こんにちは,児玉@(株)エクサです。
モデリングコンテストに参加してくださった皆さん,
cc:投票してくださった皆さん,
作品に対する道場主たちのコメントが公表されましたが,おおむね
好意的に受け取っていただけたようでうれしいです。内心,反発を招
くのではないかという心配もあったのです。
自分もそうなのですが,自分の生み出したモデルに対して,とやか
く言われることって,あんまり気持ちのいいものではないですよね。
でも,ここは道場ですから,気に障る言葉もあるかもしれませんが,
一旦受け入れていただければありがたいです。
個々のモデルに対してではなく,全般的な感想をいくつか書かせて
いただきます。
どのモデルも多重度の誤りが見られました。自分もうっかり間違う
ことがあるのですが,多重度はしっかりチェックしましょう。特に,
1と0..1は重要な意味の違いが潜んでいますので。
1:1は多重度の誤りというより,概念の分離が悪いことの表れです。
あと,クラス名が適切でないと,読み誤られてしまいます。損をし
ている作品もありますね。
タグとかチケットは本質的な概念ではありません。本質的な概念の
ビュー(外部表現)です。このようなクラス名を付けない方がいいで
す。チケットがほしくて洗濯屋さんに洗濯物を持っていくわけではな
いですよね。
預かり品にどのようなサービスを加えるかを関連クラスや「もの−
こと−もの」の「こと」で表現している場合,このクラス名を「注文」
などとすると,読み手は読み誤ってしまいます。
洗濯屋さんのビジネスでは,お預かりしたものを間違えなくお返し
することがキモですよね。このお預かりしたものを,私は「現物」と
呼びます。これに対して,ワイシャツ,コートなどの品目は「現物」
のパワータイプです。「品目名」や「品目種類」などと命名されるこ
ともあります。
この「現物」と「品目」を同一視しているモデルもありました。品
目が同じであれば,違うものを返してもいいということではないです
よね。
オブジェクト図とクラス図が整合していない例もありました。多重
度に気を付けてオブジェクト図を書きましょう。多重度が複数あると
ころは,オブジェクトも複数書きましょう。多対多のところは特に。
さて,今,スタッフにお願いをしているところですが,コメントに
基づいて修正したものをもう一度投稿してもらうことはできないかと
考えています。
モデリング道場の目的は,コンテストに勝つことではなくて,それ
を励みに日夜練習を積むことだと考えていますので。スタッフに面倒
をかけることになるので,実現できるかどうか分かりませんけどね。
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児玉公信
(株)エクサ SPBOMソリューションオーナー
兼 技術部
kiminobu-kodama@....jp kodamak@....org
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