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Date:  Mon, 28 May 2001 13:18:57 +0900
From:  Kenji Hiranabe <hiranabe@....jp>
Subject:  [XP-jp:01945] Re: 総合テストに関して
To:  extremeprogramming-jp@....jp
Message-Id:  <20010528131857N.hiranabe@....jp>
In-Reply-To:  Your message of "Mon, 28 May 2001 08:55:56 +0900"	<002401c0e708$9267ba80$3e3b6c0a@handava50j>
References:  <002401c0e708$9267ba80$3e3b6c0a@handava50j>
X-Mail-Count: 01945

平鍋です.

On Mon, 28 May 2001 08:55:56 +0900,
"Tuyoshi Ushio" <t-ushio@....com> said:

 > ■総合テストに関して
 > ウォータフォール型で実践するときの総合テスト
 > の話になり、他のメンバーから、以下の質問が
 > でて、

 > Q1.各ストーリ毎の機能テストはわかったが、
 >   各ストーリを複数動かさないと発生しない
 >   ロックなどの問題の発見はどうするのか?
 > Q2.従来の総合テストのような実データの入った
 >   テストはどうするのか?

難しいですね.平鍋ならこんな風に答えて見ます.

A1. 機能テスト(受け入れテスト)は顧客が定義します.顧客は自分
が欲しいと思ったものが手に入るはずだ,という仮定をしないもの
です.つまり,欲しいと思ったら,それを保証できるテストを用意
します.XPでは,仕様は,「ストーリーカード」と「受け入れテス
ト」の2つで定義されます.よって,顧客が複数のテストを組み合
わせたテストが必要だと考えれば,そのテストを受け入れテストと
して定義します.

まあ,上は建前で,実際そのようなテストの必要性は開発側が気付
く場合が多いようです.また,顧客がテストを定義する,とはいっ
ても,日本での実践の場合はやはり開発側がリードしないと難しい
ケースも多いでしょう.

基本的に,顧客と開発はチームなのですから,誰かがそれが欲しい
と気付いたら,それはミーティングに持ち出さねばならず,そして
全員で解決を考えて行くのが実際的な気がします.

 > A2.XPのイテレーションの終わりには物件をリリースする
 >    が、それは本番リリースである。
 >    #つまり、本番データがある状態と思われる。

は私の考えと同じです.「本番」という 5m のバーを一気に越える
のでなく,1m, 2m, 3m と越えて行きます.しかも,越えるのが開
発側だけでなく顧客からも見えることが必要です.これは1つの
「期待管理手法」と言えます.

 > と答えたのですが、PJがスタートした当初から本番データ
 > が開発環境に入っていることは今まで殆ど無かったですし、
 > 実際に本番データをすべて想定する機能テストを書かないと
 > いけないのかな?とふと疑問に思いました。

リリースの計画を顧客と共に立て,各リリースでは,顧客に「ビジ
ネス価値」を提供するようにします.少しでも使ってもらえる部分
はないか,と考えます.

以上