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●┃● ● オ ブ ジ ェ ク ト 倶 楽 部 ■ ┃
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No.124 2006/01/25
■ I N D E X
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┣【Topics】イベントワールドカフェ資料公開しました。
┣【PM】プロジェクトマネジメント入門[29]
┣【PF】アジャツール - Agileなツール紹介[7]
┗【アンケート】気になるシステム業界 ホントのところ
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〇 イベントワールドカフェ資料公開しました。
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オブジェクト倶楽部クリスマスイベントにて好評をいただきました、オブLOVE
ワールドカフェ。その時みなさんに書き込んでいただいた模造紙を一部公開い
たします。あの時の気づきを、もう一度共有してみませんか?
http://www.objectclub.jp/event/2005christmas/WorldCafe
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┗【PM】プロジェクトマネジメント入門[29]
前回に引き続きファンクションポイント(FP)についてお話ししてきます。
ファンクションを算出するステップは6段階あります。前回までに「ステップ1
計測タイプの決定」と「ステップ2アプリケーション境界と測定範囲の設定」の
手順についてお話しをしました。外部仕様書(データフローダイアグラムなど)
からアプリケーション境界と計測範囲を明確化しました。次のステップとして、
測定範囲内に対してファンクションの算出を行います。この算出ステップとし
て、「ステップ3ファンクションの数え上げ」を行います。このステップでは、
測定範囲内のファンクションに区分けします。具体的には、内部論理ファイル、
外部インターフェースファイル、外部入力、外部出力、外部参照に区分けをし
ます。
外部仕様書がDFD(データフローダイアグラム)とすると、コンテキストダイアグ
ラム上にある「プロセス」と「データストア」を次の通りファンクションに区
分けします。
(1)内部論理ファイル
アプリケーション内部で保持されている論理的なデータの集まりで、当該
アプリケーションが保守責任を負うようなデータストア。
(2)外部インターフェースファイル
他のアプリケーションが保守しているデータの集まりで、当該アプリケー
ションからは参照するのみのデータストア。
(3)外部入力
アプリケーション外部から入力されるデータを内部に読み込む、もしくは
内部論理ファイルに更新する処理をすることを目的としたプロセス。
(4)外部出力
内部論理ファイルを参照・更新してアプリケーション外部にデータを書き
出すことを目的としたプロセス。
(5)外部照会
内部論理ファイルを参照してアプリケーション外部にデータを提示するこ
とを目的としたプロセス。
このようにコンテキスト上のプロセスとデータストアをリストアップし、区分
けをします。次回は、「ステップ4複雑さの判定」について話しをします。
(事務局長)
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┗【PF】アジャツール - Agileなツール紹介[7]
●はじめに
2006年度最初のアジャツールの紹介は、アジャイリスト御用達(?)の情報カー
ドです。CRCセッション、タスクカード、ストーリーカードなどで広く使われて
いる情報カードですが、一般の文具売り場や、オフィス向けの通販などでなか
なか扱っていなかったりする不遇の商品です。たいていは大手文具店に脚を運ん
で買ってしまうことが多いです。小さな文具点で情報カードを置いていたりする
と妙に感心してしまいます。
●情報カードって?
情報カードについては、コレクト社[*1]のWebに詳しい説明がありますのでそち
らを参照してください。明治時代から輸入されていたとは驚きですね。元々は
5x3、6x4(両方ともインチ単位)のサイズしかなかったようですが、現在はより
大きいB6サイズや、逆により小さい名刺サイズの情報カードも揃っています。
情報カードの利点は、個々に記述した情報を「重ねる」「並べる」といったデー
タの操作が他のツール(ノート、メモ帳)などに比べて自由にできるという点に
あるでしょう。
こんなに便利な情報カードですが、昨今では、利点に挙がるようなデータ操作
については、さすがにソフトウェアには見劣りしてしまいます。さらに検索性
という点では大きく見劣りします。ではなぜ、あえてソフトウェアではなく、
情報カードを使うのでしょうか?CRCカードセッションはなぜカードで行い、ス
トーリーはカードに記載するのでしょうか?
