
率が、ただ口頭で情報交換をしているよりも高まり、作業を進める上で役に立
つでしょう。
二つめは、目に見える形になっていることで、「今どの話をしているのか」理
解しやすい事にあります。人の認識は思った以上に目から入ってくる情報に左
右されます。「恋人同士で口論している最中に、片方がホワイトボードを持ち
出して具体的に問題を整理したらもう一人がキレた。」という話もありますが、
「今」話している論点がなんなのか、目に見えるようになるだけで、感情がよ
り揺さぶられるという事から、効果の高さを感じていただけると思います。
三つめは、共有スペースにチームの知識を蓄えるメリットを知らないメンバー
も、そのメリットを享受できる点です。メリットを理解していないメンバーに
とってはただ面倒なだけのプラクティスでしょう。しかし、他の人の記ログを
読むにつれ、自分のまとめた記ログが他の人にも役に立つのだと気づき、積極
的に記ログを残すようになるでしょう。
以上の3点を新たな視点として加え、プラクティスにまとめてみます。
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● プラクティス名
「チームで記ログを知恵のなる木に育てよう」
暗黙知になる前の毎日の記ログ(作業内容)をブログに書き、チームで毎朝読む
ことで、薄くともチーム内で知恵を共有しよう。
● 悪魔の囁き
「記ログなんか他の人の役に立たないし、お前自身の仕事を奪う事になるぜ。」
● 天使の言葉
「小さな記録でも文字に残しておくことで、知恵が積み重なり、だんだんとそ
の実が大きくなっていくことでしょう。」
● こんな気分
「そういえば○○さん、こんな作業やってたな。ちょっと聞いてみよう。」
● バランスが肝心
新しい知恵が増えれば、探すのが大変になります。似たよな内容の記ログが
あるのならば、新たな記ログではなく、既にある記ログに追記しましょう。
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今回は過去に書いたプラクティスを新たな視点を加えることで、磨いてみまし
た。次回もお楽しみに。(こんぴろ)
[*1] http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0201741571/xpjp-22
[*2] /ml-arch/magazine/265.html
[*3] /ml-arch/magazine/329.html
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┣【要件定義】要求とか要件についての四方山話 [4]
┗ 〜要求工学で定義されているアクティビティの分類〜
こんにちは、平田です。
今回は一歩引いて、要件定義と呼ばれるものを構成するアクティビティについ
て紹介したいと思います。
『ソフトウェア要求』[*1]という本の著者であるKarl E. Wiegersや、SWEBOKの
分類によると、以下のような分類をすることが多くなっているようです。
・要求開発
・要求の引き出し
・要求の分析
・要求の仕様化
・要求の妥当性確認
・要求管理
要求開発と要求管理に分かれ、要求開発はさらに引き出し、分析、仕様化、妥
当性確認の4つに分かれます[*2][*3]。これらはこの順で進めていくということ
を言っているのではなく、やるべきアクティビティを分類したものととらえる
ことができます。
この定義の中で興味深いのは「要求の引き出し」(requirements elicitation)
です。elicitationという単語はあまり聞きなれないですが[*4]、そこにあるも
のを集めてくるだけではなく、顕在化していないものも含めて「引き出す」と
いうイメージです。
これは、以前紹介したBABOK、ビジネスアナリシスの分野でも、gather(収集す
る)ではなく、elicit(引き出す)として定義しようという議論が起こっていまし
た。
また、それぞれのアクティビティは分類されますが、必ずしも内容を規定する
ものではありません。たとえば、要求の仕様化は要件定義書のような文書、そ
れに含まれるUMLなどのような図で表現されることが一般的かもしれませんが、
アジャイル開発でよく使われる受入テストのようなものを使うことも可能です。
これらのアクティビティの分類は、要件定義でやるべきことのガイドとなりう
るものなので、今後のこの連載の中でも折に触れて参照していきたいと思って
います。(平田)
[*1]「ソフトウェア要求」
http://www.amazon.co.jp/dp/4891003545
[*2] Wiegersによる説明サイト。Figure.2を参照してください。
http://www.processimpact.com/articles/telepathy.html
[*3] SWEBOKでの分類を示しています。要求開発という束ね方はされていませんが
個別のアクティビティは同じように分類されています。
http://www.bcm.co.jp/site/2004/2004Oct/04-youkyuu-kougaku-10/04-youkyuu-kougaku-10.htm
[*4] 辞書(COBUILD)で調べてみると以下のように書かれています。
If you elicit a piece of information, you get it by asking the right questions.
(正しい質問を使用することによって、情報を引き出すことができる)
この例文は、まさに要求を引き出すイメージにぴったりですね。
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┗編集後記
こんにちは、編集人のナガタユウコです。この編集後記を書いている今現在、
東京はすごい雨で、梅雨本番!という感じでジメジメしています。猛暑は辛い
ですが、それでも、カラッと晴れた日が待ち遠しいですね。
さて、みなさま、夏イベントへのお申込みはもうお済みでしょうか?チーム割
引、そしてLTへのご応募は28日が締切となっていますので、お急ぎください。
7月16日、カラッと晴れた空の下、今年もオリンピックセンターにて、お待ちし
ております☆(ナガタユウコ)
*** オブラブスタッフ自己紹介 ***
No.16 柴田(hsbt)
( @hsbt, http://www.hsbt.org/ )
はじめまして、柴田(hsbt)です。
2010年3月より永和システムマネジメントに中途入社し、主にRuby/Railsの開発
案件に携わる日々を過ごしています。このたび、永田さんより、メルマガの原
稿の依頼を受け、私の記事が皆さんの毎日に少しでもプラスになることがあれ
ばと思い参加を決めました。
私はtDiary[*1]と呼ばれるWeb日記システムの開発を長い間続けています。
tDiaryはRubyで作られており、Railsが登場する以前から有志によって現在も開
発が続けられ、多くのユーザーに利用されています。tDiaryは数あるWeb日記シ
ステムの中でもリンク元の表示、ツッコミ機能、プラグインによる拡張といっ
た機能を持っています。
また、OSSですので、誰もが全てのソースコードを入手[*2]し、機能の拡張や不
具合の修正をすることもできます。
メルマガの連載では、私がtDiaryの開発を続ける中で得られた知見から、皆さ
んと共有できるものを抜粋して連載していきたいと思います。
今後はオブジェクト倶楽部のイベントにもスタッフとして参加していきたいと
考えていますので、会場で見かけたら声をかけていただければ幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。(hsbt)
[*1] http://www.tdiary.org/
[*2] http://github.com/tdiary/
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