┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
┃ ■┃
●┃● ● オ ブ ジ ェ ク ト 倶 楽 部 ■ ┃
┃ ■ ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■━━━┛
No.05 2003/07/16
■ I N D E X
┃
┣【講演情報】XPアンギャ活動報告
┣【UML入門】Judeで始めるUML [2]
┗【ツール】Wikiでウッキッキ [3]
〇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 講 演 情 報 ━
〇 XPアンギャ活動報告があります!
〇 〇━━━━━━━━━━━━━ ━━・
来る7月18日に開催される、XP祭り(日本XPユーザグループ主催)にて、これま
でオブジェクト倶楽部で活動してきた、XPアンギャについての報告を行います。
http://www.shibu.jp/xpjug/maturi2003
この他にも多数の講演や企画が用意されています。
参加応募締め切りまで時間がありませんが、ご都合のつく方はお早めにどうぞ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1 s t ■━
■
┗【UML入門】JudeではじめるUML [2]
前回は、UMLとJudeの概要を確認しました。今回は、ユースケース図を描いて
みましょう。
次のような、寿司注文システムを開発することになったとします。(大雑把に
説明したいので、細かい突っ込みはご勘弁ください。)
寿司注文システムの概要:
寿司屋の個室において、客からの注文を受け付けるシステム。タッチパネルに
魚のメニューが表示され、客がそれを選んで注文できる。メニューには魚の名
前と単価が表示される。
また、客は今まで注文したもののリスト(注文伝票)を確認することができる。
その注文伝票には今までの料金も表示される。店員は、注文伝票を見て寿司を
運んだり、清算をする。店員は、メニューを更新することができる。
このような要求を分析、整理するために描く図に、ユースケース図があります。
*ユースケース図とは
ユースケース図は、次のような図です。(今回の寿司注文システムの例)
http://www.ObjectClub.jp/ml-arch/magazine/magazine5/jude_UML2.html
図の基本的な構成要素は、以下です。
・人型のマーク = アクター :
システムの外部の登場人物で、システムに対して何らかの働きかけをしたり
関係を持つ人や物です。
・楕円のマーク = ユースケース :
システムが外部に対して提供する機能です。
・人型と楕円間の線 = 関連 :
結ばれたアクターとユースケースの関連です。例えば、そのアクターがユー
スケースを利用することを表現します。
この図を描く目的は、システムの概要を表現することです。システムと関わる
人は誰で、システムが提供する機能は何なのかを掴むことを重視します。シス
テムの依頼者と開発者が、システムの要求を確認するためにこの図を利用する
ことができます。システム内部のことはこの図に書くべきではありません。
*Judeで描いてみる
Judeでこのユースケース図を描いてみましょう。
1) Judeを起動し、新規プロジェクトを作成します。
2) ツリーに表示された「Default Usecase Diagram」をダブルクリックし、
図を開きます。
3) 図の上側にあるボタンを使って、アクターやユースケースを図に配置します。
3-1) アクターの作成:
人型のボタンを押して、アクター作成モードにした後、配置したい場所を
クリック。引き続き、アクターの名前を入力します。
3-2) ユースケースの作成:
アクターの作成と同様
3-3) 関連の作成:
関連作成モードにした後、アクターとユースケースをクリックします。
目的のユースケース図が描けたでしょうか?かなり大雑把な例なので、自分の
思うようにユースケースを追加したりしたくなったかもしれません。いつでも
Undo/Redoできるので、適当に編集してみましょう。
*注意点
ユースケースの粒度には注意が必要です。例えば一つの図に100個もユース
ケースが必要になるような、細かい粒度でユースケース図を描くと、余計わか
りにくくなります。
ユースケース図は、あくまでシステムの概要をわかりやすく表現できるように、
適当な粒度にするべきでしょう。
*まとめ
今回は、寿司注文システムを例にユースケース図を描いてみました。システム
の概要を文章で書いただけよりも、ユースケース図があるとずっとわかりやす
くなったと思いませんか? また、同時に不明確な箇所もいくつか明らかになっ
てきたのではないでしょうか?
