> 別々の文脈で、別々の意図で述べている文をくっつければ、
> 支離滅裂にもなるでしょうね。
>
> 前者は[XP-jp:03063]で、後者は[XP-jp:03052]。番号的に近くても、話の
> 流れ上は全く違います。
おそらくこの2つの文脈が同じ濱井さんの主張における問題を指摘
している点に思い至らないのが、濱井さんの一連の主張が支持さ
れない原因なのですが。
XP-jp:03063はXP-jp:03029に対するコメントで、それを要約すれ
ば
価格=規模
とされている(と濱井さんが主張する)現状では、単純に
売り上げ=ソフトの価値
としたところで
規模=ソフトの価値
と同じである、とMiyataさんも濱井さんも意見の一致を見ている
わけです。その上でそれならMiyataさんは
売り上げ=ソフトの価値
の主張は意味がないと指摘しているのに対して、濱井さんは
売り上げをソフトの価値の代替とする
と見当はずれなコメントをしているのです。価格=規模を当てはま
れば結局
規模をソフトの価値の代替とする
となり、濱井さんの主張とは逆の結論となります。Miyataさんの
一連の発言の趣旨は、単純に売り上げ=生産量=ソフトの価値とし
たところで、(現状の価値観が濱井さんが主張されているように規
模を偏重したものか否かはともかく)、何ら価値観を変える要因
にはならない、ということです。
そもそもイコールで結ばれたもの同士をいくら置き換えて変形し
たところで、全体の意味は変わりません。
一方XP-jp:03052は私のXP-jp:03036に対するコメントです。引用
すれば
> 当たり前です。売り上げからなら価値を決められると誤解している
> のは濱井さんのほうでしょう。濱井さんはソフトウェアの価値が
> 現状より正当に評価される方法として売り上げを基準とする方法を
> 主張されているのではないですか?そして私は売り上げとソフト
> ウェアの価値は一致しないと述べているのです。どこに誤解がある
> のでしょうか。
が主文です。規模=ソフトの価値でない、という濱井さんの主張自
体には共感するが、それなら売り上げはソフトの価値とはなおさ
ら一致しない、と述べているのです。そして売り上げがいかにソ
フトの価値とは縁遠い要因で決まり、そこからソフトの価値を分
離するのは困難である、と述べています。
現状のソフトの価値の評価が望ましくないのであれば、それはそ
の困難さの結果なのだから、困難さを解消する方法を示さなけれ
ば意味がない、と述べているのです。
それに対して濱井さんはどうとでもなる、とわけのわからない答
えをしています。実際にどうにもならないのですから、どうとで
もなる、と表現する以外ないのでしょう。
* * *
そしてどちらもいっていることは同じです。売り上げが何らかの
価値観の反映された結果であると主張すると同時に、それを用い
て現在の価値観(濱井さんの主張によるとそれは規模=価値)を否定
することはできない、ということです。売り上げを用いたところ
でそれが現在の価値観を反映した結果なら、現状の価値観を追認
するだけです。
価値観を変えるには評価するパラメータを増やさなければなりま
せん。そしていまのところそれは濱井さんがさかんに否定するソ
フトウェア自体の分析以外有効な手段はなかなか見つからないわ
けです。
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