濱井です。
2004/04/07 00:53:13 +0900にhiroki kugimotoさんが送られた
メールに関する返信です。
>私はまだ「熊とワルツ」を読んでいませんが、「リスクを未然に防ぐ」という表
>現は、リスク予防についてのものと思われますので、妥当と思います。
ですから、「リスク予防」とは、リスクが現実化することを未然に防ぐこと
でしょう?
例えば、「プロジェクトが失敗するリスク」はプロジェクトを開始してから
プロジェクトが終了するまで存在するわけで、「プロジェクトが失敗する
リスク」そのものを未然に防ごうとしたら、プロジェクトを開始しない以外の
方法はありません。
ローリスク・ローリターン、ハイリスク・ハイリターンといった言葉がある
ようにリスクが低いプロジェクトはリターンも低いのです。リスクとチャンス
とは表裏一体です。「リスクのないプロジェクトはやる価値がない!」と
「熊とワルツを」の帯にも書かれています。
# 「リスクを未然に防ぐ」という表現は、「熊とワルツを」のものでは
# ありません。
>> 全体的なリスクは基本的に減らせないものと見るべきだと思います。
>> あるリスクを回避すると別のリスクが増大します。「熊とワルツを」の中にも
>> プロジェクトの開始が遅れることによりプロジェクトが間に合わないリスクが
>> 高まる話がでてきますが、プロジェクトの開始が遅れるのは、無駄な
>> プロジェクトを開始してしまうリスクを回避しようとするからです。
>
>これは非常に不正確なご発言です。
>端的にいえば間違えてます。
>
>ソフトウェアの開発プロジェクトに色々なディペンデンシーが存在するのはそう
>でしょうが、だからと言って何をしても全体のリスクが減らないというのは奇妙
>です。
あるリスクを減らせば、他のリスクが増えるという意味でこのように
述べました。
確かに、全体的なリスクは減らせないというのは、厳密に言えば正しく
ありません。
言いたいことを正確に述べるならば、「あるリスクだけを取り上げてリスクの
減少を言っても、あるリスクを減らせば他のリスクが増えるため意味がない」
といったところでしょうか。