次回は分析をもう少し進めてみましょう。(岡村)
*参考
Judeの簡単なガイド
http://www.ObjectClub.jp/Jude/tips/index.html
○今日のUMLクイズ
ユースケース図について説明した以下の文のうち、正しいものに○、
誤ったものに×をつけなさい。(正解は下のほう)
ア. ユースケース図は、主に開発対象を分析する時に利用する。
イ. ユースケース図には、システムの開発者が利用するため、できるだけ詳し
く内部構造を描く。
ウ. ユースケース間の関係を、Extend関係やInclude関係、汎化関係で、表現す
ることもできる。
エ. アクターは、システムが外部に対して提供する機能である。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2 n d ■━
■
┗【ツール】Wikiでウッキッキ [3]
こんにちは、天野勝です。
前回は、Wikiの基本的な利用法を説明しました。今回は、Wikiを利用してコ
ラボレーションする具体例を挙げていきます。
☆ ☆ ☆
■コラボレーションしてますか
Wikiの醍醐味といえば、やっぱコラボレーションですね。社内のイントラネッ
トにあるWikiならば社内の人とのコラボレーション、インターネットにある
Wikiならばインターネットに接続している世界中の人たちとコラボレーション
する事が出来ます。
どんなコラボレーションの方法があるか具体例を挙げてみます。
・伝言板として
誰でも書き込み可能ということから、思いつきやすいのは「伝言板」として利
用するということではないでしょうか。携帯電話が普及して最近はあまり見か
けなくなりましたが、あの駅の伝言板のイメージです。誰でも自由に書き込み、
そのページがいつ更新されたかは更新リストから確認するという、もっとも
ベーシックな利用方法です。
・リンク集として
WikiではURLをそのままページに書き込むだけで簡単にリンクを作成する事が
できます。Webを見て回っているときに気になるページを見つけたら、そのペー
ジのURLと簡単なコメントを書き込んでいけば、いつのまにかみんなで作り上げ
た巨大なリンク集になっていることでしょう。
さらに使いやすいように整理すれば、有意義なディレクトリとして発展して
いくこともあるでしょう。
・予定表として
コミュニティの予定表をWiki上で公開することもよいでしょう。コミュニティ
の予定表を見たビジターが次のオフ会に参加するかもしれません。インター
ネット上のバーチャルなコミュニケーションが、リアルなコミュニケーション
に発展することでしょう。
■うちに秘めたる可能性
まだまだコラボレーションする手段はあります。簡単な仕組みなので、利用者
の発想力しだいで様々な利用方法のアイディアがでてきます。
Wikiの創発者Ward CunninghamはWikiを拡張してユニットテストの編集・実行環
境に仕立て上げた「Fit(*1)」を開発しています。
☆ ☆ ☆
今回は、Wikiを活用したコラボレーションの具体例を説明しました、次回は知
識共有をより円滑にするためのヒントを説明する予定です。
(天野勝)
*1: http://fit.c2.com/wiki.cgi
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━--■--●--■
■
┗編集後記
こんにちは。編集人です。
今回はニュースネタもなく、前回に比べてずいぶん寂しい紙面となってしまい
ました。週刊オブジェクト倶楽部5号です。
XPアンギャ東京編の募集も無事に開始され、申し込みも徐々に増えてきました。
やはり、皆さんXPに興味があるんですね。
実際にやってみるといっても、なかなか最初の一歩が出し辛くないですか?
もう既に一歩を踏み出した人も、「これでいいのかな」、「他はどんな風に
やってるのかな」といろんな疑問を抱えているのではないでしょうか。
いろんな疑問を、アンギャ講師に、また懇親会に参加して、参加者同士でぶつ
け合ってください。
まだ参加枠に余裕があります。
是非参加してXPの「最初の一歩」を踏み出してみてください。
http://objectclub.esm.co.jp/eXtremeProgramming/angya1_5/tokyo.html
(いりさ)
今日のUMLクイズの答え:ア○ イ× ウ○ エ×
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━--■--●--■
● ご意見、ご感想は ⇒このメールに返信ください
〇 配信中止、アドレス変更は ⇒http://www.ObjectClub.jp/mlmagazine_help.html
〇 免責事項、過去の記事は ⇒http://www.ObjectClub.jp/mlmagazine.html
■ 発行:オブジェクト倶楽部 ⇒http://www.ObjectClub.jp/
■ 編集代表:平鍋 健児
Copyright (c)2003 オブジェクト倶楽部. All Rights Reserved.
Powered by Eiwa System Management, Inc.