Date:  Wed, 06 Oct 2004 12:30:24 +0900
Subject:  【オブジェクト倶楽部: 2004-37号】

       ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
       ┃                         ■┃
      ●┃● ● オ ブ ジ ェ ク ト 倶 楽 部   ■ ┃
       ┃                       ■  ┃
       ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■━━━┛
                          No.65 2004/10/06

■ I N D E X
┃
┣【Topics1】パターンワーキンググループ第9回勉強会のお知らせ
┣【Topics2】お試しセミナー『オブジェクト指向の設計原則』開催
┣【書評】新着紹介!『バグがないプログラムのつくり方』
┣【UML入門】OCLを教える[2] - クラスの不変条件の例を見てみよう
┗【アンケート】気になるシステム業界 ホントのところ

〇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━T o p i c s 1 ━
 〇  パターンワーキンググループ第9回勉強会のお知らせ
  〇 〇━━━━━━━━━━━━━ ━━・ 

本日、情報処理学会ソフトウェア工学研究会パターンワーキンググループ主催
の第9回勉強会におきまして、当オブジェクト倶楽部の平鍋健児が「プレゼン
テーション・パターンズ ―― 対話型プレゼンをパターン化する試み――」を
発表いたします。事前申込み不要、参加無料ですので、是非ご参加ください。

日時:2004年10月6日(水) 19:00 - 20:50
会場: 日本アイ・ビー・エム(株) 箱崎事業所1階 AVルーム
詳しくは、こちらをご覧下さい。
http://patterns-wg.fuka.info.waseda.ac.jp/study/

〇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━T o p i c s 2━
 〇  お試しセミナー『オブジェクト指向の設計原則』開催
  〇 〇━━━━━━━━━━━━━ ━━・
 
オブジェクト倶楽部を運営、管理している永和システムマネジメントでは、
格安な「お試しセミナー」を開催しております。その第2弾といたしまして、
10月27日(水)に『オブジェクト指向の設計原則』を開催します。
オブジェクト指向設計に興味のある方、奮ってご参加ください。
http://po2d.esm.co.jp/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1 s t ■━
■
┗【書評】新着紹介!『バグがないプログラムのつくり方』 

● 書名: バグがないプログラムのつくり方
     −JavaとEclipseで学ぶTDDテスト駆動開発−
● 著者名:川端 光義、倉貫 義人、兒玉 督司 
● 発行: 翔泳社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/479810714X/xpjp-22/

"オブ脳"こと『オブジェクト脳のつくり方』に続く、翔泳社Be Agileシリーズ
の第2弾です。

この本は、「テスト」についての新しい見方を開いてくれます。章の扉から一
つ引用してみます。

  テストしやすいように分割することが、テスト駆動による設計ということ

よい設計が、「テストしやすさ」(EoT = Ease of Testing) の言葉で語られる
時代が来ているのです。オブジェクト指向の語彙は、EoT によって、再度説明
しなおしできます。例えば、継承はMockのためのもの、デザインパターンやDI
(Dependency Injection) でさえ、テストを容易にするためのものです。そして、
設計とはテストを考えることであり、ドキュメントとは設計の成果物すなわち
テストコード、コーディングとは、テストを通すことです。このテスト中心の
新しい視点を、本書は「追体験」という形で伝えようとしています。

本書の一番の特徴は、読んでいてとにかく楽しい!ということです。

この本のよさは、読んでいただく以外には伝わりにくいのですが、著者たちが
本当に楽しんでこの本を書いていることが伝わります。また、物語仕立ての語
りが、本の主題をうまく引き出しています。再度、引用します。

 物語を追体験することで、
 単なるノウハウだけではない
 大切な何かを得ることができる

Gush! 「何か」は理論で説明できないハートに感じるものです。
本書の2章に、TDD実習で心得が書かれています。

・感情を研ぎ澄まし、たとえ小さなことでも、嬉しさや不安などを感じるよう
  にする
・たとえ小さな感情であっても大事にする、大げさに思う
・必ず体験を先に行う

こういったことをハートで感じることが大切なんだと思います。(平鍋)
_______________________________________________________________________
この記事への評価にご協力をお願いします。
URLをクリックして、「ご協力ありがとうございました」のメッセージがご使用
のブラウザに表示されれば投票完了です。
良かった:
http://www.ObjectClub.jp/cgi-bin/question.cgi?A001+6+0
普通:
http://www.ObjectClub.jp/cgi-bin/question.cgi?A001+6+1
イマイチ:
http://www.ObjectClub.jp/cgi-bin/question.cgi?A001+6+2

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2 n d ■━
■
┗【UML入門】OCLを教える[2] - クラスの不変条件の例を見てみよう

こんにちは、天野勝です。

前回は、OCLとはUMLで定義されている制約言語であるという説明をいたしまし
た。今回は、実際にOCLをどのように使うのか、使えるのかについて、例を交え
て紹介をいたします。

