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●┃● ● オ ブ ジ ェ ク ト 倶 楽 部 ■ ┃
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No.75 2004/12/22
■ I N D E X
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┣【Topics】Agile Development Conference2004参加レポート公開
┣【Topics】オブLOVEカレンダー2005 プレゼント☆
┣【新発想】オブジェクト指向の再定義[7] - EoTとユニットテスト
┣【キーワード】知ってるようで分からないビジネスワード勉強会[15]「blog」
┗【アンケート】気になるシステム業界 ホントのところ
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〇 Agile Development Conference2004参加レポート公開
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長らくお待たせいたしました。平鍋が参加してきました、Agile Development
Conference2004参加レポートを公開しました。『アジャイルプロジェクト管理』
(APM)、『大規模開発へのアジャイル適用』などの新しい話題もあります。こち
らからご覧下さい。 http://www.objectclub.jp/community/adc/index2004/
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〇 オブLOVEカレンダー2005 プレゼント☆
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クリスマスイベントで配布しましたカレンダーに、若干在庫があります。熱烈
な要望があればプレゼント!オブLOVE(オブジェクト倶楽部)への想いのたけを
熱く語ってくれた方5名に差し上げます。締切は27日(月)。郵送先ご住所も記載
して、editors@ObjectClub.jp までご応募ください。
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┗【新発想】オブジェクト指向の再定義[7] - EoTとユニットテスト
テスト容易性(EoT=Ease of Testing)が設計品質を高める、ということを以前書
いた。もう少し具体的な根拠を書きたい。
ユニットテストをたくさん作るということは、設計に対してどんな意味を持っ
ているのだろう?物理的にいうと、「プログラムのエントリーポイントを増や
している」ということになる。
(http://www.ObjectClub.jp/ml-arch/magazine/magazine75/UnitTests.GIF)
エントリーポイントとは、プログラムのスタート地点である。通常であれば、
プログラムはmainという名前の決まったエントリーポイントから呼び出され、
多くのモジュールを通過して終了する。しかし、ユニットテストを導入するこ
とによって、多くのテストメソッドが独立したエントリーポイントなる。main
以外にも多数のエントリーポイントが作られ、テスト対象のモジュール(クラ
スやメソッド)はさまざまな道筋(文脈)で呼び出されることになる。こうし
て多くの道筋で使われることで、モジュールの文脈依存が小さくなり、この結
果分かりやすく再利用しやすいテスト対象モジュールが取り出されることにな
る。さらに、モジュールの良い名前の採択が進む(文脈を表す名前でなく、責
務を表すメソッド名が現れる)。そして、――これが最も大切なことなのだが
――テストがあることによって以降のソフトウェアの変更が小さなコストでで
きるようになる(EoTは、EoC(Ease of Changing)の前提条件でもある)。
結論として、テストしやすい設計とは、「再利用性の高い設計」、「変更容易
性の高い設計」を、テストというより具体的な言葉によって方針化していると
いえる。以前、XPをやり始めたチームで、「このメソッドはユニットテストで
きません」という発言をよく聞いた。例えば、「タイマー起動である条件に合
致するユーザをDBから選択し、そのユーザのアドレスにメールを送る」という
メソッドをテストしようとしており、これはテストできない、という言い分で
ある。これは典型的な間違いだ。まず、「タイマー起動」、「DBから条件に合
致するユーザを選択」、「メールを送付」という3つに分けてテストできないか、
と考える。テストを基点としてモジュール分割を考えるわけだ。タイマー起動
のメソッドについては、時間をパラメータとし、すぐに起動されるイベントを
テストしよう。メールを送付できることをテストするのは難しい。そこでMock
(スタブ)を登場させる。メールの送付が他のクラスの責務であれば、自クラ
スのテストとしてはMailerMockを定義して、そこにメッセージが送られている
ことをテストすればよい。基本は、「テストしやすいように、責務を分割する」
ことだ。この指針が、EoT(Ease of Testing)の本質だ。テストはモジュール分
