こんにちは、赤坂です。
# 気になって目が醒めてしまった...
Shigeru GOUGI <ANC04864@....com> san wrote:
> > 『適応型ソフトウェア開発』でも「創発」という言葉が使われています。
> > こちらもお勧めです(^^;;
>
> # 読んでいないのばればれですね。f^^;
私もまだ読み終えてませんので。 f(^^;;
> ちなみに、「適応型ソフトウェア開発」では、
>
> > [均衡を保つ]
> > ・綿密さと柔軟さのバランスを取るための判断力が必要
> >
> > [メンバーに求めるスキル]
> > ・卓越した技術スキル
> > ・非常に鋭い判断力
> > ・即興で対応するテクニック
> > が求められる。
> >
>
> は、どのように育てていくと書かれているのでしょうか?
うまく説明する自信がありませんが・・・
適応型では組織(チーム)の自立性を重んじています。組織のコラボレーションを
育てるための環境を構築し、バランス(カオスの縁)を維持します。
# この環境によって、チームの自律性が機能して創発を生むらしいです。
「学習」には少なくとも2種類あって、
1) 物についての学習:スキルや情報を修得すること
2) 自身についての学習:心構えを作ること
と書かれています。
# 前者はトレーニング、後者を(メンタルモデルの)学習と呼んでいます。
「学習は大変で、いくつも種類がある」(当たり前か(^^;;)とされ、
適応型開発では、主に後者の学習方法に注力して説明されています。
前者については
・持久力、瞬発力、筋持久力のトレーニング
があり、これは必要であればいつも修得の努力を行うものだと思います。
後者について、チーム学習手法として以下のレビューが挙げられています。
・顧客のフォーカスグループレビュー
・ソフトウェアインスペクション
・事後評価
これらを効果的に使うことで、学習効果が得られるとあります。
# 合木さんの紹介くださった、「事後的な学習能力」も
# 学習方法のひとつとして挙げられています。
適応型開発では、組織のコラボレーションが重要なファクターのため、
特にメンタルな部分の学習が必要なのだろうと思います。
# これは適応型に限らず、一般にもそうかもしれませんが。
で、この辺の動機付けを行うのが適応型マネージャのリーダーシップ
ということになります。
(リーダーシップ・コラボレーションについては[XP-jp:04581]を参照)
# やはり、うまく説明できないですね(^^;;
また、分割された部分だけに囚われず、大きな全体との結びつきを捉えるために、
Sengeの学習モデルの5つのアプローチ(システム思考、チーム学習、メンタルモ
デル、共有ビジョン、自己マスタリー)などを紹介しています。
{蛇足情報}
図書館で見つけた下記の本(読んでいません)では、
『適応力のマネジメント』スティーブ・ヘッゲル著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478373248/ref=sr_aps_b_/250-7421434-4621831
組織の学習プロセスとしてSIDAサイクルが紹介されています。
・感知(Sense):環境で何が起こっているかを感知する
・解釈(Interpret):感知したデータを解釈する(意味付け)
・決定(Decide):発見された意味に基づいて、何を行うかを決定する
・行動(Act):その決定に沿って鼓動する
# 複雑適応系でのPDCAサイクルという感じでしょうか。
これは自律エージェントの行動プランのモデルにも共通するものらしいです。
http://www.nm.cs.titech.ac.jp/koichi/value.html
適応型も組織の「自律性」を重んじるものなので、
組織をエージェントに置き換えても一緒ということでしょうか。
# 果たして、エージェントも「創発」を生むのか?
お目汚し、失礼しました。
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赤坂 英彦 (Hidehiko AKASAKA)
akasaka.h@....com