平鍋です.
私も調べたことがあるのですが,新しい ANSI/ISO の C++
を前提にしたものはしりません.
http://www.multimania.com/pierret/cpp2.htm
に,いくつかリンクがありますが古いですね.
たぶん,C++コーディングルールでポイントとなるのは,
(1) template
オブジェクト指向から外れるので,なるべく使わない,という
方針もあり得る.し,「これぞ C++」という generic programming
を擁護することもできそう.(さらには generative programming へ)
(参考図書: Multi-Paradigm Design in C++
「マルチパラダイムデザイン」, Generative Programming)
# EC++ などでは template も使えないし...
(2) exception
少し前だと,これも使わないという方針を見受ける.
しかし,現代的にはこれがないと見にくいコードになる.
ただし,C++ でexception safeなコードを書くのは思っているより
10倍は厄介.template が絡んだ場合,exception nutral な設計
も必要となる.
(参考図書: Harb Sutter の Exceptional C++)
# EC++ などでは exception は使えないし...
(3) namespace
これが使える処理系であれば,うまく名前の衝突が避けられる.
昔は,クラスの先頭2文字をパッケージ毎に固定する,などのルー
ルが見られた.
(参考図書: Large-Scale C++ Software Design「大規模 C++ デザイン」)
# EC++ などでは namespace 使えないし...
(4) multiple inheritance
これも実装では避ける,という方針を見受ける.
これを使ってしまうと,思ってもみない厄介をしょいこむ可能性が
ある.特に,virtual inheritance.
# EC++ などでは multiple inheritance も使えないし...
その他,auto_ptr, オペレータ多重定義を使うか,などなど,
難しい問題が山程あります.
実際「現場の」コーディング標準では,ISO/IEC C++ 仕様をどこま
で絞って使うかがポイントと思います.絞り方は,
(1) オブジェクト指向設計で開発するのか
(2) 想定される処理系(多くのコンパイラで動かすのか)
(3) プログラマのスキルと教育
(4) あつかうドメイン(例えばコンテナライブラリの開発なら
templateは外せないでしょ)
などが基準となるでしょう.
以上