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Date:  Tue, 23 Oct 2001 16:50:33 +0900
From:  hamai@....jp
Subject:  [XP-jp:02706] Re: CMM と XP
To:  extremeprogramming-jp@....jp
Message-Id:  <200110230750.QAA09836@....jp>
In-Reply-To:  <F48jgRh2vlQ6y96oIQe0000e696@....com>
References:  <F48jgRh2vlQ6y96oIQe0000e696@....com>
X-Mail-Count: 02706

濱井です。
2001/10/23 08:31:20 +0900にoota_ken@....comさんが送られた
メールに関する返信です。

>>CMMとXPの関係について興味があります。
>>XPの実践をCMMで測定することにより、よりXPを業務に適用しやすく
>>(周りの理解を得やすく)なるかなと思うからです。
>
> CMMとXPの関係についてはこれまで何度か議論があったと思いますが,CMMと組み合
>わせがよい計測ベースの手法としてPSP(Personal Software Process)とTSP(Team 
>Software Process)があるので,こちらとXPを比較してみるのはどうでしょうか。
>
> わいわい,いけいけのXPも面白いと思いますが,測定,自省,フィードバックとい
>う求道的なPSPもそれはそれで面白そうです(私の好きな持久系スポーツの能力向上手
>法と似ています。というかそのもの)。

CMMなどの最大の問題点は、この「計測」にあると思います。

何を計測するかということも開発手法の一部です。何を計測するか
決めた時点で、ある種の開発手法を選択したことになります。
この開発手法に間違いがあった場合どうなるでしょう?

一般にこの開発手法の間違いは、計測結果からはわかりません。
計測すること自体が開発手法に基づいているからです。「事実の
理論負荷性」と呼ばれる性質です。

開発手法の大枠に間違いがあっても計測結果からは一般にわからない
ので、計測結果に基づいて改善努力をすればするほど、間違った
方向へ進んでしまい、全く無意味となるケースさえ起こり得ます。


もちろん、この「計測」の問題はXPでも起こり得ますが、この場合、
XPという手法を選択しているため、XPから外れないようにしさえすれば
XPという手法の妥当性の問題として扱えます。
# このメーリングリストを読んでいる人には、XPが不適切な手法である
# と思っている人はいないと思いますが。