釘本です。
On Thu, 30 Jan 2003 10:06:06 +0900
HAMAI Kyoichi <k-hamai@....com> wrote:
> > たとえば、ビル・ゲイツが「Windows をセキュアな OS にするぞ」というのが
> >戦略で、社員がバグ・レポートを集めたり、バグの個所を発見してフィックスし
> >たりというのが戦術で、っていうのは合っていますか?
>
> 前者が戦術で、後者は作業にすぎないと思います。
作業と戦術は並列な概念ではありません。
行動・作業(頭脳的な作業を含む)には必ず意思決定が伴います。
その意思決定が戦略的か戦術的かです。
バグをなくすためにすべき作業の判断として、普通のプログラマーにとって当然
のことに感じる戦術的判断は確かに
「まず、バグレポートを集める」
「次に、バグレポートの現象から疑わしいプログラムの該当個所のコードを読ん
でバグを見つける」
かも知れません。
でも、古代人に同じことをさせると、トーテムポールか何か立てて
「バグよなくなれバグよなくなれと祈る」
という行動を取るべきという判断をし、実行するかもしれません。
超天才プログラマーに頼めば、
「お前らの要領得ないバグレポートなんて無駄無駄。まずコードをよこせ、頭か
ら読んで全ての潜在バグを見つけて順次修正もしてやるゼ」
というかも知れませんね。
> 戦略は、市場の要求を分析して「セキュアなOSが求められている」という
> 答を出すことだと思います。
あなたの恋人は毎年何月からが薄着で、何月からが厚着ですか?
絶対10月17日からが厚着だとあなたが主張されるなら、私は否定しません。
今朝は何時からが明るくなったのですか?
絶対に6時35分28秒だとあなたが主張されるなら、私は否定しません。
ただ、
あなたの恋人は毎年何月から「電車の中で汗をかいてしまうぐらいに」厚着をし
ますか?
今朝は「自動車の運転にライトの点灯が必要ないぐらいには」何時から明るくなっ
たのですか?
という思考方法でないと、禅問答になると思っているだけです。
釘本浩樹
<kugimoto@....jp>