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Date:  Sun, 20 May 2001 02:19:13 +0900
From:  Masayuki Takahashi <stealth@....jp>
Subject:  [XP-jp:01899] Re: ペアプログラミング 	[Re: 参加させていただきます ]
To:  extremeprogramming-jp@....jp
Message-Id:  <3B06AB11.29460E82@....jp>
References:  <3B054606.D10ECBC7@....jp> <200105181718.AA00010@....jp>
X-Mail-Count: 01899

高橋です。

falcon@....jp wrote:
> 
> ペアプログラミングはレビューの拡張という捕らえ方も
> できると思います。ソフトウエアの品質維持のためには
> レビューが有効という実績があって、ではずっとレビュー
> している状態を作ればよいのでは?という発想でしょうか。

 レビューの拡張ですか。なるほど。先日の「集中できる」と
いう特徴とは異なった視点ですね。どちらかというと、この
「レビューの拡張」の方がペアプログラミングの基幹となる
ような印象を持ちました。また、開発経験が異なる者同士が
ペアを組んだ場合「教育」という側面もあるでしょう。

 ペアを組むことにより、確かに品質は向上すると思うのです
が、ひとつの問題を解決する為に要する時間が増加してしま
うような気がします。
 例えば、実際の開発中に「文字化け」が発生したとします。
ペアを組んでいる片方の人間にしてみれば、その原因は明ら
かでも、もう片方の人間が「SJIS」や「Unicode」について
の知識を持ち合わせていなければ、その原因をいくら説明し
ても理解してもらえないでしょう。かといって、「SJIS」や
「Unicode」について語り始めてしまうと、話が拡散してし
まい、結果として多くの時間が費やされてしまったにもかか
わらず、結局「文字コード関連の書籍を読んでね」なんてこ
とになってしまいがちです。
 前述の例は「プロジェクトの開発物の仕様」に直接関係ない
ので反則かもしれませんが、現実問題としてこのような技術
的な問題に直面することも多いでしょう。かといって、教育
の為の時間をスケジュールに組み込む訳にもいきませんし、
「なんで?」と聞かれればその技術的な問題の原因を説明せ
ざるを得ないでしょうし、時間が過ぎていけばスケジュール
が気になってくるし、と考えてしまうのですが・・・。この辺り
はペアの組み方で解決するしかないのでしょうか?

> 私の場合は、人には「やってはいけない」と言っていることを、
> 自分ではやってしまう、ということが多々ありましたが、
> ペアプロだとそんなことはできませんね(^^;

これはよくありますねー。自分に対する戒めとしてのペアプ
ロということですね。:-)

> 現在実際にXPのプラクティスを導入して業務を行っています。
> まだ始めたばかりですが、ペアプロだから遅いということは
> ほとんどありません。少なくとも作っている内容を二人の人が
> 把握しているので、主にインターフェース部分でのすりあわせ
> の時間が節約できているように思います。

そうですか。そういったお話を聞くと心強いです。確かに作成
している内容を二人が把握していると、途中でインターフェース
の作り直しをするようなことは減るでしょうね。うん、これは
生産性を高める要素になり得ると思います。

> まだ全てをペアプロで、というわけには行かず、おおよそ半分
> の時間をペアプロしているような状況ですが、チームとしての
> 生産性は確実にアップしています。

> XPに参加して頂いている顧客の方の感想は、意外なことに
> 「安心感がある」ということでした。

うーん、こうやって現場の人の話を聞くと頼もしい。色々心配す
るよりも、実践してみるべきなのでしょうね。貴重なご意見、
ありがとうございました。

-- 
高橋 真之 
TAKAHASHI,Masayuki 

stealth@....jp