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Date:  Mon, 3 Feb 2003 17:44:28 +0900
From:  HAMAI Kyoichi <k-hamai@....com>
Subject:  [XP-jp:04057] Re: 記事紹介 	 : ピーター・コードが語る開発プロセスの選び方
To:  extremeprogramming-jp@....jp
Message-Id:  <iss.2bc0.3e3e2bf9.7f7b6.1@....com>
In-Reply-To:  <20030129194952.03F5.FIRO@....jp>
References:  <20030129194952.03F5.FIRO@....jp>
X-Mail-Count: 04057

濱井です。
2003/01/29 20:12:54 +0900にHirohide Yazakiさんが送られた
メールに関する返信です。

>[XP-jp:04025] Re: 記事紹介  : ピーター・コードが語る開発プロセスの選び方
>で私が述べているのは、
>・「基本戦略」はよくわからないが「戦略」は変化する。
>・敵や環境に合わせ、定まった手が存在しないのは、戦術だけでなく戦略もであ
>る。
>・ゆえに、「兵の形は・・・」の「兵」とは、戦術だけではなく戦略も含まれる。
>です。

戦略は、戦闘の基本的な枠組みとなるものなので、成中に変化させるのは、
まず不可能です。

例えば、XPにおいて「変化ヲ抱擁セヨ」という言葉どおりあらゆる変化を
受け入れるというわけではありません。XPにおいて想定している「変化」は、
仕様の変化や納期の延長、短縮のような変化であり、開発メンバが大幅に
入れ替わるような「変化」に対してはXPは不向きです。このような変化に
対しては、むしろ、従来の重量級プロセスの方が適切です。

XPは、ドキュメントよりも動くソースと開発メンバの知識を重視する*戦略*
をとっているということです。この戦略を開発中に変えては、XPとは言えない
でしょう。それ以前にまともなソフトウェア開発ができないでしょう。
戦略を変更するのは、戦闘が始まる前、開発が始まる前でなければならず、
成開始後、開発開始後に戦略を変更しなければならなくなるのは、それ自体
が戦略的失敗です。

確固とした戦略があるから柔軟な戦術が可能となるのであって、戦略が簡単に
変化したのでは、行き当たりばったりになってしまいます。