濱井です。
2001/11/20 20:51:51 +0900にe-yamane@....jpさんが送られた
メールに関する返信です。
>> [XP-jp:02808]でも書いているように、「逆は必ずしも真ならず」
>> です。「わかりやすいプログラムは行数が多い」は、一時期のBASIC
>> プログラム等では成り立ちましたが、「行数が多いプログラムは
>> わかりやすい」が成り立ったことはないと思います。
>この文、矛盾していると思います。
どこが矛盾しているのでしょう?
一時期のBASICプログラム等では、速度をかせぐため、1行でも
少なくなるようにプログラムを書くことが普通にみられました。
この頃ならば、「わかりやすいプログラムは(トリッキーな短い
多くのプログラムに比べて)行数が多い」が成り立ったと思います。
その頃でも、わかりやすく書いたから行数がふえたプログラムだけ
でなく、下手に書いたから行数がふえたプログラムは少なくなった
ように思います。そういうプログラムは当然、わかりやすくも
ありません。
行数が多いプログラムには、わかりやすく書いたために行数がふえた
プログラムもあれば、下手に書いたために行数がふえたわかりにくい
プログラムもあったわけです。
>> 変えることが顧客の利益となり、変えさせることは直接的には開発側の
>> 利益とはならないのですから、「変えてもらう」でもニュアンスが
>> 強すぎるような気がします。「変えることを助言する」ぐらい
>> でしょうか。
>濱井さん的に*あえて言うなら*と言うことでしょうね。
>矛盾していますよ。(ゲームになりません)
>もしこの記述が真なのであれば、プログラマから、
>「変えることを助言する」事も無いと思います。
*直接的*には開発側の利益とはならない、と言っただけで、全く
開発側の利益とはならないとは言っていませんが。
>> 「オーバーワーク」のことは、この場合関係ないと思います。
>あの、記事の文面は、「スコープの削減」についてのお話です。
>私も、「スコープの削減」を主に話を展開していました。
>#にょにょるさんも、そう感じ、あのようにかかれた物と推測します。
>スコープの話をされていて、オーバーワークは関係ない
>となると、ここの記述自体が無意味な物になり、
>上で濱井さんがレスされた文も無駄な一文となりませんか?
「週40時間労働」というプラクティスに忠実であれば、オーバーワーク
になることはないと思います。現実には、見積もりを誤ってオーバー
ワークになることもあるでしょうが、それは、「スコープの削減」
とは、別に議論すべき問題だと思います。
>> もちろん、顧客の側はできるかぎり支払いを少なくしたいし、
>> 開発側はできるかぎり利益を多くしたいので、その調整は厄介
>> ですが、XPにかぎったことではないですから。
>ですね。ウォーターフォールでも、スコープの決定は難事です。
>が、予定したコスト以上の物を顧客はごり押ししてはいけない。
>#ごり押しすると、最終的に品質が下がる等副次的デメリットが生じるから
>と言う事をプログラマの権利と明文化しているから、
>議論の対象になるのでしょう。
顧客がごり押しすると志気が下がり、ごり押ししなかった場合以下の
結果しか得られない、というようなことは、XPでもウォーターフォール
でも往々にして起きることだと思いますが。「プログラマの権利」
として明文化されてなくても、ある程度まともな顧客なら、そう無茶は
言わないと思います。
>> ウォーターフォールに比べれば、顧客を大事にしていると思います。
>> ウォーターフォールで大事にしているのは、顧客ではなく、
>> *要求仕様*ですから。
>これでは、ウォーターフォールで仕事している人は
>人でなし見たいです。(T_T)
批判しているのは人ではなく手法です。ウォーターフォールで仕事を
するかぎり、各個人が顧客を大事にしようとしても、手法からくる限界
があるということです。もちろん、XPにも限界はありますが、ウォーター
フォールより限界は高いということです。
>> >顧客は、大事にしていないと思いますよ。f(^_^;
>> >ウォーターフォールよりもやること多いと思いますし、
>> >「お客様は神様です」的な、へつらいもXPでは無いと思います。
>> >大事にしているのは、顧客のビジネス価値だと思います。
>> >#それが、最終的に顧客の益になるのは重々承知です。
>> >#それを、指して「大事」と言われるのであれば同意です。
>の発言を完全に無視されてしまいましたね。
>上記観点での、反論が頂きたかったです。
>
>濱井さんの観点で見れば、ウォータフォールよりも
>XPが顧客を「大事にしている」という事は理解しています。
>#と、書いたつもりです。
>
>僕が、「大事にしていない」と、言っているのは、
>顧客が最大のビジネス価値を得るために、ウォータフォールと比較し、
>多くの労力を嘆願し、プログラマの権利も認めてもらう
>という点で申し上げています。
>
>濱井さんは、ウォータフォールよりも変化に強いから顧客を
>「大事にしている」と言い、
>僕は、ウォータフォールよりも多くの労力を顧客に嘆願しているから、
>「大事にしていない」と言います。
>
>前者はビジネス価値の多寡で「大事」を測り、
>後者は労力で「大事」を測ってます。
要求仕様の決定に関する、ウォーターフォールとXPとの違いは、
最初に決定するか、徐々に決定していくかの違いで、顧客がやるべき
作業に大きな差はないと思います。
顧客の労力も大差ないと思います。時間的なプレッシャー等の点で、
むしろ、XPの方が労力が少なくてすむ面すらあります。
顧客が負担できる費用や開発期間は有限ですから、優先度の低い要求
を取り下げなければならなくなるのは、ウォーターフォールもXPも
同じです。
オンサイト顧客に関しても、プログラマが顧客のところで仕事を
するというやり方もありえますから、顧客の負担が大きいとは
言い切れないでしょう。