中村さん、
合木です。
理解した後半部分への返信です。
まず、全体的に、文章が練れてなくて、すみません。
On Sat, 08 Sep 2001 01:30:02 +0900
NAKAMURA Tadashi-san wrote:
:
> > そして、1)2)のメタファーに共通する考えとして、次のように考えています。
> >
> > t1) メタファーを導入する目的は、作ろうとしているモノを明確にしていくために起爆剤で
> > である。メタファーを導入することで、意見や考えを発散させて収束させる活動の中で
> > 具体的なものに近づいていく。
> 起爆剤かどうかはわかりませんが,システムの方向性を発散させないための具体的な
> ものだと思います.
> この『具体的なものに近づいていく』がmetaphorについていっているのであれば,
> 同意しかねます.metaphorは具体化する必要はないと思っています.
> #正しいmetaphorに変えていくというのはありえますが.
まず、「具体的なものに近づけている」が何を指すかというご質問ですが、
これは作ろうとしているモノであって、メタファーの事ではありません。
メタファーを導入することで、良質な議論の可能な状態を作り、さらに選ばれたメタファーが
秘めている方向付ける力により議論の積み重ねで「具体的なものへ近づけることができる」と
いうメリットもあるのではという事が書きたかったことです。
> > t2) メタファーが具体的であればあるほど、最初の発散させ混沌とした状態を作りだす起爆
> > 剤とはなりえず、相乗効果を発揮しあったアイデアがでる可能性は低くなる。
> > しかし、発散し難いメタファーが使われたならば、プロジェクトはスムーズに進む可能
> > 性はある。けれども、今までにないような製品を作り出すことは難しい。
> ちょっと,順序が変に思います.作りたいものがまずあって,それを表すメンバの
> 共有概念がmetaphorだと思うのですが.つまり,metaphorによって開発対象が変わる
> ようであれば,そのmetaphorは不適切なものと考えるべきではないでしょうか.
「metaphorによって開発対象が変わるようであれば,そのmetaphorは不適切なものと考えるべ
きではないでしょうか.」という点については、同意です。
補足させて貰えれれば、そのように考えてはいけないとはいっていませんし、考えていません。
また、「作りたいものがまずあって,それを表すメンバの共有概念がmetaphorだと思うのですが」
という点ですが、そういう効果もあると思っていますし、そもそも共有概念ではないとはいって
いません。
ここで言っているのは、メタファーが導入されることで議論が活発化し創造的なアイデアを引き
出す作用があるということを言っています。.........(A)
> > t3) メタファーが抽象的であったり曖昧であるほど、最初の発散混沌とした状態を作り出す
> > 起爆剤となりえ、相乗効果を発揮しあったアイデアがでる可能性が高まる。
> > しかし、収束不可能なメタファーが使われたならば、プロジェクトは座礁しえる。
> > けれども、今までにないような製品を作り出せる可能性がある。
> 発散しないためにmetaphorがあると認識しています.
理解しました。しかし、私は、賛成しかねます。
理由は、上記(A)と同様です。
> 顧客や開発者の開発システムに対する曖昧な点をある程度定めるためにmetaphorを
> 使用するのではないでしょうか.
metaphorのどういう働きで、「顧客や開発者の開発システムに対する曖昧な点をある程
度定めることができる」と考えられていますか? よろしければ教えてください。
> なので,なくてもあっても良いようなmetaphorは意味がないと判断すべきだと
> 思います.
この点については、賛成です。
# 念のためですが、私は「なくてもあっても良いようなmetaphorにも意味がある」とは言っては
# いませんし、思ってはいません。
> > メタファーにどの程度「曖昧なもの」を選ぶかどうかは、新規性あるものを作りたいかどうかで
> > 変わる。新規性があるものであれば、頭の中を揺さぶり議論が高まる曖昧さを含んだものが
> > 望まれる。
> >
> > # 「曖昧なもの」という表現は、いまいちです。よいのが浮かびませんでした。f^^;
> これも,metaphorを何を作るかに使おうとしている感じがします.
何を作るかを決めるためにメタファーを使うということは、考えていません。
「どのようなモノ(または、作り)にするかを考えるためにメタファーの導入は効果がある」
ということがいいたいことです。
> > そして、これは、1)と2)の二つのメタファーにそれぞれ言えると考えます。
> > つまり、今までにないアーキテクチャーを作り出したいのであれば、「(抽象さを含む)曖
> > 昧さ」が大切になると考えますし、今までにない製品を作りたい場合も2)の視点から同様と
> > 考えます。
> アーキテクチャを縛るmetaphorを導入するかどうかは最終的には顧客の判断だと
> 思います.縛る場合はアーキテクチャの領域まで希望があるということですから.
> そうでない場合は,アーキテクチャを縛るようなmetaphorは個々のケースのよるの
> ではないでしょうか.
おっしゃっていることは、理解できます。
しかし、僕の文章がうまく書けていないことが原因と思いますが、私の意見とどう繋
がるのかわかりませんでした。
「常にそうでないといけないとは書いていない」つもりです。ここで書いているのは、
「今までにないアーキテクチャーを作り出したい場合」の話で、その場合に上述した
ような効果があるがゆえにメタファーを導入するメリットがあると考えているという
ことを書いています。
では。
--
Shigeru Gougi
E-mail :ANC04864@....jp