長谷川@テクノポートです。
----- Original Message -----
From: "Hiroyuki Shimada" <shimaden@....jp>
Sent: Saturday, September 08, 2001 9:11 PM
> こんにちは。島田です。
>
> On Sat, 8 Sep 2001 14:28:18 +0900
> "hasegawa" <hasegawa@....jp> wrote:
>
> > メタファとは、日本語で「隠喩」です。これは比喩の一種です。
> > これは、作用を持っています。
...
> 村には道士がいて、儀式のときに八卦のステップを踏んで踊ります。その八卦
> というのは、木、火、土、金、水の基本要素で世の中が成り立っているという古
> くからの中国の考え方です(古代ギリシャでは地、水、火、風だそうですね)。
> 中国人は古くから、動物も土も水も命を持っていて、それぞれが会話をしてコ
> ミュニケートしながら生きていると考えてきたそうです。
> そして、世の中の出来事は、それらが複雑に絡み合って起こっていると考えて
> いたそうです。
ギリシャ哲学なんかもそうなんですが、単純なものと複雑なものを
同居させて捉えようという力を感じます。
#パターンなんかも、この単純性と複雑性の調停という側面が
#あるように感じています。XPはそれを実践で置き換えるのかな?
> 面白かったのは、道士がステップとして体で覚えることにより、八卦の難しい
> 理論を記憶しているという、記憶法としての儀式、踊りなのだなあと思った点と、
> すっごく複雑な世の中のあらゆる出来事を、木、火、土、金、水の 5 つの要素
> に圧縮して(シンプルにして)捉えることにより、頭を整理して物事を考えてい
> たのだなあという点です。
> 自然や社会の現象を、さまざまな要素(水とか竹とか動物とか)に命を設定し
> て、それぞれがコミュニケーションすることで世界が成り立っていると捉えてい
> ることです。
記憶、思考、認知の身体的側面とでもいいましょうか。
単純に、記憶が独立してあるのではなく、生きる目的のために、
手足はもとより、ありとあらゆるものを活用するのが知恵なんでしょうね。
> これがどう XP に役立つんだと言われれば、まだわからないのですが、昔から
> 人々は複雑なことをシンプルに、シャープに、スマートに捉える努力をしていた
> のだなあと思いました。
これは、ソフトウェアでも同じですよね、Simplicityはいつまでたっても、
重要で、忘れてはならない言葉ですね。
そういう意味では、メタファは、まさにシンプル+シャープ+スマートと
いったものを兼ね備えられるものですね。
> 少なくとも、特定の時代や地域では、八卦のような考え方が共通認識として知
> られていて、その認識をよりどころに、さまざまな立場の人がいろいろなことを
> 説明したり理解したりするのに利用していたということです。
> XP でいうメタファはこれに通じるのではないかと思います。
比喩、メタファ、レトリックといったものは、新しい世界を構築する
道具でもあるということかも知れません。そして、それ自体の秩序に
従って、展開していく、そんな感じがします。
-- 長谷川(hasegawa@....jp)