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Date:  Wed, 07 Apr 2004 12:36:15 +0900
Subject:  【オブジェクト倶楽部: 2004-12 号】

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                          No.40 2004/04/07

■ I N D E X
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┣【Topics】クリスマスイベント オープニング・トークの映像公開!
┣【お知らせ】第3回「UML ロボットコンテスト」ご案内
┣【ツール】Mavenではじめるプロジェクトドライブ[2] - Mavenの導入
┗【アンケート】気になるシステム業界 ホントのところ

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 〇  クリスマスイベント オープニング・トークの映像公開!
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大変お待たせしました。昨年末に行われた、クリスマスイベントでのオープニ
ング・トーク:『現場へのオブジェクト指向適用について』[平鍋健児]の映像
資料を公開します。会場にこれなかった方は、少しでも臨場感を味わってくだ
さい。(注:113MBあります。)
http://objectclub.esm.co.jp/event/2003christmas/index.html#movie

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■
┗【お知らせ】第3回「UMLロボットコンテスト」ご案内[2]

■2004/4/13(火) 青山テピア 4FホールにてUML Forum TOKYO2004 併催
今年のUMLロボットコンテストは40チーム以上の参加による、盛大な大会とな
ります。
11:30 開会式、1回目ショート・トラックレース
14:00 2回目ショート・トラックレース
16:00 エキシビション競技
16:50 表彰式、優秀モデル発表会

■入場無料
UMLロボットコンテストへの入場は無料です。UML Forum総合受付にてUMLロボ
コン見学希望とお伝えください。

■全チームのモデル図掲示
同じテーマに対して、40以上のUMLモデル図が一堂に掲示されます。各チーム
の特色ある分析、設計、表現方法に注目!

■走るUML
設計されたソフトウエアは、LEGO Mindstormsによるロボットとして実装され
走るUMLとなってみなさんの目に見えるようになります。今年は、コース上に、
坂あり、ショートカット・エリアありと、難問が待ちかまえています。さあ、
各チームの解決方法はいかに!?そしてそれはどうモデリングされたのか!?

■優秀モデル発表会
16:50よりUML Forum内にて、UMLロボコン表彰式と優秀モデルの開発者による
発表会を行います。これも入場無料で自由に参加できます。

■UMLロボコン・パネルディスカション 4/14(水)
翌14日にはUML Forum内にて、UMLロボコンをテーマに、審査委員によるパネ
ル・ディスカッションがあります。
http://www.otij.org/umlforum2004/sponsor/
テーマは、
・コンテストに提示されたモデルの読み方、問題点を振り返る
・学ぶための方式としてのUMLロボコンの長所・短所は何か
・モデルと実走行の性能GAP問題を考える
技術者育成にロボコンを、とお考えの方、是非ご参加ください。

■参加者の開発状況
3/30、4/4に試走会が開催されました。各チーム運用テスト段階にてラストス
パート中です。試走の様子はこちらです。
(1回目試走会)
http://with.esm.co.jp/2004/uml-robocon2004/setsumeikai/0330-shisou.htm
(2回目試走会)
http://with.esm.co.jp/2004/uml-robocon2004/setsumeikai/0404-shisou.htm

第3回UMLロボットコンテスト 2004/4/13(火)
青山テピアにてUML Forum Tokyo2004 併催
実行委員会 URL http://with.esm.co.jp/2004/uml-robocon2004/toppage.htm
(UMLロボットコンテスト運営委員長 小林 靖英)

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■
┗【ツール】Mavenではじめるプロジェクトドライブ[2] - Mavenの導入
 
今回の内容

前回はMavenとはなにか、という点についてお話しました。今回はMavenを導
入して動作確認を行い、その後にMavenのゴールを実行してサンプルプロジェ
クトを作成します。

