はじめまして。
野間というものです。
--- mika@....com からのメッセージ:
> みかまま、こと大月@佐賀大学です。
>
> まず、言っておきますと、
> 「ソフトウェアの生産性」を「企業の目的」とするのはナンセンスであると思
> います。
>
このあたりの議論を興味深く拝見させております。
基本的には、手段と目的とを取り違えるのは愚の骨頂であると、個人的にも思っ
ているのですが、実際の現実に即してじっくり考えてみると、やや異論がありま
す。
手段と目的は、本当にきれいに分離することができるものなのでしょうか?
また、無理に分離して、手段を目的に従属させることは正しいことなのでしょう
か?
「企業の目的」が「利潤の追求」であるとしたら、「社員への福祉」や「市民社
会への貢献」は、偽善に満ちた「手段」にすぎないものなのでしょうか?
マルクス主義者なら、YESと答えることでしょう。
しかし、この考え方は一面的に過ぎた、人間性の真実に基づかない議論のように
思われます。
このような極論は、知的刺激を与え、議論を活性化させるには役立ちますが、度
を過ぎるのは考え物です。
アメリカ企業の粉飾決算問題など、TOC的な考え方を悪しき形で徹底化する中で出
てきたとは考えられないでしょうか?
それはさておき、「手段」には、それ自体の意味や価値が内在していると思いま
す。それに淫することはよくない結末を招くことが多いのですが、中庸とバラン
スを心がければ、むしろ「目的」にもかなうことが多いと思います。
むろん、必ずそれが実現するというわけではないし、中途半端はかえってよくな
い場合が多いでしょう。
XPの真の価値は、単に生産性向上に寄与するということではなく、一般にそれと
矛盾するかのごとく考えられがちな、プログラマの生き甲斐レベルの向上と両立
させるという面にあると思っています。
つまり、中途半端にバランスをとるのではなく、両方を極端にまで追求するとい
うところでバランスをとろうとしているのが、革新的なのだと思います。
タフでなければ生きられない。優しくなければ生きている値打ちがない。
また、両方を真剣に追求しないような方法論では、存在の法則に反し、無理を重
ねたあげくに破綻していくのではないでしょうか?
_/_/_/ 野間 雄三
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