佃です。
23章の修正版を送付します。
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Chapter23 20-80 Rule
<私の思い込みによるまとめ>
・ XPでも最初は劇的な改善は見られない。最初はXPに慣れて
いないから、ちょっとした改善しか見られない。最初はそれで我慢
しましょう。(最初の80%の努力で20%の効果)(これは私が感じた
ことで、本文には明示的に書かれていません)
・ プラクティスを適切に使えるようになれば、劇的に生産性が高
まる。そのためには、プラクティスをバランスよく使うことが重要
である。(プラクティスは絡み合っているので、20%のプラクティ
スの使用で80%の効果を得る、という20-80ルールは適用できない)
<タイトル直下の要約部分の全訳>
XPの真価はすべてのプラクティスが実施されないと発揮できな
い。多くのプラクティスは断片的に適応可能であるが、それらを一
緒に利用されたときにそれらは相乗効果を生む。
<本文の抄訳>
ソフトウェアプログラマは、20-80ルール(恩恵の80%は作業の
20%から生じる)を扱うことに慣れている。このルールを適用する
ためには、システムがお互いに比較的独立していなければならな
い。例えば性能のチューニングを行う場合には、チューニングする
箇所は、別の箇所に影響しない方がよい。
The Athletic Skierと呼ばれるスキーの本では、以下のようなこ
とを述べている。
・ スキーブーツをチューニングし、よい状態にすれば、山を感じ
ることができ、バランスを保つことができる。
・ 最初の80%の努力で20%の進歩しか得られない。
・ たくさんの小さな要因(例えばスキーブーツのチューニング)
が、バランスを保つことに関係している。ある要因がうまくいって
いないのであれば、バランスは保てない。
・ 進歩はずっとゆっくりだが、最後の僅かなの変更がスキーの腕
前を劇的に改善する。
XPもこれと似た感じである。シナジー効果を得るためにプラク
ティスを同時に実施すれば、単体で使用する場合の合計より効果が
大きい。例えば、ペアプログラミングのパートナーがあなたにリフ
ァクタリングを要求したりするので、単にテストをするのではな
く、単純なシステムをテストすることになり、テストが容易にな
る。
これはジレンマを生む。XPはオールオアナッシングなのか。厳
密にプラクティスに従うのか、それとも(プラクティスを1つも実
施せずに)改善が見られない方を選択するのか。そんなことはな
い。部分的なXPの適用により大きな利益を得ることができる。し
かし、すべてのプラクティスを同時に適切に利用した方がさらに多
くの利益を得ることができる。
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Gunji Tsukuda (tsukuda@....jp)
Systems Development Laboratory, Hitachi, Ltd.