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第15弾アレグザンダー祭り

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オブジェクト倶楽部2010新春イベント
『オブラブアレグザンダー祭り』
「アレグザンダーを考える。パタン・ランゲージ、漸進的開発、そして生成の原則へ」

オブジェクト倶楽部では、デザインパターンやアジャイルプロセスの原点であるアレグザンダーに再び着目し、これからのソフトウェア開発が向うべき方向性へのヒントを持ち帰っていただきたいと考えています。
ソフトウェアパターンムーブメントのキーパーソンであり、パターンやオブジェクト指向についての数多くの著作を記しているJames.O.Coplien氏と、アレグザンダーに師事した経験をもつ建築・町づくりの第一人者である中埜博氏/笹川万国氏をお招きします。
Coplien氏には「ソフトウェア開発とパターンと生成の原則」に関する講演を、中埜/笹川両氏にはアレグザンダーのパターンと生成の原則を体感できるワークショップを実施いただく予定です。また、自分も語りたい!という方々のために、ライトニングトークスもご用意しています。
ぜひ、ご参加ください。

タイトルオブラブアレグザンダー祭り
「アレグザンダーを考える。パタン・ランゲージ、漸進的開発、そして生成の原則へ」
日程2010年1月15日(金)
時間 10:00 オープニング
10:30 招待講演: 『From Patterns Eastward To Lean And Westward To True Objects』ジム・コプリエン氏
12:00 昼休み
13:30 ワークショップ: 『パタンランゲージからネイチャー・オブ・オーダーへ』中埜博氏・笹川万国氏
16:30 休憩
16:45 ライトニングトークス
17:45 クロージング
会場国立オリンピック記念青少年総合センター
参加費イベント参加費:8,000円 (事前振込)

早期割引価格:6,000円 (事前振込) 【早期割引受付は終了しました】
※2009年12月4日までにお申込み・お振込みを完了された方は
早期割引が適用となり、参加費が6,000円となります。

学割価格:学生の方は参加費が半額になります。
※通常4,000円、早期割引期間中は3,000円。
お申込み時のコメント欄に学生である旨をご記入の上、
当日受付時に学生証をご提示ください。
お問合せ2010alex@objectclub.jp
お申込み 終了しました
LTについてLTでの発表を希望される方は
お申込み時にLTのタイトル等をご入力ください。
後日選考結果をメールにてご連絡致します。
ご注意お申込み後、お振込み前であればキャンセル可能です。2010alex@objectclub.jp までご連絡ください。
一旦お振込みいただいた場合は、キャンセルおよび参加費の返金をすることはできませんのでご了承ください。

ソーシャルタグ

  • twitter: #oblove
  • ソーシャルブックマーク: oblove2010alexander

講演概要

招待講演:『From Patterns Eastward To Lean And Westward To True Objects』ジム・コプリエン氏

(パターンから東方のリーン、そして西方の真のオブジェクトへ)

‥ アレグザンダーのパターンプロセスは、コミュニティのチームワーク、即座のフィードバック、継続的な改善の素晴しさを基礎としています。ですが、このプロセスがほんとうに大事にしていることは「全体(Whole)」をつくりあげることなのです。その「全体」は心をうごかす、時を超えた「かたち」によって構成されています。ソフトウェアのパターンは、こうしたコミュニティの理念やパターンが更新されていくこと、小さな部分のあつまりが成果物の美を体現していくものだと固く信じられていました。この10年間で、コミュニティで共有されるパターンはマイクロアーキテクチャを生みだすものから、ほんとうの「全体」を生みだすものになるはずでした。パターンは次つぎと公開され、絶え間なく洗練されていくはずでした。パターンによって我われは機能における「かたち」の重要性に気づくはずでした。しかし、こうしたパターンの活動はアーキテクチャとシステム思考という永遠の課題にとらわれて停滞しました。パターンはソフトウェアの複雑さを解決するというアーキテクチャに求められる技芸のなかでも、とても限られたことしか達成できませんでした。

‥ とはいうものの、パターンの重要な原則は、人びとを新たなソフトウェアの実践へと導いてくれました。その成果として現在かがやいてみえるものの多くは「アジャイル」と呼ばれています。しかし、アジャイルと呼ばれているものの大半――とりわけスクラムは実のところリーンなのです。そしてリーンは1990年代の米国でのトヨタウェイの呼び名です。リーンが大事にしている規律は、コミュニティのチームワーク、即座のフィードバック、そしてカイゼンです。少しずつ成長してくこと、それから現場が適応していくことはアジャイルの強みでもあります。アジャイルはパターンのプロセスとしての側面です。
Trygve Reenskaug氏の新説であるDCIアーキテクチャが生みだすプロダクトは、ソフトウェアのすみずみにまで対称性が行き渡っています。この対称性は人の認知に深く根づいています。DCIの起源はオブジェクト指向の背後にあるものと同じ、西洋の考えかたですが、それだけではありません。DCIは、オブジェクト指向が過去40年間にわたって悩ましいものとされることになったいくつかの誤解を正し、障害を取り除いています。パターンがそうであるように、DCIが重点を置いているのは、絶えることなくかたちづくられるドメインオブジェクトの動的な組み合わせによるシステム設計の問題です。DCIはパターンのプロダクトとしての側面なのです。