※本文中の表記として「Maven」はMavenというツール全般について、
 「maven」はmavenコマンドを表します。

インストール

Mavenの配布バイナリは、Mavenの公式サイト ^1 からダウンロードすることが
可能です。最新バージョンはつい先日リリースされた1.0-rc2になります。メ
ッセージやレポートの日本語に対応したバージョンがsourceforge.jp内 ^2 
で開発されていますが、今回は日本語版には触れずに1.0-rc2を使用すること
にします。日本語版については、あらためて詳しく触れる予定です。

Windowsの場合はインストーラ付きのバージョンが用意されているので、そち
らを使用しても構いません。インストーラ以外はアーカイブ
(tar.gz|tar.bz2|zip)をダウンロードした後に、適当なディレクトリに展開し
ます。次に環境変数MAVEN_HOMEにインストールディレクトリを設定します。
Windowsの場合にはシステム設定で、Unix系の場合にはdotファイル系で設定し
ます。

環境変数の設定後は、ローカルリポジトリの初期化を行います。
$MAVEN_HOME/bin/install_repo.(sh|bat)を実行することで、ローカルリポ
ジトリにjarをインストールします。

[Unixの場合]
  $MAVEN_HOME/bin/install_repo.sh $HOME/.maven/repository

[Windowsの場合]
  %MAVEN_HOME%\bin\install_repo.bat %HOME%\.maven\repository

次に実行パスにMAVEN_HOME/binを追加しておきます。MAVEN_HOMEを使ってパス
を設定しておけば、Mavenのバージョンが複数混在していても、MAVEN_HOMEを
切り換えるだけで利用することができます。パスが設定されたら、mavenの実
行テストをしてみます。コンソールで「maven -v」でMavenのロゴが表示され
ればOKです。

mavenコマンド

Mavenはゴールという命令をコマンドのオプションとして実行することで、プ
ロジェクトに対して何らかのアクションを実施します。MavenのゴールはAnt 
のターゲットと似ています。違いはAntがターゲットを自身で記述する必要が
あるのに対し、Mavenは既に用意されてあるゴールをすぐに使えるという点で
す。 ^3

Mavenで使用可能なゴールは-gオプションでリストアップできます。出力結果
が膨大なため、御自分で実行してみてどんなゴールがあるかを調べてみてくだ
さい。 ^4

genappの実行

今回はMavenのゴールを実際に体感するという目的のため、プロジェクトの雛
型を作成する「genapp」ゴールを実行してみます。「genapp」ゴールは、テン
プレートファイルを元に、Mavenプロジェクトを出力するゴールです。Maven 
をプロジェクトで利用するためには、POMを設定する「project.xml」と、その
他の設定をする「project.properties」が必要です。

もちろんこれらをスクラッチから記述してもよいですが、genappを利用すると、
project.xmlとproject.propertiesのサンプルファイルを生成してくれます。
その他にもソースやテスト、web.xmlなどの設定ファイルのテンプレートまで
生成するので、Mavenで扱うプロジェクトの外観を理解するにも最適です。

まずテスト用のディレクトリ(ここではtest)を作成し中に移動します。次に
「maven genapp」とコマンドを実行してください。4つの質問がされますが、
3つ目まではエンターだけを押します。最後の質問だけ、デフォルトのパッケ
ージ名を使用せずに例えば「example」などと別のパッケージ名を入力しま
す ^5 。

パッケージ名を入力すると「genapp」ゴールが実行され、ディレクトリ内にい
くつかのファイルとディレクトリが作成されて終了します。なお、maven実行
時は依存関係にあるjarファイルを自動ダウンロードするので、インターネッ
トにアクセスできる環境で実行する必要があります。

genappを実行後、testディレクトリ直下には2つのファイルと、1つのディレ
クトリが生成されています。genappで作成されたproject.xml と
project.propertiesはサンプルではありますが、そのままでも動作可能な設
定が記述されています。

今回選択したテンプレートは「default」でした。genappで選択できるプロジ
ェクトテンプレートは、現時点では7種類です。
$HOME/.maven/plugins/maven-genapp-plugin-2.1/plugin-resourcesの配下に
あるディレクトリ名が指定できるテンプレート名となります。興味のある方は
他のテンプレートも試してみてください。

