濱井です。
2001/12/26 11:21:11 +0900にmakotan@....jpさんが送られた
メールに関する返信です。
>>はい。開発プロセス以外に明確な問題があり、そのために赤字になった
>>いうようなケース、例えば、テロや天災の直接被害を受けたようなケース
>>を除けば、黒字の企業の方が赤字の企業より開発プロセスが優れている
>>と考えるのが当然でしょう。
>
>そうですか?
>開発プロセスは抜群に良いけど、マネージメントがダメダメで赤字な会社や
>逆に、開発プロセスはダメダメだけど、営業だけで利益を得る会社
>などが在ってもおかしくないですよね。(極端に言えば、ですけど)
おかしくないですけど、前者の場合、開発プロセスを改善しても無意味
です。
>そういう意味から言うと、濱井さんの意見は開発プロセス"だけ"の話ではないよ
>うな気がしますが?
たしかに開発プロセスだけの評価にはなりません。
開発プロセス以外のプロセスのノイズが入っても、ノイズが入らないが
無意味な評価よりはましであると言うことです。
開発プロセスだけを評価しようとすると、[XP-jp:02946]で述べているように
「開発しないことが最も生産性が高い」つまり、開発などしてはいけない
という結論すら導き出すことができます。
>>仮に開発プロセスの優劣と赤字黒字が無関係ならば、何のために開発
>>プロセスを評価するのでしょうか。
>
>"評価"と言う意味からすると
>その組織がどれくらいの品質のものを作り上げる可能性があるのかを
>その他の組織から把握したいからじゃないでしょうか?
それならば、その組織のプロダクトを評価したり、他の顧客の評価を聞いた
方が効率がいいのではないでしょうか。
開発プロセスの優劣より、組織として経験を積んだ分野か否かといったこと
の方がソフトウェアの品質には大きな影響を与えるはずです。もっとも、
プロジェクト単位に見れば、未経験な分野の開発プロセスはさほど優れた
ものにならないでしょうが。
開発プロセスの評価というのは、自分たちの開発プロセスを改善するために
こそ行うものだと思います。