うーん、結局、ザゴールを読まないと、
濱井さんが何を言いたいのかわからないんじゃないかな。
生産性向上といったとき、受託組織としての生産性向上というのは、
より短い期間内に同じレベルの仕事を終わらせる速度ベースの生産性向上もあれば、
より技術難度が高い単価の高い仕事をこなすことによる売り上げ増大による生産性向
上もあるわけです。
ところが、CMMのようなスタイルでは、単価の高い仕事をこなすというところの視
点が出てこないのではないのですか?
私もCMMの生産性って本当に何なのかさっぱりわからない。
技術的リスクを背負うということは、とりもなおさず、見積もりが立てにくいという
ことですから、CMMレベル下がるのはやむなしなわけですが、
それでいいんじゃないのかな。
FPやLOC増えれば規模の難度が出てきますので、当然こなせる組織、
技術というか事務レベルの水準は高くなるので、CMMが無意味とはいいませんが、
組織として、CMMでいくと危険だと思いませんか?
XP本言うところの負けない組織になるだけで、
勝つソフトチームにならないような気がします。
魅力ないですよ。やっぱり。
XPは、経済的リスクが計画ゲームにビルトインされてますよね。うーん、深い。
たとえば、一ヶ月ごとに、もう開発せんでもえーよ。解散という権限が
ビジネス側にいつでもあるんだもの。
----- Original Message -----
From: "森岡徹" <vette@....jp>
To: <extremeprogramming-jp@....jp>
Sent: Thursday, January 17, 2002 9:46 PM
Subject: [XP-jp:03014] Re: 生産量 (was CMM と XP)
> vetteです。
>
> On Thu, 17 Jan 2002 10:17:05 +0900
> HAMAI Kyoichi <k-hamai@....com> wrote:
>
> > 濱井です。
> > 2002/01/16 12:52:59 +0900にvette@....jpさんが送られた
> > メールに関する返信です。
> >
> > >> (1)ソフトウェアの生産量については、一般には売り上げや利益、付加価値
> > >> などの金額ベースで計るべき。
> > >
> > >とは思いません。
> > >売り上げに対するソフトウェア開発コストのパーセンテージ等は
> > >制御する必要はあると思いますが、ソフトウェアからみた生産量として
> > >管理する必要はないと思います。
> >
> > 私が言っているのは、ソフトウェアの生産量については、一般には数量
> > ベースでは計れないということなんですが。
>
> どこがちがうといわれているのかよくわかっていませんが、
> 「ソフトウェアの生産量は数量ベースで測れない」
> 「金額ベースで測るべき」
> といわれているのですよね?
>
>
> > 意味のある集計とするには、同じもの、同じと見なせるものの集まりである
> > 必要があります。
> (略)
> > もし、行数で生産量をあらわせるとしたら、各行が全く同一であっても
> > かまわないはずです。同様のことはファンクションポイントについても
> > 言えます。
> > もちろん、そんなことはありません。同じソフトウェアをいくつも開発
> > したりしても意味はありません。ソフトウェアは一種の情報であり、他との
> > 差異にこそ価値があるからです。
>
> 別の組織や別のプラットフォームの時間あたりソース開発行数やFP数を
> 比較する事は意味がないとおもいます。
> それは比較対象が間違っているのであって、行数ベースで管理する事が
> 間違っている事にはなりません。
>
> 濱井さんが想定されているケースは「数値の使い道が間違っている」例だと
> 思います。
>
> ある機能を実現するための手間(コスト)は少ない方がいいですよね。
> (ある機能というのは最終生産品とは限りません)
>
> 同じ機能を手にいれるための手間が減らせる事を生産性の向上と
> 呼びます。この手間だけじゃなくて全体の手間が減らないとだめですが、
> それはそれぞれの工程なり手順なりの手間や工数が減らせるように
> するわけです。
>
> そこに別の組織の「生産性」を持って来ても使えるはずはなく、
> 自分の組織の今までの生産性(ここでは機能を実現するための工数)を
> 計測しておいて、従来より生産性をあげるという手順を踏みます。
>
> 計測の単位(行数・FP・その他)は場面によって変わってきますが
> 工程を分割して工程毎の生産性向上を考えていかないと、計測もできないし
> 生産性向上の手段も浮かばない、どこがコストアップ要因かもわからない
> ことになります。
>
> いきなりソフトウェア全体の生産性といっても制御できないし、
> 自分のところの従来の生産性を無視して「よそはこれだけだから
> この生産性」といっても適切な対応はできません。
> また、ここで金額ベースといわれても、計測が難しいと思います。
>
> (濱井さんが明確な基準を用意している、のなら別ですが)
>
> 釈迦に説法みたいになりましたが、
> 濱井さんが「規模ベースの生産性という発想はソフトウェア工学の誤り」と
> いうときに、上のケースでも規模ベースの発想があやまっていて金額ベースが
> 正しいといわれているのかどうか、わからなかったのでくどくど
> 書かせてもらいました。
> (ちなみに上の例では、規模が大きくなるほどよい、といっているわけでは
> ありません。やらないといけない事が減って工数も減るのでもいいので)
>
>
> > >> (2)ソフトウェア自体をどのように計っても、生産量は計れない。
> > >
> > >そら売り上げだったらわかりませんね。
> >
> > (1)とは独立して言っているつもりなんですが。
>
> (1)と独立しているという事は
> ・「生産量は金額ベースで測るべき」という話は
> 「ソフトウェアからは生産量から測れない、金額ベースで測るべき」
> という論理ではないということですか?
>
> 私はいままで濱井さんのメッセージを以下のように理解していました。
>
> 「ソフトウェアから生産量を図る従来のやりかたのは間違っている、
> 適切なのは金額ベースの計測である」
>
> ところが(1)と(2)が連動していないとすると、
> こういうことだったのでしょうか?
> 「ソフトウェアから生産量を図る従来のやりかたのは間違っている
> 気がする。
> 他の計測手段が必要。
> 金額ベースでやってみたら何とかなるとおもうがどうか?」
>
>
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> Toru Morioka 森岡徹
> email: vette@....jp
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