●カードを使うわけ
まず一点は、情報カードは、「重ねる」「並べる」「広げる」といった操作を
多人数で行うのに適しているからです。断片的な情報をいくつも書き出して、
まとめたり、並べかえたりする操作でカードより使い勝手がよいツールはある
でしょうか?一見、付箋はもっと便利な気もします。しかし付箋の真価は垂直
面で真価を発揮します。平面上では、滑らすように配置を変えることのできる
情報カードに軍配が上がるでしょう。
次にカードはノートやPC上のテキストエリアと比べて、情報を書き込みできる
大きさが限られます。一見「情報が少ない」という欠点に見えますが、実は「少
ない情報しか書き込めない」という制約を物理的に課すことで、情報のチャン
クを小さく保つ仕組みと捉えることができます。CRCカードでも、ストーリー
カードでも、カードという物理的な制約を持たせることで、情報量を意図的に
コントロールしているのです。その結果、CRCカードに書きだすクラスの責務は
少なくなりますし、ストーリーカードの文章量は少量になり、ある程度のサイ
ズを保つことができます[*2]。ちなみに、弊社のとあるプロジェクトでは、カー
ドを半分に切って使っているチームがあります。これは情報量の制限というよ
りも、壁に貼るときのスペースの節約がメインのようです。
そして最後には、やはり「手で書き」「手で並べる」「手で重ねる」といった
物質的な感覚が大きいのではないかと思います。このような「手で触れる」感
覚をタンジビリティ(Tangibility)と呼びます。Excelでソートするのとは異な
る、人間が物質的な存在であるが故のタンジビリティは、思ったよりも人間に
大きく作用するのではないでしょうか。
●どんなカードがよいか
さて、実際にカードを使う際にはどれを選んだらよいのでしょうか。筆者は
「無地」、「紙の厚み」、「紙質」、「大きさ」にこだわってカードを選びま
す。まず「無地」ですが、これはただ1つ「自由に書きたい」という理由につき
ます。罫線があると、人はどうしても罫線に沿って書かなければいけないとい
う強制力が働きます。そのような制約は筆者の用途では不要なので、あえて無
地を選んでいます。次に「紙の厚み」ですが、カードはどうしても手で触る機
会が増えます。その際に紙が薄いと破れたり、破れないまでもヨレヨレになっ
たり、持ちにくかったりしてしまいます。こうなると気づかないうちにストレ
スが溜ってしまうことにもなりかねません。このような状況を防ぐには、ある
程度の紙の厚みが必須になります。次に「紙質」です。これは実は誤差程度な
のかもしれませんが、ペンがスーッと通って、滲みにくい紙質が好みです。最
後に「大きさ」ですが、これは書く内容にもよります。以前はB6サイズをメイン
に使っていましたが、最近はB6でもサイズが大きいと感じるようになることが
増えました[*3]。そのため6x4カード(葉書サイズ)、5x3カード、更には名刺サ
イズもTPOで使いわけたほうがよいかな、という気がしています。
こういった好みを総合すると、国内で購入できる情報カードの中でのお勧めは、
コレクト社[*4]の無地カードのシリーズです。コレクト社のカードは、他のメー
カのカードより厚みがあるのがポイントです。オブジェクト倶楽部のノベルティ
として配布していたXPカードも厚みといい、紙質といい、ロゴといい、とても
よい仕上りです。ちょっと毛色が違いますが、コレクト社では最近になって、
印刷ができる情報カードというシリーズを打ち出してきました[*5]。罫線が嫌
いといった筆者ですが、カードに書く項目のフレームをカスタマイズして、あ
らかじめ印刷しておくのは便利かもしれない、と考えはじめています。
●まとめ
今回は、情報カードについて見てみました。日常で使うことがあまりありませ
んので、「情報カードって古くさいメディアなの?」と感じてしまうかもしれ
ません。しかし、実際に使ってみると、ノートともメモ帳とも、そしてもちろん
ソフトウェアとも違う、「書いて」「並べて」「重ねる」ことのできる情報カー
ドならではの新しい発見があるかもしれません。(懸田)
[1]:http://www.correct.co.jp/lf_jcprof_b.html
[2]:文章の内容にも左右されますけどね!
[3]:マインドマップを書くには狭いくらいです
[4]:http://www.correct.co.jp/
[5]:http://www.correct.co.jp/01news/index.html
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┗【アンケート】気になるシステム業界 ホントのところ
今週は「携帯電話/PHSを何回線使ってますか?」のホントのところ。日常的に
使うものであれば、会社から支給されているもの、個人で契約しているものを
合わせて合計の何回線使ってますか?
持ってません!
http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru/vote?vol=90&choice=0
1回線。
http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru/vote?vol=90&choice=1
2回線。
http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru/vote?vol=90&choice=2
3回線。
http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru/vote?vol=90&choice=3
4〜5回線。
http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru/vote?vol=90&choice=4
6〜9回線。
http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru/vote?vol=90&choice=5
10回線以上
http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru/vote?vol=90&choice=6
それは秘密です。
http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru/vote?vol=90&choice=7
ちょっと語らせて!
editors@ObjectClub.jp まで詳細を!!
アンケート結果はオブジェクト倶楽部サイト上にて公開します。お楽しみに。
なお、前号「転職してもシステム業界?」の結果は公開中。ぜひご覧下さい。
⇒http://www.ObjectClub.jp/special/kininaru/vol89/PlonePopoll_results2
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┗編集後記
こんにちは、編集人です。週末は、関東、東海でも雪でしたね。センター試験
の日は、毎年雪が降っているイメージがあります。なにもこんな日に降らなく
ても。。積雪や路面の凍結による交通障害にはお気をつけ下さい。
今週の強引な一言
*** 子曰、温故而知新、可以爲師矣、(論語)***
かつて学んだ知識を復習すれば、新しい収穫、新しい発見がある。このように
すれば人の師となることができる。日々の開発。オブジェクト指向。アジャイ
ル。知ってる知ってると言って復習しなくては、人の師には到底なれない。師
になる人ほど、繰り返し繰り返し努力し学んだことを復習しているものである。
(さとみ)
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■ 編集代表:平鍋 健児
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