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●┃● ● オ ブ ジ ェ ク ト 倶 楽 部 ■ ┃
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No.101 2005/07/20
■ I N D E X
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┣【PF】価値と原則[6]
┣【設計】ソフトウェアのお言葉[6] - 変化ヲ抱擁セヨ
┗【アンケート】気になるシステム業界 ホントのところ
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┗【PF】価値と原則[6]
前回は、プロジェクトファシリテーションが大切にする5つの「価値(value)」
1つ1つを解説していきました。今回は、その5つの価値を実現するための「原則
(principle)」を示します。
この原則は、後で述べるプラクティス全体に渡る基礎となる考え方を提供しま
す。「価値」だけでは具体的な行動ができません。行動はプラクティスに対応
しますが、プラクティスは現場ごとに変化します。この「原則」が、価値とプ
ラクティスを繋ぐ架け橋です。原則は不変です。別の現場のプラクティスを生
み出すには、この原則が重要になります。ここでは、プロジェクトファシリテー
ションの「原則」を紹介します。
・見える化
・名前づけ
・初めよければすべてよし
・リズム
・問題対私たちの構図(Problem vs. us)
●見える化
チームがプロジェクトを進めていくには、現在の進捗状況や成果の状況を知ら
なければなりません。進捗状況を共有するために、エクセルシートをメールで
配信する、なんてやり方もあります。しかし、これでは「リッチ」で「短い」
コミュニケーション路とは逆方向です。チームが共有すべき情報は、どう扱え
ばよいでしょうか?
チームの現在の状態を、目に見えるようにして、壁に張り出しましょう。進捗
であれ、共有すべき情報であれ、壁に張り出すことによってその情報が語りだ
します[*1]。
図は、野球の表示板です。この表示板には、現在のゲームの状況のみならず、
誰がどんな役割をしているか、審判は誰か、なども示しており、観客、審判、
プレーヤーに情報を見える化しています。これは、最もよい見える化の例とい
えるでしょう。
見える化の好例
=> http://www.ObjectClub.jp/ml-arch/magazine/magazine101/scoreboard.JPG
XPのプラクティスの1つに、"Informative Workspace"(語る作業場)があります。
以前は"Open Workspace"(オープンな作業場)と呼ばれていたものをより具体化
したものです。Alistair Cockburnは、壁に張り出したものを"Information
Radiator"(情報発信器) と呼びましたし、Ron Jeffriesは"Visible Big Chart"
と呼んでいます。どれも、自ら情報を発信する「貼り物」の重要性を指摘して
いるのです。
トヨタ生産方式でも、「目で見る管理」(management by sight/visual
management)および「見える化」という言葉でこの重要性を表現しています。目
に見えることが、現場の参加型マネジメントの第一ステップです。(平鍋)
[1]:「アフォーダンス」の用語では、「掲示板が(みずから)情報をアフォード
する」、となります。
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┗【設計】ソフトウェアのお言葉[6] - 変化ヲ抱擁セヨ
こんにちは、天野勝です。
今回のお言葉は「変化ヲ抱擁セヨ(Embrace Change)」です。Extreme Programming
(XP)の、スローガンともいえるこのお言葉を、今回も筆者の独断と偏見で、解
釈、解説してみます。
「Embrace」という単語には「抱擁」という訳語があてられていますが、はじめ
てこの言葉に出会ったとき、正直なんのことか分かりませんでした。「変化と
いった捉えどころのないものを抱擁するというのはどういうことか」しばらく
考えてみましたが、自分で納得できる答えには到達できませんでした。最近、
この言葉の意味がなんとなく分かりかけてきました。抱擁するというのは、
「抱きかかえる」ということですので、Embrace Changeは「ソフトウェア開発
で発生する変化を、抱きかかえられるようにしろ」と、実はこのようなところ
を指しているのではないかと、最近思うようになりました。
XPは、ソフトウェア開発における「変化」というリスクへの回避策です。どの
ように対応しているかというと、「小さな変化を起こす」のです。いきなり、
大きな変化に遭遇するとどうしようもない状態に陥るのは、みなさんご経験済
みだと思います。そこで、大きな変化にならないように、小さな変化を起こし
てしまうのです。これにより、変化がいわゆる「想定内」に収まるようになる
わけです。外からやってくる変化を小さく分けることは難しいですが、自らが
小さな変化を作ることで、大きな変化が起きないようにするのです。支配でき
る範囲に変化を小さくしてしまいますし、他からやってきた変化ではなく、自
ら生み出した変化ですから、支配できるというのは当然といえば当然ですよね。
また、小さな変化を起こすことで、より大きいな変化が発生したときの対応能
力が向上するということも期待できます。
予防接種を例に考えてみると、大病になる前に自ら弱い菌なりを植えつけて、
ちょっとした病気の状態にしてしまいますよね、1回では効果がうすく、数回に
分けて接種するのもああります。そんなイメージです。
1回の大きなダメージを受けてから回復するコストよりも、10分の1の小さなダ
メージを10回受けて回復するコストのほうが安くなるというのは、リスク管理
の基本です。想定内に収めてしまうわけですね。
不平不満も同じことが言えますよね。不平不満を溜め込みすぎると、いきなり
大爆発をしてしまい、場合によっては心身に異常をきたすこともありますが、
ちょっとたまったところで吐き出していれば、心身の健康を保つことができま
す。この考えは、いろいろなところで応用ができそうですね。筆者もいろいろ
なところで使ってみようと思います。(天野勝)
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┗【アンケート】気になるシステム業界 ホントのところ
今週は「雨好きですか?」のホントのところ。ようやく梅雨明けしてきました
ね。みなさん、雨は好きですか?
大好きです。
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どちらかと言えば好きです。
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どちらかと言えば嫌いです。。
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大嫌いです。
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好きな天候がありません。。
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それは秘密です。
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ちょっと語らせて!
editors@ObjectClub.jp まで詳細を!!
アンケート結果はオブジェクト倶楽部サイト上にて公開します。お楽しみに。
なお、前号「自宅ではどんな電話を利用していますか?」の結果は公開中。是
非ご覧下さい。
⇒http://www.objectclub.jp/special/kininaru/vol66/PlonePopoll_results2
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┗編集後記
こんにちは、編集人です。人類が初めて月に到達した日が1969年の今日、そし
てマクドナルドが日本で初めて開店した日が1971年の今日らしいです。何事に
も、初めてはとてもつもない勇気と努力がいることでしょう。現状に甘んじる
ことなく、常に新しいことへ挑戦する気持ちを持っていたいですね。
今週の強引な一言
*** 薬も過ぎれば毒となる(ことわざ)***
いくら最新の技術といったって、どんなところにも使えるわけではありません。
使う勘所を押さえてこそ、本当の実力が発揮できるものです。
(さとみ)
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■ 編集代表:平鍋 健児
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