‥ ソフトウェアパターンに当初あったビジョンは失われてしまいました。しかしパターンのプロセスとしての側面はスクラムのなかに息づいており、私たちはスクラムを通じてトヨタウェイに大きな借りがあります。これと同じように、私たちは『時を超えた建設の道』を通じて『道徳経』にも大きな借りがあります。パターンのプロダクトとしての側面は、リーンとアジャイルのアーキテクチャのなかに生きています。リーン/アジャイルアーキテクチャは人の経験や心地よさ、システム思考にも力を入れています。これらの具体的で実践的なパターン原則の適用事例は、聴衆の皆さんがパターンコミュニティの初心への道を再びたどるための気づきと手引きになると思います。

講演資料

ジム・コプリエン プロフィール

ジム・コプリエン

ジム コプリエン氏は、ソフトウェアパターンの規律に着手したヒルサイドグループの設立メンバーであり、名誉会員です。氏は認定スクラムトレーナーでもあり、世界規模での組織的なアジャイルへの移行を行うスクラムトレーニング協会では、ジェフ サザーンランド氏(スクラムの生みの親)のパートナーでもあります。
氏は Gertrud Bjørnvig氏と共に、2010年5月に出版予定の「Lean Software Architecture And Agile Software Development」を執筆しました。本書は氏の前著である「マルチパラダイムデザイン」からの多くのアイディアを引き継いで、リーン&アジャイル原則と釣り合いのとれたソフトウェアアーキテクチャを支援する組織とプロセスの必要性だけでなく、Trygve Reenskaug氏の DCIアーキテクチャを主要なテーマとして取り上げています。

オブジェクト倶楽部のメルマガの特集記事「アレグザンダー祭りへの道 [2]」で懸田がCoplien氏を紹介していますので、こちらも併せてお読みください!

ワークショップ:『パタンランゲージからネイチャー・オブ・オーダーへ』中埜博氏・笹川万国氏

このワークショップでは、2つのワークと、1つの話題についてのレクチャーを、中埜・笹川両氏にお願いしています。 実施予定のワークのテーマは次の2つです(予告なく変更されるかもしれません):

  • 1.センタリング・プロセスを体感する
  • 2.「生命」の強弱とは?

レクチャーのテーマは「(Living Structureにおける) 15のプロパティ」についてです。日本でもっともアレグザンダー理解の核心に迫っているお二人によるワークショップをオブジェクト倶楽部で体験してください!

中埜博 プロフィール

中埜博

昭和48年早稲田大学理工学部建築学科卒業。
昭和53年カリフォルニア大学・バークレー校設計学部大学院卒業。
帰国後は環境構造センター(C.E.S:クリストファー・アレグザンダー主宰)の在日代表として盈進学園プロジェクトに参画。名古屋工業大学、神奈川大学の非常勤講師や住宅・都市整備公団のコンサルタントなど歴任し、現在は(株)東京環境構造センター代表取締役として活躍する傍ら、中心市街地活性化マネージャーとして登録し、法政大学講師、中小企業大学校タウンマネージャー育成講座・国土交通省建設大学校講師等を務める。現在早稲田芸術学校講師。

笹川万国 プロフィール

笹川万国

北海道大学在学中にアレグザンダーの存在を知る。
卒業後、早稲田大学専門学校(現・芸術学校)で建築を学ぶ傍ら中埜博氏に師事。
2000年にカリフォルニア大学バークレー校客員研究員として渡米して以来、アメリカ、イギリスで同校教授・アレグザンダーによるプロジェクトや研究等に参画。
2004年、プリンスィーズ・スクール・オブ・トラディショナルアート(イギリス)修士課程修了。昨年イギリスより帰国。現在はヨーロッパ環境構造センター在日代表として、パタンランゲージやネイチャー・オブ・オーダー理論等の日本での普及活動に様々な形で取り組んでいる。

オブジェクト倶楽部のメルマガの特集記事「アレグザンダー祭りへの道 [3]」で懸田がおふたりを紹介していますので、こちらも併せてご覧ください!

ライトニングトークス

ライトニングトークス トーカーが決定しました!今回も多数のご応募ありがとうございました。
オブジェクト倶楽部内での選考の結果、トーカーは以下の方に決定致しました。お楽しみに!

  • 大中浩行さん,「読書会でテスティングについて学んでみませんか?」
  • 今村哲也さん,「Hello, Scrum - はじめてのスクラム導入記」
  • SHIBUKAWA Yoshikiさん,「Who is the person whom the IT engineers should learn next to Alexander?」
  • 羽生田栄一さん, 「茶の湯と処世術とパターンの関係」
  • 江渡浩一郎さん, 「アレグザンダーについて私が知っている二、三の事柄」(資料・録画映像非公開)
  • 林栄一さん, 「短期に低価格で持ち家建設を行うためのパターンランゲージ)」
  • 角谷信太郎さん,「パタンライダーディケイド&パタンライダーW オブラブ大戦2010」(資料非公開)
  • 本橋正成さん, 「おもちつきと、クリティカルチェーンプロジェクト管理(CCPM)」

講演録画映像

youtube.comで録画した講演当日の映像を公開しています。ワークショップそのものについては録画していません。