はじめまして。片岡と申します。
> 欠陥が多いとXPのように変更を繰り返す
> と欠陥が欠陥を生んで収拾がつかなくなるおそれがあります。
それを回避するためのテストでは?
欠陥が欠陥を生むのはむしろ
> 信頼性を高めるためには、可能な限りソフトウェアを変更しないように
> すべきであり
という従来の考え方だと思います。
変更しないことで信頼性を高めるという主張は、変更前のコードの信頼性が十分
高いことを前提としています。ところがソフトウェア開発においてはある時点で
の信頼性の高さはあまり意味がありません。顧客の要求により突然仕様が変更さ
れれば、変更前の仕様を前提とした信頼性の高さは無意味です。従来の考え方で
は、仕様変更によって意味を失ったコードを無理矢理延命させるために場当たり
的な修正を加え、その結果として潜在的欠陥が累積されるというパターンが度々
見られます。
また「動いているんだから触らないでおこう」という日和見主義では潜在的な欠
陥は永久に解消されませんが、XPではリファクタリングとテストを適切に実施す
ることで欠陥が解消される可能性があり、また現状より劇的に悪化することはあ
りません。
信頼性を高めようとすればコストが発生するというのは、どんな開発手法にも関
わらず至極当然の話ですね。従来の手法では、そのコストを抑えるために「可能
な限りソフトウェアを変更しない」という方針を採って信頼性を犠牲にしている
わけです。
XPは「変更はどうせ発生する」という前提において「変化ヲ抱擁セヨ」と主張し
ているのですから、変更のコストを惜しむとXPの利点は活かせないでしょうね。
--
Keiichiro Kataoka <kataoka646@....com>