池田です。
吉澤さん:
> ユーザの目的はリスクを押し付けたいのではなくて、開発した製品で利
> 益を上げたいのだと思います。
>
> たとえば、Xヶ月を12ヶ月とした場合、ウォーターフォール方式では最初
> の3ヶ月程度で仕様を決定し、その後は仕様の変更をしにくくなると思い
> ます。それに比べ、XPの場合は随時仕様の変更が可能です。
> また、参入しようとしている市場は、12ヶ月のうちに必ず変化があるこ
> とは容易に推測できると思います。
>
> つまり、以下のようなことが言えると思います。
>
> 目 的 :開発したアプリケーションで利益を上げること。
> 必要状態 :開発したアプリケーションが市場に対応していること。
> 事実・実態:市場は変化しやすい。
>
> [A社]
> 利点
> ・開発が完了するまでの費用のリスクは開発側が負う。
> 欠点
> ・仕様は最初の3ヶ月で確定してしまい、9ヶ月先の市場の変化を
> 見越した仕様を作成しなければいけないため、9ヶ月先に市場が
> 変化し、開発が完了したものが使い物にならないとしても、そ
> のリスクはユーザが負う。
>
> [B社]
> 利点
> ・仕様は随時変更可能であり、随時、市場の変化に対応できるため、
> 開発が完了したものが市場に対応していないということは少ない。
> 欠点
> ・開発が完了するまでの費用のリスクは双方が負う。
>
> リスクの押し付け合いではなく、P/PCバランス(投資とそれに対する効果
> のバランス)をとりやすいのはどちらかということを基準に考えればB社
> のほうが良いということになると思います。
P/PCバランスという観点はよくわかりました。
やはりその辺りから顧客を説得するのがよいのかもしれませんね。
XPって非常に真理をついていて今までの開発の問題点と打開策を
提示しているとは思うのですが、そのメリットって結構開発側主体
のものが多くて顧客に対してのものではないような気がしていました。
もちろん、本質的には顧客にとってもXPの方が理にかなっていて、
大きなメリットがあるのは私も承知しています。
ただ、メリットばかりの開発側と違って、顧客側は今までになかった
リスクを負うというデメリットもあるということを理解しないと、
単純に「XPっていいですよー」とメリットを並べても顧客に
受け入れられないのではないのかと思った次第です。
そのあたり、投資とリスクと効果との全体的なバランスで顧客を
説得できたらいいですね。
実例があったら是非聞きたいです。
4ml@....com