村上さん、
こんにちは、ごうぎです。
On Tue, 16 Apr 2002 14:11:25 +1200
Masaaki Murakami-san wrote:
> ごうぎさん,こんにちは。 村上です。
>
> On Tue, 16 Apr 2002 00:51:36 +0900
> ごうぎさんのメールより:
> >はい、従来の管理者という役割のように、管理者と見えてしまうような
> >責務が目立つようなものでなく、親方という呼び方をされるような責務
> >だけを残すといった工夫がされたものに代替されないかなと思っていま
> >す。
>
> 従来の管理者という「入れ物」の中身を代替して,親方という呼び方
> をされるような責務を残す,というのは管理者に実務の実行を行わせ
> ることを意味するのではないでしょうか?
管理者を親方にするとは、思っていませんので、そうではないです。
# 書き方が下手ですみません。
> 私はむしろ,従来は管理者という入れ物の中に入っていた「1.ボス
> としての役割」を熟練職人という入れ物に移し替える,という話であ
> ると認識しています。
という事で納得できるので、これを言いたかったと理解していただいて
良いです。
さらに、理想的には管理者はなくなっても良いと思っている点が、この
本や村上さんの主張との微妙な違いとなっているのかと思います。
:
> 同じ事を違った角度から表現しているだけだと思われるかもしれませ
> んが,以下の点だけは強調しておきたいのです。
>
> ・管理者という職務は,開発者というキャリア・パスの延長線上には
> 存在しない。 (なぜならばインタフェースとしての役割を演じる
> 上で必要となるスキルは,開発経験があるだけで培えるような甘い
> ものじゃないから。)
理想的には管理者はいない方がいいと思っているけど、もし管理者が
必要な場合には、その管理者もいくらかの開発経験も必要ではないか
と僕は思っています。....(A)
> ・開発者という職務は,管理者というキャリア・パスの延長線上には
> 存在しない。 (なぜならば開発者としての役割を演じる上で必要
> となるスキルは,人間関係を扱うスキルの経験があるだけで培える
> ような甘いものじゃないから。)
上と同じ意味合いですが、
管理者になるにも、開発者の時期があってしかるべきと思いますので、延
長上のどこかにあった方が良いと僕は思います。
「延長線上に存在しない」という表現が、開発者と管理者が最初からキャ
リアパスとして分かれていると言われているのかなと読み取りました。
もし、そうであれば、僕は、上記(A)の理由で、あるときは全員開発者とし
て仕事をし、ある時期に親方の道・管理者の道を選択すればよいのではと
思っています。
> >それは、職人を大切にする文化を創ろうとした場合に、その結果として
> >その職人の中でより、優秀な人たちとか、リーダー的素養を持った人た
> >ちといった識別がされていくものと考えます。
> >そして、そういった人たちが、自然と職人を纏める力を持ってくるよう
> >に思えるために、そのときそこに従来の管理者という存在がまだなお残
> >っているとするならば、個人的に、なじまないように思うのです。必ず
> >そこの大きな壁ができそうに思えます。
>
> 高給取りとなる熟練職人を作業に没頭させようと思った場合,「2.
> インターフェースとしての役割」は熟練職人ではなく誰かに任せるこ
> とになるでしょう。 そうやって作業効率を最大限に上げようとする
> わけです。 (この辺りは欧米人的な発想なのかもしれません。)
> このため「2」の役割を担当する管理者が現場から不要になることは
> 無いのではないかと思います。
その管理者が本当に、没頭させてくれるだけの役目を担えるならばそれは
それでいいとは思いますが、そんなに合理的にできるとは*今はまだ*思
えません。f^^;
理想的には管理者不要論の立場の僕は、管理者が必要な段階というのも
ありえると思っています。ただ、その場合も管理者が一人ですべての調
整をできるとは思えず、管理者の開発スキルが低いほど、熟練職人がひ
っぱりだされることになるのではと思っています。
僕の経験の中には、現場経験を持つ管理者でさえ、部署間やプロジェクト
間の調整の度にその調整に必要な情報をそろえる必要に迫られ、随分と事
細かな情報を求められ、説明時に必要な部分で必要となる知識の伝授まで
求められ、そのために時間を随分と費やしたあげく、結局説明できないと
いうことで、会議に呼び出されて話をしないといけなかったという、思い
出がたくさんあります。
なんでこうなるかというと、管理者の仕事の雑務が多すぎるからだと思っ
ています。管理者しか出ない会議で、割と重要な話が行われてしまうのだ
けど、議論できるほど実際の知識や情報を持たないので、結局現場に声が
掛かるということになっていたように思います。
雑務を取り除きそれ専門の人(雑多なことを管理をする人)に任せ、親方
を生み出すことができるようなシステムに変え、会議はオープンにして興
味がある人全員が参加できるようにすれば、調整毎がもっとうまくいくの
ではないかなと思っています。
そういう風に考えるので、「2.インターフェースとしての役割」 という
のが、大切な役割として存在する状況というのは、あまりいい状態ではない
のではないかなと思ったりもします。
> >「ソフトウェア職人気質」では、管理者という役割をどうしても残そうと
> >しているように感じ、そして、管理者になぜか厳しい。
>
> 管理者に厳しいような所ってありましたっけ? 私は従来の管理者に
> は1,2,3という役割があったが,本来は「2」に注力すべきであ
> る(「3」については言及無し)という点が強く印象に残っているの
> で,管理者に厳しいという感想は持っていないのですが。
> 熟練職人は管理者よりも報酬が高くて然るべきという記述はありまし
> たが,管理者の報酬を減らすという話も無かったですし。
想像ですが、
今管理者をやっている方の中の多くが、2だけをやるような人になる事を
望むようには思えず、できれば棟梁とか親方になれればなと思うのではな
いかなと思いました。そういった意味で、厳しいなと思いました。
:
> ちなみに鎌田さんが上げていただいた関連図ですが,管理者に他システム
> との摺り合わせという職務があることを考えた場合,
>
> 親方@@@@@@@@@@@@@@@@@親方(他システム)
> │@@@@@@@@@@@@@@@@@@@│
> ├─────────┬─────────┤
> │@@@@@@@@@↓@@@@@@@@@│
> ↓@@@@@@@管理一般@@@@@@@@│
> プログラマー@@@@@@@@@@@@プログラマー
>
> こうなってしまい,管理者が親方間の板挟みになってしまうのでは
> ないでしょうか? (可哀想,,,^^;)
僕は、親方同士でないと話にならないだろうと思っています。
管理一般は、雑多なことを管理する仕事という程度の役割と考えています。
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Shigeru Gougi
E-mail :ANC04864@....jp (for ml)
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