釘本と申します。
いつも皆さまの議論を拝見し参考にさせて頂いています。
本間さん、一部にだけ反応してすみませんが、以下お判りでない方もこのMLを読んでいらっしゃると思いますのでご参考までの発言です。
On Tue, 15 Oct 2002 01:28:07 +0900
Toshihiko Honma <t-honma@....jp> wrote:
> > 開発部門にとっては売上の増加であっても、製造部門や販売部門にとっては
> > コストの増加です。したがって全体から見れば、±0ということになり、
> > その値が増えようと減ろうとそれ自体に意味はありません。
>
> これだと、「生産性」=「売上げ」という図式に見えるのですが?
> 生産性とは、投入コストに対する生産量を向上することだと認識しています。
>
「生産性」とは元々工場の管理から出た用語(つまり元々は限定的な比較のみに用いられる「量」に対する概念)と認識しますが、会計に転用されており、会計用語としても一般化しています。
(「量」に金額を用いる事で仕事の「質」に対する概念として使われるようになった)
会計用語としての「生産性」の計算では、アウトプットに「売上高」を使うのが一般的です。
例)労働生産性=付加価値額/従業員数
=(売上高−コスト)/従業員数
資本生産性=付加価値額/総資本
=(売上高−コスト)/総資本
※普通修飾語なしに「生産性」といえば「労働生産性」の事
これらの場合、売った商品がどんなものであるかは問題としません。
売上とコスト(仕入高や原材料費など)の差額のみが問題であり、企業活動しては売上が上がる事が正義、正しい結果です。
(会計という手法の限界ともいえますが、企業活動自体の限界とも言えるのではないでしょうか)
こう考えて、濱井さんのご発言の文脈で、企業の業務活動としてのソフトウェア開発において生産性の分母を売上高と捉える事は全く普通だと思います。
ソフトウェアの「品質」、ソフトウェア開発の「生産性」、それからソフトウェアそのものの「生産性」?(=ソフトウェアを利用する業務活動の生産性増減分?)などといった言葉はよく目にしますが、混乱して使用されるというか定義が曖昧なまま議論され話が噛み合わない事も多いように思います。
※間違いはご指摘下さい。
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釘本浩樹 <kugimoto@....jp>
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