<20030522100719.3A0F.4ML@....com> の、
"[XP-jp:04372] Re: XP伝導テクニック" において、
"4ml <4ml@....com>"さんは書きました:
ひがです。
> >
> > 逆に,もし仕様を最初に FIX しなければ,最初に全ての期間と費用を
> > FIX して開発側が常にその高いリスクを全てかぶるということ自体に,
> > ビジネス上無理があると思います.
> > # 開発側の「ハイリスク&ハイリターン」という形であればビジネスとして
> > # 成り立つかも知れませんが,顧客側にはデメリットと成ります.
> >
> > よって,ウォーターフォールが顧客側にメリットがあるのはレア ケース
> > ではないかと考えます.
>
> この点も同意するのですが、現状は(不確かな仕様でも)期間・費用をFIXして、
> 長期的成果物に対する責任を負っているソフト屋さんがほとんどですので、
> それを顧客に負わせるにはそれ以上のメリットを提示できなければならないと
> 思うのです。
>
> やはり「仕様の変更に柔軟に対応」出来るというのが大きなメリットだと思う
> のですが、それでも「ウチの欲しいものはもう決まっているから」とか言われ
> そう・・・。
>
> たとえ話になりますが、大手小売業の会社が通販サイトを構築することに
> なったとします。さらに社長から「Amazonに負けないものを作れ」という
> 命令(?)がでたとします。そしてソフト屋さんに発注するわけですが、
> 見積もりを依頼して、
>
> A社「Xヶ月でXXXX円で出来ます」
> B社「XPなので最終的な期間・コストは出せませんが、仕様変更できてしかも
> 品質も向上します。開発スピードも通常より早くなります」
>
> っていう2社があると、よほどB社のチームを信用していないかぎり
> A社に頼むのではないでしょうか?
>
客に対して、無理にXPであることを示さなくても良いのではないでしょうか。
「仕様の変更に柔軟に対応できること」を前面に出すのは、リスクを負います。
また、「仕様の変更に柔軟に対応できること」をアピールしないことによる
デメリットもあまりないと思います。
#客も仕様はできるだけ変更しないものだと思っているはず。
システムの信頼性を高めるためにXPを内部的に使うのもありだと思います。
今、大阪で話題の金融機関のシステムを作っていて、完全なウォータフォール型の
開発ですが、シンプルな設計、JUnitによるテストの自動化、継続的インテグレーション
などのXPの手法を取り入れて、高品質なシステムの開発に成功しています。
顧客はいろいろですし、XPをすることが目的ではないと思うので、
プロジェクトを成功させるために、「XPのスピリッツを活かす」
ぐらいの気持ちでよいのではないかと思います。
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Yasuo Higa <higa@....jp>
INFORMATION SERVICES INTERNATIONAL-DENTSU,LTD.