川崎です。
2001/06/21 13:50:12 +0900にYutaka Kamite <y-kamite@....jp>さんに頂いた
「[XP-jp:02043] Re: XP と ISO9001:1994との親和性」への返事です。
はじめまして、ISO9001とXPの関係については興味があり、勉強を始めたところです。
ぼちぼちメールしていきたいと思います。
y-kamite>上手です。
y-kamite>ちょっと、ISO9001関係者以外にはわかりにくいかな、と思って補足します。
y-kamite>
y-kamite>> ソフトウェアへのISO9001適用の定石である、「『ISOの設計』はテストまで」と
y-kamite>> 定義すれば、出来ます。
y-kamite>>
y-kamite>
y-kamite>ISO9001:1994 は、製造業のための規格なので、ソフトウェアへの適用に際して
y-kamite>は、『ISOでいう設計』をソフトウェア開発工程における「設計、コーディング、
y-kamite>テスト」とすることが通常行われています。
y-kamite>この目的は、設計、製造、検査の工程をまたぐ変更管理の問題を解決することに
y-kamite>あります。
y-kamite>この範囲のうち、テストを除外している企業もあります。
y-kamite>
y-kamite>この場合、XPの主要工程は、「ISOの設計」に相当します。ですから、必要な記
y-kamite>録は、設計検証・審査の記録、設計の妥当性確認の記録だけになります。これは、
y-kamite>毎日行っている業務の記録で十分です。
y-kamite>#受入テストとリリースが、製造・据え付け、最終検査になります。
y-kamite>
y-kamite>製造業スタイルの、設計図作成=設計と、ソフトの設計を同一工程として扱って
y-kamite>いるソフト企業も一部ですがあります。
y-kamite>この場合、XPの適用は極めて難しくなります。
このあたりのわかりにくさが、ISO9001:2000ではなくなっているように感じます
(とくに検査・試験の部分)
プログラミングを製造ではなく、設計・開発として扱えば7.3設計・開発にあたると思われます。
そうした場合、7.5の製造で記録としての管理が必要なのは、7.5.3の構成管理と7.5.4の顧客所有
物に関するものなので、XPの開発においてはそんなに問題にならないでしょう。
7章の具体的な項目は最後に示しておきます。
7.1 製品の実現の計画
7.2 顧客関連のプロセス
7.2.1 製品に関連する要求事項の明確化
7.2.2 製品に関連する要求事項のレビュー
7.2.3 顧客とのコミュニケーション
7.3 設計・開発
7.3.1 設計・開発の計画
7.3.2 設計・開発へのインプット
7.3.3 設計・開発からのアウトプット
7.3.4 設計・開発のレビュー
7.3.5 設計・開発の検証
7.3.6 設計・開発の妥当性確認
7.3.7 設計・開発の変更管理
7.4 購買
7.4.1 購買プロセス
7.4.2 購買情報
7.4.3 購買製品の検証
7.5 製造及びサービス提供
7.5.1 製造及びサービス提供の管理
7.5.2 製造及びサービス提供に関するプロセスの妥当性確認
7.5.3 識別及びトレーサビリティ
7.5.4 顧客の所有物
7.5.5 製品の保存
7.6 監視及び測定の機器の管理
ISO9001:2000の具体的な解釈については、下記が参考になりました。
http://www.juse.or.jp/renmei/spc/SPC_index.html
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川崎 寿之(Toshiyuki KAWASAKI) E-Mail:kawasaki@....jp