北山です。
|> PLoPでは,パターンの author は自分のパターンを読み上げた後,
|> しゃべってはいけません.ワークショップの全員でそのパターンの
|> 良い点を話した後,改善点を提案します.これらの意見に対する著
|> 者の見解を話すことは禁止で,聞くのみです.これは,パターン
|> が,著者抜きでもそれ自体で流通できるだけの説得性と読みやすさ
|> を得るために編み出されたやり方です.
なるほど。(しかし、黙って聞いているの辛そうですね。(笑)
|> さて,Kent のワークショップでSeung Ilという韓国の方がauthor
|> でした.Kent は author が native ではないため,早口の英語が飛
|> び交うと聞き取れないのではないか,と思いました.
|>
|> Kent は何やらカードに書き,それをauthor に渡しましてこう言い
|> ました.
|>
|> "We tend to speak so fast that the non-native speakers
|> might not understand the details. If you could not
|> understand our discussion, you can use this card."
|>
|> そのカードには,大きく,一言だけ,「SLOWLY」と書いてありまし
|> た.
んー。唸ってしまいました。
Kentのこういったちょっとした工夫、コミュニケーションに対する発想の
源は、なんなのでしょうか・・・?特別な訓練を受けた?本を読んだ?彼
固有の経験から?彼の人間性・・・?答えに直接的なものはなく、『それ
ら全てと、それ以外のものも全て』なのでしょう。素直に、この世界の大
先輩として尊敬してしまいます。
しかし、こういうちょっとした工夫を、必要とするかしないか、また評価
するかしないかってところも、人それぞれで意見の分かれるところである
と思います。(反対の意見に対しては、自分では『泳げぬものは沈んでし
まえ方式』などと、勝手に呼んでマス。:-p)
しかしながら、私はとても必要なことではないかと思っています。それが
プロジェクトが良い結果を生むための、ひとつのきっかけになる可能性が
あると思うからです。
目の前にある壁を見つけて、その壁を取っ払うちょっとした工夫を思いつ
くウイット。それを声に出してみる勇気。私にはまだまだ備わっていると
は言えませんが、『ちょっとした工夫が必要なのだ』ということを忘れず、
自由な発想を忘れず、勇気を忘れず、仕事に取り組んで行きたいと思って
います。XP自体を実践できるチャンスはなかなかありませんが、XPス
ピリットは、生かせるチャンスは多くあるような気がします。
エピソード、どんどん紹介してください。
楽しみにしています。
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ζ
□P Kanako Kitayama <kanakok@....jp>
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