濱井です。
私が細かいところまで反論して話を発散させてしまったせいか、私の
批判の基本的なところが伝わっていないようです。
最も基本的な問題は、「ソフトウェアの開発規模は生産量をあらわす」
という考えが間違っているということです。それは、「このノートPCの
生産量は幅30cm、奥行20cm、高さ2cmである」という言葉と同じくらい
おかしなことです。
冗長なコードや不要な機能を削ったりするリファクタリングは、一般に
ソフトウェアの開発規模を減少させますから、この考えと両立しません。
同様にソフトウェアの再利用などとも両立しません。
わざわざこのメーリングリストにおいて、私が批判しているのはXPにおいて
重要なリファクタリングと両立しないという点が大きいです。
「生産性=生産量(産出量)/投入量」ですから、生産量を測定していない
ということは生産性を測定していないということであり、従来の
ソフトウェア工学は生産性において全く間違った前提の下で議論されてきた
ということです。CMMもその例外ではありません。
間違った前提からは、一般に間違った結論が導き出されます。
CMMもあちこちおかしな点があると指摘しているわけです。