割のよいナイフになる。(平鍋)
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┗【キーワード】知ってるようで分からないビジネスワード勉強会[15]「blog」
hiroshiです。今年も最後のメルマガ記事となりました。今年最後のワードは
「blog」です。某Webページでも業界内でトップクラスの流行語となっている
ようです。ということは、皆さん既にご存知のことと思いますが、この言葉を
知らない、もしくは聞いているけどよく分かっていないという方の為に書いて
みたいと思います。これで、これまで知らなかった人も気持ちよく年をこせる
ことを願いつつ書き上げました。
「blog(正式名称:Weblog)」とは個人運営で日々更新される日記的なWebサイ
トの総称です。一般的には、単なる日記サイト(著者の行動記録)ではなく、ネッ
トで見つけた面白いニュース記事やWebサイトへのリンクを張り、そこに自分の
評論を書き加えたコメントが時系列に配置されているWebサイトのこととされて
いますが、厳密な定義はありません。
まずはblogができた背景をご紹介します。インターネットが普及されていくこ
とにより、世界各地で個人のHPでWeb日記をつけ始める人が増えてきました。
Web日記は通常の紙の日記とは異なり、内容を広く公開することができ、日記に
ついて不特定多数の興味のある人がコメントを日記に書けたりできることが特
徴です。さらには、メールなどを使って著者と読者が相互にコミュニケーション
を取ることも可能です。関連する他のWeb日記へ著者同士でリンクを張り合う相
互参照も盛んで、その結果似ているWeb日記が集まったコミュニティができてい
ます。さらには、コミュニティ内で「話題」のトピックには自然と注目が集まる
メカニズムができています。最近では、Web日記を介して「口コミ」で情報が広
がり、マスメディアが後追いでそのトピックを取り上げるという現象も起こっ
ており、そういった面からもWeb日記は新しいメディアとして注目されています。
こうした環境の中でWeb日記は、それまでの個人サイトでもない、紙の日記でも
ない新しいメディアとして独自の進化を遂げてきました。さらには新しい形式
の日記風サイトを指す言葉として「Web」と「Log」(日誌)をもじって「Weblog
(blogと言ったりもする)」という言葉が誕生しました。
Weblogでは個人の行動の記録は重視されず(一切載せないわけではない)、ネッ
ト上で独自に見つけた面白いもの、変なもの、スクープなどを紹介し、そこに
リンクを張って論評を掲載するという形式が主流です。取り上げられるのはWeb
上の情報に限らず、世相や時事問題についての独自の情報や見解、街で見つけ
た話題を紹介するという記事も多く見られます。事件や事故が起こった際に、
地元の人や関係者、目撃者などが自分のWeblogに知っている情報を掲載するこ
とで、メディア(TV、新聞など)を介さずに「生の」情報が流通するという
事例(イラク戦争時にイラク人の男性が公開していた「バグダッド日記」など)
も見られます。
実は僕もblogに挑戦してみたことがあります。なかなか公開するトピックスが
見つからず日々更新することができていません。ただ他の人のblogを閲覧して
いるだけでも、いろんな情報やその関連記事、思いもよらない発見が見つかり
ます。自分の好きなことに関して発信して、そこから相互のコミュニケーション
に展開していくのがblogだと考えています。blogが誰かの為になったり、blog
から新たなコミュニケーション(友達の輪?)が広がったりしています。皆さ
んはblogの世界にハマっていますか?(hiroshi)
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┗【アンケート】気になるシステム業界 ホントのところ
今週は「今年は良い年でしたか?」のホントのところ。今年最後のメルマガと
なりました。今年はどんな年でしたか?ふりかえることで、新たな新年を迎え
ましょうね。
ものすごく良い年でした!
http://www.ObjectClub.jp/cgi-bin/question.cgi?Z001+39+0
まぁま良い年でした。
http://www.ObjectClub.jp/cgi-bin/question.cgi?Z001+39+1
良くもなく、悪くもなく。
http://www.ObjectClub.jp/cgi-bin/question.cgi?Z001+39+2
あまり良い年ではなかったです。
http://www.ObjectClub.jp/cgi-bin/question.cgi?Z001+39+3
最悪の年、早く去ってしまぇー。。
http://www.ObjectClub.jp/cgi-bin/question.cgi?Z001+39+4
ふりかえる余裕なんてありません。。
http://www.ObjectClub.jp/cgi-bin/question.cgi?Z001+39+5
それは秘密です。
http://www.ObjectClub.jp/cgi-bin/question.cgi?Z001+39+6
ちょっと語らせて!
editors@ObjectClub.jp まで詳細を!!
