Date:  Wed, 18 Mar 2009 17:07:22 +0900
Subject:  【オブジェクト倶楽部: 2009-09号】
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                          No.274 2009/03/18

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┣【プログラミング】Flex 3 SDKとPapervision3Dで三次元を遊ぶ [2]
┣【PF】現場リーダーの心得 [16]
┗【アンケート】気になるシステム業界 ホントのところ

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┗【プログラミング】Flex 3 SDKとPapervision3Dで三次元を遊ぶ [2]

こんにちは、オブジェクト倶楽部の水越です。前回はコンパイルして動かすま
でを解説しました。次回予告にはこのソースコードを発展させていきましょう
と書きましたが、ちょっと予定を変えて、そもそも三次元とは何なのかを語り
たいと思います。

★今回のサンプル
http://dl.getdropbox.com/u/227796/flex_pv3d/2/bin/2.swf
前回とほぼ同じですが、箱がピョンピョンとはねています。上のほうにボタン
がありますよね。このボタンのonとoffを切り替えると何が変わるかわかります
か?(ソースコード[*1]もダウンロードできます)

★世界は三次元空間
われわれのいる世界は「縦」と「横」と「高さ」の三つの次元を持っているた
め、三次元空間であると言われています。「時間」も一緒にして四次元「時空」
と呼ぶこともありますね。今年最初のメルマガの『2009年オブラブスタッフが
楽しみにしていること』[*2]で私は「LHC[*3]による余剰次元[*4]の発見」と書
きましたが、この余剰次元とは「縦」「横」「高さ」「時間」以外の五番目以
降の次元のことなんですよ。今まで認識できなかった次元が発見されるかもし
れないなんて、わくわくしてきますね。

★コンピューターは平面国
さて、われわれの世界は三次元空間なのですが、コンピューターの画面は「縦」
と「横」しかないので紙と同じ二次元空間の平面国[*5]です。コンピューター
は静止画以外にも動画を扱えるので「時間」を足すと三次元「時空」になりま
すが、それはここでは気にしないことにしましょう。重要なのはわれわれの世
界は三次元空間で、コンピューターの画面は一つ次元の少ない二次元空間だと
いうことです。それでは、二次元のコンピュータの画面で、前回のサンプル[*6]
のように三次元空間を表現できていると感じるのはなぜなのでしょうか?

★余剰次元は「反応」
私はコンピューターの画面上には「縦」「横」以外のもう一つの次元があると
思います。その次元とは「反応」です。マウスを動かしたら、それに伴って画
面が変化する。と言ってしまうと、かなり当たり前のことですが、それがコン
ピューターの世界の余剰次元なのではないかと考えています。最初に挙げたク
イズである、サンプルの上部のボタンは実はこの「反応」をon/offするボタン
です。このボタンがoffのときはマウスを動かしてもカメラのアングルが変わら
ないようになります。「反応」次元の存在を感じることが出来るでしょうか?

★二つの三次元空間の変換の実験
もう一つ、私が最近興味をもって遊んでいるオブジェクトムービー[*7]という
技術をご紹介します。写真(「縦」「横」の二次元空間)を複数撮影し、マウス
の動き(「反応」)に応じて表示する写真を変えることで、「縦」「横」「高さ」
の三次元空間を仮想的に表現できないかという実験です。[*7]にアクセスして
写真の上でマウスをぐりぐり動かしてみてください。あたかも三次元空間を見
ているような気がしませんか?

★Papervision3Dのサンプルに感謝
この「反応」次元の存在を私が認識したのは、Papervision3Dのサンプル[*8]を
見てからでした。マウスを画面上で移動させるだけでアングルが変わり、自分
が海の中で泳いでいるような感覚を覚えました。この時の感動が今回の連載の
きっかけになっています。コンピューターの進化とソフトウェアの成長により、
「縦」「横」「反応」の三次元空間を扱ったプログラムを書くことは容易にな
りました。ぜひ読者の皆さんにもコンピューターの中の三次元空間で遊んでい
ただきたいと思い、その助けになるような連載をしていきたいと意気込んでい
ます。

★まとめ
私の思うコンピューター内の次元について熱く語ってしまいました。次回はこ
こまでのソースコードの解説をいたします。(水越)

★参考
[*1] http://dl.getdropbox.com/u/227796/flex_pv3d/2/src/Sample.mxml
[*2] http://www.objectclub.jp/ml-arch/magazine/275.html
[*3] http://ja.wikipedia.org/wiki/大型ハドロン衝突型加速器
[*4] ワープする宇宙―5次元時空の謎を解く
     http://www.amazon.co.jp/dp/4140812397
[*5] 多次元・平面国―ペチャンコ世界の住人たち
     http://www.amazon.co.jp/dp/4489003927
[*6] http://dl.getdropbox.com/u/227796/flex_pv3d/1/Sample.swf
[*7] http://black.ap.teacup.com/applet/akiyah/msgcate11/archive
[*8] http://www.papervision3d.org/

★これまでの記事
1) http://www.objectclub.jp/ml-arch/magazine/278.html
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┗【PF】現場リーダーの心得 [16]

