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Date:  Fri, 28 Feb 2003 15:53:57 +0900
From:  HAMAI Kyoichi <k-hamai@....com>
Subject:  [XP-jp:04137] Re: 幻覚剤としてのテストファースト
To:  extremeprogramming-jp@....jp
Message-Id:  <iss.19e4.3e5f079e.65e94.1@....com>
In-Reply-To:  <4EC2DE57596261omura@....jp>
References:  <4EC2DE57596261omura@....jp>
X-Mail-Count: 04137

濱井です。
2003/02/27 20:57:06 +0900にShinさんが送られた
メールに関する返信です。


>まず、誤解なきようにおことわりしておきますが、
>わたくしめはテストファーストがすきですし、
>その楽しさ、生産性の高さ、よく知っております。
>
>でも、ときどき思うのです。
>テストでいいのかな? と。
>
>つまり、ダイクストラが言っているように、テストは
>バグの存在を示すことはできても、プログラムが正しい
>ことは証明できない。ではありませんか。

[XP-jp:03991]でも書いていますが、テストファーストって、ある種の実行
可能仕様の記述だと思います。

作成しようとするプログラムの仕様を作成前に記述することは、その
プログラムの仕様を自分自身や他人に明確にすることになります。この効果は、
自然言語による仕様書の記述にもありますが、自然言語による仕様書では記述
の際と読んで解釈する際に自然言語の持つ曖昧さによって、曖昧さや間違いが
入る余地が多分にあります。プログラミング言語では、曖昧さや間違いが入る
余地は少なくなります。


テストファーストが効果的なのは、テストにより正しさを保証しようとする
だけでなく、プログラムを作成する際、その仕様が明確になっているためだ
と思います。