アンケート結果はオブジェクト倶楽部サイト上にて公開します。お楽しみに。
なお、前号「どんなソフトウェアの見積もり手法を使っていますか?」の結果
は公開中。是非ご覧下さい。 ⇒http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru
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┗編集後記(拡大版)
今年もオブLOVEご愛顧ありがとうございました。来年もみなさんに「元気イン
ジェクション」し続けたいと思っています。(平鍋)
本年は、オブジェクト倶楽部の活動に対し多岐にわたりご支援を頂き有難うご
ざいました。お礼申し上げます。来年も、ご支援いただきますようお願い致し
ます。最後に、メルマガ連載「プロジェクトマネジメント」来年も継続します
のでご愛読お願いします。(事務局長)
こんにちは、天野勝です。
今年はあまりメルマガの記事を書くことができませんでしたが、その分「日経
ソフトウエア」の連載記事に注力できました。この連載は新たな切り口でまだ
続きますので、応援よろしくお願いします。来年は、もっとメルマガの記事に
も力を入れて、簡潔に分かりやすくをモットーにがんばっていきます。
(天野勝)
昨年まで「C#で学ぼうオブジェクト指向入門」の連載を初心者ながら勤めさせ
ていただきました。2005年からは、Rubyを使ってよりコアな領域に迫り、脱初
心者を目指していきます。みなさんも、ぜひRubyに触れてみてくださいね。よ
ろしくお願いします。m(_ _)m(IENAGA)
『JUDE通信』の梅田です。『リファクタリング』の連載が終わってからはあま
り出番がありませんが、みなさん、おぼえていてくれましたか?
来年は『JUDE通信』以外の記事にも再びチャレンジしようかなぁと漠然と考え
てはいますがどうなることやら・・。なにはともあれ、来年もよろしくお願い
いたします。(梅田)
今年の後半は息切れして連載を続けることができませんでした。来年は単発記
事の投稿からでも復帰できるように頑張りたいと思います。よろしくお願いし
ます。(かくたに)
懸田です。今年の私の記事はボリュームがあって読みづらいものばかりで御迷
惑をおかけしました。来年はもっと軽く読めて、ためになる記事を心掛けたい
と思います。最後に一言...皆さんの記事評価だけが頼りです!!(本当に)
(懸田)
最近、仕事をしていて感じること。顧客に対する良い意味の驚きと、感動を与
えるにはどうしたらよいのか。お客のリクエストに応えるだけではなく、(良
い意味で)顧客の期待をどうすれば裏切られるか。来年は、そんなことはまじ
めに考えてみようかな。(中村)
hiroshiです。今年も一年間ビジネスワードを書き続けることが出来ました。皆
さんのお力になれたかは非常に不安ですが、今後ともよろしくお願いします。
次はもっと楽しい記事が書けたらと考えています。(hiroshi)
一年。オブジェクト倶楽部は、盛り上がりのある楽しい12ヶ月でした。皆さん
の一年はいかがでしたか?来年も、オブジェクト倶楽部が皆さんと一緒に、と
きめきくような(照れるナ…)開発者ライフを作っていけたらと思います。
(編集・さわ)
おそらく業務の休み時間にメルマガを読んでくださるであろうみなさんが、一
息ついてホッとできるような編集後記・アンケートをお届け出来たらいいなぁ
という思いで今年一年やってきました。来年はいろいろな場面で+αを目指し
てガンバリマス!みなさんにとっても、実り多き一年でありますように☆彡
(編集・めぐみ)
記事評価、アンケート、ご感想・ご要望の受付等々、一方通行ではなく、イン
タラクティブなメルマガを目指してやってきました。読者のみなさんのおかげ
でここまで来れたと確信してます。メルマガを通して、一緒にオブLOVEを盛り
上げていきましょうね。来年もよろしくお願いいたします。(編集・さとみ)
今週の強引な一言
*** もう幾つ寝るとお正月(滝廉太郎)***
もう幾つ寝るとリリース日?徹夜なんて非効率。ちゃんと寝てから臨みましょう。
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〇 免責事項、過去の記事は ⇒http://www.ObjectClub.jp/community/object_ml/
■ 発行:オブジェクト倶楽部 ⇒http://www.ObjectClub.jp/
■ 編集代表:平鍋 健児
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