オブジェクト倶楽部メルマガ読者のみなさん、こんにちは。岡島です。

3月26日より、私の新作、

『ソフトウェア開発を成功させるチームビルディング
     〜5人のチームを上手に導く現場リーダーの技術』
 (ソフトバンククリエイティブ)
 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4797352434/xpjp-22

が発売されます。

実は本書は『現場リーダーの技術』の超大幅改定版です。
改定を決断した私のモチベーションを、本書より「ちら見」してみましょう。

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本書は2006年に出版された『プロジェクトを成功させる現場リーダーの技術』
の改定版です。構成を全面的に見直し、大幅に加筆・修正した上で、書名も新
たにしました。
『現場リーダーの技術』が出版されてから約3年、日本のソフトウェア業界には
暗雲が立ち込めています。もともと3K職種などと言われ、ソフトウェア開発者
にとっては厳しい仕事環境でしたが、それに加えて「百年に一度」の不景気の
到来です。ビジネス環境も日に日に厳しさを増しています。今後はますますオ
フショアの流れが加速し、仕事は単価の安いインドや中国に流れていくでしょ
う。それに加え、優秀な人材の国外や他業種への流出も増え続けます。
しかし、このような厳しい状況だからこそ、私は本書をチームビルディング中
心に据え直し、大幅に書き直す決断をしました。厳しい状況下では、個人だけ
ではなくチーム全体を強くしていくことに活路を見出していかなくてはならな
い、という強い想いがあるからです。
・・・

『ソフトウェア開発を成功させるチームビルディング』「おわりに」より。
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今回書き直すにあたっては、『現場リーダーの技術』読者の方からのフィード
バックを重視しました。特に力を入れたのは次の点です。

●読みやすさの向上
  ・プロジェクトの時系列に沿ったプラクティスの説明
  ・図表の大幅な見直し
  ・全文章を隅々までチェックし、大幅に書き直し
●新ネタ
  ・新しいプラクティスの紹介
  ・当メルマガで好評を得たコラムを書き直しの上掲載
  ・平鍋さんによる序文
●実用性の向上
  ・各章末に、「まとめ」と「練習問題」を追加
  ・ソフトウェア開発者以外の方にも役立つよう内容を見直し
  ・理論より実践を重視し内容を取捨選択、さらに深堀り

すでにamazon等で予約可能です。『現場リーダーの技術』を読まれた方もそう
でない方も、チームビルディングやリーダーシップに関心のある方は、是非一
度手に取ってください。

Amazon 商品ページ
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4797352434/xpjp-22

では、新しい「リーダー本」よろしくお願いします!

●『受託開発の極意〜変化はあなたから始まる。現場から学ぶ実践手法』
  受託開発の手ほどきと現場をよりよく変えていくための実践手法です。
  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4774134538/xpjp-22

●『プロジェクトを成功させる現場リーダーの技術』
  現場リーダーの仕事術をやさしく説明しています。
  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4797333502/xpjp-22

●私のブログです。リーダーネタと少々の技術ネタを扱ってます。
  http://d.hatena.ne.jp/HappymanOkajima/
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┗【アンケート】気になるシステム業界 ホントのところ

今週は「卒業式で泣いたことある?」のホントのところ。
卒業式シーズンですね。同級生だけでなく後輩や先生、通い慣れた校舎やいつ
もの通学路に別れを告げるのが寂しくて、思わず涙すること、ありますよね。
また、ご自身の卒業式だけではなく、お子さんの卒業式で涙ぐんだ経験がおあ
りの方もいらっしゃるのではないでしょうか。みなさまは、卒業式で泣いたこ
こと、ありますか?

  泣いたことあります
     /special/kininaru/vote?vol=239&choice=0
  泣いたことはありません
     /special/kininaru/vote?vol=239&choice=1
  入学式でなら泣いたことあります
     /special/kininaru/vote?vol=239&choice=2
  卒業式に出たことがありません
     /special/kininaru/vote?vol=239&choice=3
  それは秘密です。
     /special/kininaru/vote?vol=239&choice=4
  ちょっと語らせて!
     詳細をこのメールに返信ください!!

アンケート結果はオブジェクト倶楽部サイト上にて公開します。お楽しみに。
なお、前号「あなたの年齢は?」の結果は公開中。ぜひご覧下さい。
⇒/special/kininaru/vol238/PlonePopoll_results2

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┗編集後記

こんにちは、編集人のナガタユウコです。オブジェクト倶楽部のこのメルマガ
は、記事ごとに評価をしていただけるようになっています。某マンガ雑誌のよ
うに、評価の結果で連載が決まったり終わったりするわけではもちろんありま
せんが、執筆陣のモチベーションアップや、みなさまにとってどんな記事が面
白かったり興味があるのかを知ったりする参考にさせていただきますので、ぜ
ひ、評価にご協力ください☆

今週の強引な一言
*** 孤掌鳴らし難し(ことわざ) ***
片方の手のひらだけでは鳴らすことができない。相手がいなければ何事もでき
ないことのたとえ。
どれだけ自分の能力が優れていると思っていても、それを発揮する場や相手が
いなければ意味がないですよね。仕事のメンバーやお客様がいてこそ、自分の
能力を活かせることを忘れずに、周囲の人を大切にしたいですね。
出典参考:故事ことわざ辞典 東京堂出版
(ナガタユウコ)

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