その他の参加レポート |
佐野 初夫氏 |
2004 ObjectClub Summer Event
オブジェクト指向実践者の集い ― 失敗から学ぶオブジェクト指向 ― Non-fiction Horror Tales |
メールでレポートをいただきましたので、こちらに掲載させていただきます
|
「初参加レポート」NECネクサソリューションズ株式会社 佐野 初夫氏 a reporter |
|
1. 参加まで友人に教えてもらい、別の友人も誘って初めて参加しました。参加者が 実務者ばかりの集まりですので、初めてお会いしても他人とは思えずいきなり 旧来の友人のように会話が出来る素晴らしい集いでした。 前日に案内をゆっくり読むと「出来る限りラフな服装でお越しください」 とありました。米国のJava oneなどに参加すると「ネクタイを締めている のは金儲けの人。職人はラフな格好であるべき」という法則があると聞いて いましたので慌てました。大阪から出張で来ていますのでスーツ姿ですし 私服は持ってきていません。結局、前日にユニクロで黒いTシャツを買って参加しました。 2. 午前のプログラムまずXPで有名な平鍋さんのオープニングトークから開幕
次に「オブジェクト指向でなぜつくるのか」を最近出版された平澤さ んの主賓講演(後で聞くと何とamazonで全書籍中3位に輝いたとか!) 本にもレジュメにも書かれていない発言
平澤さんの本を読んで溜飲を下げた方は私だけではないと思います。 企業の業務システムをOOで設計して失敗している例を聞くたびに、私の ような古い人間は「DOA(Data Oriented Approach)という確立した技術 があるのに何故使わないの!」という忸怩たる思いがありました。この 本はオブジェクト指向を、DOAまで飲み込んだ概念として説明されていま す。DOAを詳しく知りたい方は是非http://www.doaplus.com/にアクセスしてみて下さい。 実はjavaやUMLが出る前の「オブジェクト指向」はDOAの発展形だった そうです。どこでどう道を間違えたのかわかりませんが、雑誌などでは DOAとOOとは対立概念だと書かれている事もあります。この平澤さんの OOは若い人にとっては「新オブジェクト指向」と見えるかも知れません が「真オブジェクト指向」だと思います。 そして今日のメイン(?)ライトニングトークが始まりました。5分 でドラが鳴るという緊張感の中、「恐い話」が繰り広げられます。ここ では言えないほど「恐い話」をされた方もあり大笑いしました。彼の勇 気には敬意を払います。会社にばれていない事を祈ります(笑)。 3. 午後のプログラム昼からは選択式ワークショップでした。山岸さんの「要求開発」と 渡辺さんの「DOA」を選択しました。 山岸さんは、要求定義のあいまいさが原因となるトラブルを防ぐため システム開発のアナロジーとして「要求開発」(要求を開発する)とい う手順を検討しているという事でした。 渡辺さんは、DOAというよりは上流工程全般についての設計手法につい てホワイトボードを前に熱く語られました。この手法は「上流工程入門」 という著書で述べられていますが、経験が少ない方には文字ではわかり にくいだろうと思っていました。今回著者本人から説明を聞き、初めて 理解出来た方もいらっしゃるでしょう。 後半は生産管理システムの基本的なデータモデルを説明されました。 こういう業務分析の実績が豊富なのがDOAの特徴です。この詳細は 「生産管理・原価管理システムのためのデータモデリング」という本で 説明されていますが、そのエッセンスだけをさらっと、しかもわかりや すく説明されました。 4. 夕方以降最後の懇親会では色々な方とお話が出来ました。プログラム屋さん だけでなく結構ユーザーさんが多く来られていた印象でした。 武勇伝指数が高いという事でPostgreSQLの本まで頂きました。 昔のBBSのオフ会のような大変楽しい一日を過ごさせて頂きました。 スタッフの皆様はさぞ苦労されたと思います。ありがとうございました。 |
|
その他の参加レポート |