新出です
ここではほとんど発言していませんが、とても興味ある話題なので
ちょっと顔を出してみました。
--Shangzhi<kurohime@....jp> wrote:
>あと、うまい質問によって、相手が自分自身で考えるきっかけを作って、自分自
>身で答えを出したかのように思わせる方法もあります。ただ、相手を試すような
>不用意な質問をしてしまうと、相手は試されたと思って、余計に感情を硬直させ
>て元の考え方に戻ってしまうので、なかなか難しいです。
>
>自分自身で考えて(考えたように感じて)、それを褒められるという繰り返しがあ
>れば、自然と、本当の意味で自分自身で考えるようになっていくはずです。
Shangzhiさんの手法・考え方に大いに共感します。
XPは「システムを作っているのは人間である」という前提からスタート
していると思いますが、キーポイントはまさにそこなのかな、という気が
しています。
一般的に技術者は「何が正しく、何が間違っているか」を論理的に説明
することで相手を納得させようとします。
しかし私は、「納得」とはロジカルなものではなく、あくまで感情の
一つなのではないかと思っています。
経験的なものですが、正しいことをそのまま言っても、相手は納得
しない事が多い気がします。「理解」はできても「納得」してくれない
のです。また、納得できないため、理解も放棄するというパターンも
多いかもしれません。
それどころか、わざと間違った事を言ってみると、相手が正しい反応
を示すということすらあります。
例えば、「本当は○○をやってもらいたいのに××をもってきた」
という場合に、「ごめん、これは××じゃないんだよ」と言った時の
相手の顔を見ます。その時、相手が「しまった!」という顔をしたならば、
既に言わなくても相手は答えを知っている可能性が高いと言えます。
そのような場合、「正しくは○○だから、ちゃんとやってね」等と
言っても相手は正しく動いてくれません。正しく動いてくれたとしても、
相手は屈辱的な気分を味わい、以後、関係は悪化するでしょう。
ここで敢えて「正しくは・・・なんだっけ。確か△△だったっけ?」
などと、わざとズレた事を言ってみます。すると、相手はうれしそうに
「いや、正しくは○○だと思います。すいません、さっきは間違えて
しまいました」と答えてくれるでしょう。「あっ、そうか、それそれ。
頼むよ」「了解!」そんな感じで楽しく仕事をしてくれる事でしょう。
重要なのは「相手を喜ばせること」。
そして「相手を頼り、感謝すること」。
その為にはあえて馬鹿のふりをした方が良い事もありますが、本当に
必要なのは「自分こそ馬鹿であると認識すること」なのかもしれません。
そう思うことで、助けているのではなく、助けられているのだと
思えるようになり、自然と「感謝」がにじみでるようになります。
相手が何を言っても聞いてくれない、動いてくれない、と思って
いる人は、自らそのような状況を作り出している可能性についても
考慮してみる価値はあると思います。
それこそ、XPの真髄なのではないでしょうか?
(違うかな?(^^;)