以下のような人間クラスがあったとします。

=============
   人間
-------------
- 名前
- 年齢
- 趣味
-------------
+ 寝る()
+ 食べる()
=============

この人間クラスからプログラムを作成するとき、どのようなことを考えるでしょ
うか。
「名前がない人間はいないよなぁ」
「年齢はマイナスにはならないよなぁ」
「趣味がない人間もいるし、多趣味の人間もいるよなぁ」
なんてことを考えるのではないでしょうか。このような情報を、クラス図に書く
場合はノート(四角形の右上が折れ曲がった図形。図に情報を付加するときに使
う)を使って、日本語で書けば十分ですが、さらに明確に書くにはそのノートの中に

  self.名前 <> ''
  self.年齢 >= 0
  self.趣味->size >= 0

と、明記することによって、このクラスの不変条件が明確になります。

「あれ、これってユニットテストのassertと同じだ」と気づいた方ともいると思
います。まさにそのとおりなのです。クラス図をもとにプログラムを作成すると
きに、クラス図にOCLで制約が書かれていると、プログラムを書く側はさほど想
像を働かせなくても、テストケースを作成できるのです。つまり、それだけクラ
ス図で仕様を明確に伝えることができるということです。

今回は、OCLをどのように使うのか、使えるのかについてご紹介いたしました。
「self.趣味->size >= 0」の文法については、わかりにくいですよね。文法に
ついては、次回もう少し詳しくご紹介いたします。(天野勝)
_______________________________________________________________________
この記事への評価にご協力をお願いします。
URLをクリックして、「ご協力ありがとうございました」のメッセージがご使用
のブラウザに表示されれば投票完了です。
良かった:
http://www.ObjectClub.jp/cgi-bin/question.cgi?C003+1+0
普通:
http://www.ObjectClub.jp/cgi-bin/question.cgi?C003+1+1
イマイチ:
http://www.ObjectClub.jp/cgi-bin/question.cgi?C003+1+2

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━3 r d ■━
■
┗【アンケート】気になるシステム業界 ホントのところ

今週は「夏休み何日取得しましたか?」のホントのところ。夏も去り、すっか
り秋になりました。さて皆さん、今年の夏休みは何日取得しましたか?

  10日以上取得!
     http://www.ObjectClub.jp/cgi-bin/question.cgi?Z001+30+0
  6〜10日取得。
     http://www.ObjectClub.jp/cgi-bin/question.cgi?Z001+30+1
  4〜5日取得。
     http://www.ObjectClub.jp/cgi-bin/question.cgi?Z001+30+2
  1〜3日取得。
     http://www.ObjectClub.jp/cgi-bin/question.cgi?Z001+30+3
  1日もありませんでした。。
     http://www.ObjectClub.jp/cgi-bin/question.cgi?Z001+30+4
  これから取る予定です。
     http://www.ObjectClub.jp/cgi-bin/question.cgi?Z001+30+5
  それは秘密です。
     http://www.ObjectClub.jp/cgi-bin/question.cgi?Z001+30+6
  ちょっと語らせて!
     editors@ObjectClub.jp まで詳細を!!

アンケート結果はオブジェクト倶楽部サイト上にて公開します。お楽しみに。
なお、前号「家事してますか?」の結果は公開中。是非ご覧下さい。
⇒http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━--■--●--■
■
┗編集後記

こんにちは、編集人です。しばらくの開発期間を経て、編集人として戻ってき
ました。これまでは、"ハマりプロジェクト"で、困難を共有して、プロジェク
トメンバーとの仲を深めてくることが多かったです。でも、ハマらなくっても
メンバーとのつながりは深まるんですね。次は、オブ倶楽を通して、読者の皆
さんとのつながりを深めて行きたいと思ってます。感想、ご要望等、なんなり
とご連絡ください。お待ちしています。

「オブジェクト倶楽部カレンダー」11月の電子データを公開します。11月の挿
絵のテーマは「デザイン・パターン(State)」です。なお、12月のカレンダー
は、11月最初のメルマガ発行日に公開予定です。お楽しみに。
http://www.ObjectClub.jp/special/

今週の強引な一言
*** 売り言葉に買い言葉(ことわざ)***
自分を非難する事を言われると、つい相手を非難してしまいがちです。ここは
ひとつ大人になって、「そう見えるのですか、ご指摘感謝します」などと受け
てみてはどうでしょう。無駄な議論を避けるだけではなく、あなたの評価も上
がるかもしれませんよ。
(さとみ)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━--■--●--■
● ご意見、ご感想は         ⇒このメールに返信ください
〇 配信中止、アドレス変更は ⇒http://www.ObjectClub.jp/community/object_ml/help/
〇 免責事項、過去の記事は   ⇒http://www.ObjectClub.jp/community/object_ml/
■ 発行:オブジェクト倶楽部 ⇒http://www.ObjectClub.jp/
■ 編集代表:平鍋  健児
Copyright (c)2003-2004 オブジェクト倶楽部. All Rights Reserved.
powered by Eiwa System Management, Inc.