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Date:  Sun, 14 Apr 2002 01:27:43 +0900
From:  Ryuichi Danno <daxanya@....jp>
Subject:  [XP-jp:03338] Re: ソフトウェア職人気質
To:  extremeprogramming-jp@....jp
Message-Id:  <20020414011310.A413.DAXANYA@....jp>
In-Reply-To:  <200204040509.OAA17555@....jp>
References:  <20020327153732.52DC.AKASAKA@....jp> <200204040509.OAA17555@....jp>
X-Mail-Count: 03338

だんのです。こんにちは。

やっとこさ、「ソフトウェア職人気質」を読み終えました。

On Thu, 4 Apr 2002 14:09:23 +0900
HAMAI Kyoichi <k-hamai@....com> wrote:


> 大量に製造するため、容易に大量に確保できる未熟練労働力を使い、未熟練
> 労働者でもできるように分業により作業を単純化する。そういう必要は
> ソフトウェア開発ではありません。むしろ、コミュニケーションを必要とする
> ソフトウェア開発では、分業は、ミスの増大、コストアップなどにつながる
> というのが著者の主張です。

そうですね。コストを無視した開発モデルにしかソフトウェア工学は適用
できないという前提を、もうちょっと上層部は意識する必要があるという
主張は正しいと思いました。


あと、本書の中で少し疑問に思ったのが、「管理者よりも現場の開発者に
報酬を多く支払うべき」という意見です。

どうも職人モデルでは、職人はプロジェクトのための人材を登用し、その
チームで管理業務その他を行うらしいのですが、小人数チームのコミュ
ニケーションコストは低いので、ほとんど考慮しなくてよいと考えている
ように見受けられます。

しかし、それはやはり片手落ちのような感じがします。トムデマルコの
著作中にも、いい管理者はやはり必要であるような記述が目立ちますし、
いい管理者がいないと、職人はやはり報酬だけでは魅力を感じず別の職場
に移るような気がします。


まぁ、本書で言いたかったのは、給料を上げるために管理者にならざるを
得ないのは馬鹿げているということで、能力に対して適切な報酬を払う
べきである、というのを強調しているのに過ぎないと思いますけど。


COBOLはまだいけるとか、Javaはほんとにいいのかとか、現在の一般的
な風潮に真っ向から疑問を投げつけている姿勢は高く評価できると思い
ました。



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檀野 隆一(だんのりゅういち)
daxanya@....jp
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