菊地さん,
平鍋です.
> 「ソフトウェア品質指標」を「テストユニット+テストカバレッジツール」を利用
> して算出する
> 方法について考えてみました。
> ...
おもしろいですね.私自身も,カバレッジツールを使った経験があ
ります(PureCoverage).カバー率を上げるようにテストを追加して
いく作業を行っていく過程で,バグがかなり発見できた覚えがあり
ます.
「ユニットテスト+カバレッジ」という手法/メトリクスについて,
インターネット上を調べたのですが,明示的なコンテンツは見つか
りませんでした.
ので,是非,「論文」かまとまった「記事」にされてはどうでしょう.
平鍋が捉えている文脈をもう少し書きます.
テストをソフトウェア開発の様々な場面で有効に利用しようという
気運が高まっています.
「テストファースト」によって,設計にまでテスティングが利用さ
れるようになった.さらに,Exploratory Testing のように,ユー
ザ機能をテストをもちいてコミュニケーションしようという流れも
ある.
いわゆる,
要求→分析→設計→実装→テスト
というウォーターフォール参照モデルの,各工程に,「テスティン
グ」という概念が入り込もうとしているように感じます.
カバレッジと品質メトリクスは,いわば従来の「テスト」を現代の
テスティングの文脈で再考察しようという試みに見えます.
例えば,キーワードとして「テストラスト」なんでどうでしょう
ね.テストファーストで設計し,品質要件が厳しい場合,カバレッ
ジを基準とした「テストラスト」工程を持ち込む,という感じ.
P.S.
参考までに,テスティングと Agile 関係で見つけたサイトを紹介
します.
■ Agile Testing
http://www.tesing.com/agile/
■ Testing Craft
http://www.testingcraft.com/
後者の Brain Marick は,カバレッジツール(GCT)の作者でもあ
ります.Testing Craft ページの Motivationがおもしろかったです.
「woodcraft の本は沢山あって,ツールのとぎ方に関する本も多く
ある.それには step-by-step のイラストなんかが含まれている.
しかし,テスティングについて,このような本がない.そこで,こ
のサイトでは,テスティングについて十分詳細に特定の技術を提供
したい....特におもちゃの例による解説ではなく,ケーススタ
ディを重視する.....」
あと,Jazz の improvisation をメタファにした,「Interaction
and Improvisational Testing」,機能を探索する「Exploratory
testing」などなど,興味深い.
以上