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Date:  Wed, 05 Sep 2001 14:46:57 +0900
From:  Kenji Hiranabe <hiranabe@....jp>
Subject:  [XP-jp:02491] Re: Metaphor
To:  extremeprogramming-jp@....jp
Message-Id:  <20010905144657F.hiranabe@....jp>
In-Reply-To:  Your message of "Wed, 5 Sep 2001 14:09:56 +0900"	<20010905140956kawasaki@....jp>
References:  <20010905140956kawasaki@....jp>
X-Mail-Count: 02491

平鍋です.

例として,

C3 の給与計算システムプロジェクト → 「アセンブリライン」

工場の部品組み立てのラインに例えます.最終の製品は,給与明細
です.給与,保険,組合,資格,...など,さまざまな要素から
給与明細を組み立てるイメージです.

SETI の地球外生命体探索プロジェクト → 「蜂の巣」

インターネット上の空いている CPU を少しずつ出し合って,大量
のデータ処理計算をし,それを総合します.蜂が蜜を求めて巣を
出,蜜を探して巣に帰ってくるイメージです.

ところで,メタファーによるモデリングというのは,これからの1
つのモデリングの形態になる可能性を秘めています. OO2001 シン
ポジュウムで,Colin Potts 氏の "What Do Object Models Thinks
About Life?" という論文を読みました.

OOA を「現実世界をモデリングしたもの」と捉えるナイーブな物理
的存在論に基づくモデリングパラダイム,「モデリングは認知であ
る」という contextual な認知存在論に基づくモデリングパラダイ
ム(Lakoff のカテゴリ論に通じる),それから,進んで,メタ
ファーを人間のナレッジマネジメントの基礎と捉え,metaphorical 
な存在論に基づくモデリングパラダイムに到達します.

# この辺り,不案内です,どなたかフォローを.

XP の Embrace Change 本では,参照文献として,Richard Coyne の
"Designing Information Technology in the Postmodern Age -
From Method to Metaphor" が挙げられています.平鍋は未読です
が,メタファーには強い力があるのではないか,という予感がして
います.

以上