返事がおそくてすみません。
"hasegawa" <hasegawa@....jp> writes:
> パターンは既にあったオブジェクト指向の文脈上に現れたので、
> オブジェクト指向がパターンの本質を理解すると構図は難しいです。
> そういう意味で、やまのさんの言うようにスコープ*外*だと思います。
>
> ただ、オブジェクト指向は、何らかの再利用を唱えていたはずです。
> どの本を選ぶか迷ったんですが、手近なところで、Allen I.Holubの
> 『C+C++オブジェクト指向システムの設計と実装』にある文を抜き出します。
>
> 問題の全体を解決するために、汎用のサブルーチンのセットを使うことを
> OOPではコード再利用と呼んでいる。...私が言いたい点は、問題を一度
> 解決したら二度と解決する必要がないということである。これが再利用
> 可能コードの一般的性質で、いくつかのプログラムにリンクされるという
> ことではない。
ようやく、長谷川さんのおっしゃりたい事がわかったような気がします。:-)
オブジェクト指向方法論者の中に過度に再利用を強調する人々がいた。
再利用=機械的な利用と考えた人が多く、機械的にパターンを適用する事が
多かった。
という事なんですよね、きっと。再利用性の強調がオブジェクト指向の本質的
な問題なのか、単なる宣伝文句なので些細な問題と考えるかは、議論のわかれ
るところでしょうけど。:-p
> > XP が部品やパターンの画一的、機械的な再利用を否定しているとは思えません。
> > これもスコープ外だと思います。
>
> これは部品の見方のような気がします。ちょっときわどい表現もありますが(^^;、
> 自分達にあった選択の上で選択するのであり、一般的に再利用がいいとか、
> 将来を十分見越した設計・実装をしなければならないと言うことなんか、
> まずは無視しよう、という姿勢があるように思えます。
>
> #あるべきフォースに立ち返ろう、とでもいいますか。
なるほど、ここまでは同意できます。
> #そういう文脈にこそ、真のパターンが生まれると思い、
> #期待しているわけです(^^;。
>
> それに、画一的、機械的な再利用を否定していないなら、もっと
> 既存の良く使われている原理やパーツを利用するようにも感じます。
> #プロジェクトを立ち上げるなら、部品探しから始めるのが
> #巷でよくとられている戦略のような気がします(^^。
> これは私の*うがった*見方かも知れませんが、どこか自分達で
> 一からやろうという気がして仕方ありません。
うーん、こちらは長谷川さんの願望が強く反映された解釈のように感じます。
XP は再利用については否定も肯定もしないニュートラルな立場をとっている
と僕は思っています。
> > 結果的にそうなることはあるかもしれませんが、ここまで言いきってしまう
> > 事には抵抗があります。技術の本質を理解せずに機械的に利用するのは、
> > パターンとかソフトウェアに限った話ではなく、わりと一般的な人間の行動
> > のような気がします。
>
> 「わりと一般的な人間の行動」、私もその通りだと思います。しかし、
> それがだめなこともある程度わかっていると言うのが面白いですね。
実は、僕はこういう行動が常に駄目だとは思っていません。技術の本質を理解
しなくても機械的に利用でき、かつそれで満足できる結果が得られるのであれ
ば、それでも良いのではないでしょうか。重要なのは、状況にあった正しい選択
でしょう。
ただ、正しい選択ができるようになるためには、ある程度の経験や本質の理解
が必要で、そうすると単純に機械的に適用とはいえないわけで、矛盾しちゃいま
すね。:-p
-- やまの