なお筆者の環境では、1.0-rc2でgenappで生成されたプロジェクトにsiteゴー
ルを実行する際にエラーが発生しました。回避するには以下の記述を
project.xmlに追加してください。

[レポートの指定]
<reports>
  <report>maven-jdepend-plugin</report>
  <report>maven-checkstyle-plugin</report>
  <report>maven-changes-plugin</report>
  <report>maven-changelog-plugin</report>
  <report>maven-developer-activity-plugin</report>
  <report>maven-file-activity-plugin</report>
  <report>maven-license-plugin</report>
  <report>maven-javadoc-plugin</report>
  <report>maven-jxr-plugin</report>
  <report>maven-junit-report-plugin</report>
  <!-- <report>maven-linkcheck-plugin</report> -->
  <report>maven-tasklist-plugin</report>
</reports>

今回のまとめと次回予告

今回はMavenを導入し、「genapp」ゴールを実行してMavenのサンプルプロジ
ェクトを作成しました。次回は生成されたプロジェクトに対して各種ゴールを
実行する予定です。(懸田)

[1] http://maven.apache.org/

[2] http://maven-plugins.sourceforge.jp/

[3] Antのように独自のゴールを記述することも可能です

[4] http://maven.apache.org/reference/plugins/index.html

[5] 「default」がJavaキーワードのためそのままではコンパイルできないた
めです。 
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┗気になるシステム業界 ホントのところ

今週は「オブジェクト指向の必要性」のホントのところ。「オブジェクト倶楽
部」としては、答えが怖いところですが、聞かずにはおれません。「あなたに
とってオブジェクト指向は必要ですか?」

  なくてはなりません。
     http://objectclub.esm.co.jp/cgi-bin/question.cgi?Z001+6+0
  ときには、必要です。
     http://objectclub.esm.co.jp/cgi-bin/question.cgi?Z001+6+1
  必要になりかけてます。
     http://objectclub.esm.co.jp/cgi-bin/question.cgi?Z001+6+2
  どちらとも言えません。
     http://objectclub.esm.co.jp/cgi-bin/question.cgi?Z001+6+3
  不必要です。
     http://objectclub.esm.co.jp/cgi-bin/question.cgi?Z001+6+4
  オブジェクト指向って何ですか?
     http://objectclub.esm.co.jp/cgi-bin/question.cgi?Z001+6+5
  それは秘密です。
     http://objectclub.esm.co.jp/cgi-bin/question.cgi?Z001+6+6
  ちょっと語らせて!
     editors@ObjectClub.esm.co.jp まで詳細を!!

アンケート結果はオブジェクト倶楽部HP上にて公開します。お楽しみに。
なお、前号「オブジェクト指向普及」の結果は公開中。是非ご覧下さい。
⇒http://www.objectclub.jp/ml-arch/magazine/question/index.html
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┗編集後記

はじめまして、新編集人(エイプリルフールの人とも別人)です。桜の咲く入学
式シーズンは、なんとなく「節目」を感じませんか?社内でも新人さんたちの
姿が見かけられたりして、年末以上にものごとの移り変わりを感じたりもしま
す。
色々なものが新しくなる折、私も編集人として新しく登場です。頑張りますの
でどうぞよろしくおねがいします。

「オブジェクト倶楽部カレンダー」5月の電子データを公開します。5月の挿絵
のテーマは「XP 4つの価値」です。なお、6月のカレンダーは、5月最初のメル
マガ発行日に公開予定です。お楽しみに。
http://objectclub.esm.co.jp/calender/2004/

今週の強引な一言
*** 猫に小判 (ことわざ) ***
高機能のコンポーネントを導入しても、その機能の10% も使いこなせなければ
お金のムダになっちゃうことも。(さわ)

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■ 編集代表:平鍋  健児
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