北野です.
On Fri, 21 Dec 2001 09:50:06 +0900
"OYAMA, Harunobu" <nobu@....jp> wrote:
> 濱井さんがおっしゃってるのは、
>
> ・売れる製品は新規性が高い場合が多く、
> 精度の高い見積が不可能な場合が多い
>
> ・売れる製品を作るためには、開発中にも
> 柔軟に仕様を変更できることが望ましい(ことが多い)
>
> ・そもそもユーザはモノを見るまで自分が本当に
> 何を必要としているか、認識できない(ことが多い)
>
> といった現実が、CMMの前提とかけ離れているのだから
> 実際に売れる/役立つ製品を作ろうとする場合、
> 開発組織を評価するモデルとしてCMMを使うべきではない、
> ということではないでしょうか?
>
> 僕はこの意見に賛成です。
CMMではプロセスの定義を行っていません.
いかに活動を行うかというHowの部分は,組織に任されています.
また,HowをどのようなMetricsで評価するか,という部分も,組織に任されています.
なので,
仕様変更に柔軟に対応できるかどうか?というのは,
プロセスを定義する組織に依存し,CMMに依存していません.
また,見積り精度についても,
Metricsを定義する組織に依存し,CMMに依存していません.
RUPであれ,XPであれ,CMMでの評価はできると思います.
Howの部分と,Howの部分をどのようなMetricsで評価するか?というのは,
CMMには依存せず,組織に任されているからです.
CMMを適用する部門が独立して存在し,
現場の人と乖離した考えを持っている場合は,
悲劇につながる可能性が高いとは思っています.
> 一方、
> 売れる/売れない 役立つ/役立たない といったファクターよりも
> 予算通りに、仕様通りのものを、きっちり作ることの方が重要視される
> 分野は、確かに存在すると思います。
>
> 役所が発注するシステムにはそのようなものが多いかもしれません。
> それを肯定するわけではありませんが、担当者自身が
> 予算通りに、仕様通りのものが、きっちり完成したかどうかで評価される
> ような構造になっているとしたら、その担当者にとっては
> CMMは有益なモデルだと思います。
評価の部分(Metrics)については,組織側が定義することなので,
CMMには依存していないと思います.
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KITANO Takatoshi
kitano@....jp