上原と申します。XPメーリングリストのみなさま、
始めまして。よろしくお願いします。MLのやりとりは興味深く拝見させて頂い
ております。英語もXPも詳しくないので、いままで挨拶も遅れました。
あまの <amapyon@....jp> writes:
> > みなさんの周りでは、「作り込み」って言葉、頻繁に使うでしょうか?
> 使います。
私も作りこみと言う言葉は良く使います。
> お客さん「こういう機能が欲しいんだけど大変かなぁ〜」
> 私「結構作り込まなくちゃだめだから、難しくはないけど時間は
> かかりますね」
>
> なんて感じに使ったりします。この場合「作り込み」=「プログラミング」
> って、ニュアンスですかね。
僕の感覚では、
「作りこみ」=【1】なにかベースとなるものがあって、それに加えたりカスタ
マイズする形でのプログラミング
【2】プログラミング作業全体ではなく、包括的ではなく、抽象的
ではないもの。プログラミングの具体的過程、もしくは
プログラミング作業の各ステップの一瞬一瞬を想起させるもの
という2つのニュアンスがあります。あまのさんの例もまったく違和感ないの
ですが、お客さんの要望に対して、いままで作ることを想定していた機能範囲
に、付け足す、というニュアンスがあるから「作りこみ」がしっくりくる気が
します。
・来週からプログラムの作成を開始する予定です
・来週からプログラムの作り込みを開始する予定です。
この場合の作りこみは、すでに設計やプロトタイプ作成が終わっていて、
それをベースに開始する、という意味で【1】であり、
・私はプログラムの作成をしています。
・私は今、プログラムの作り込みをしています。
この場合の作りこみは【2】の意味です。
> tailor/tailoring は、「テーラリング」と、カタカナで使っています。
> tailor:テーラリングする
> tailoring:テーラリング
> 仕事上、プロセスに従ってシステム開発をしなくてはならないのですが、
> 必要に応じてプロセスを変える(手を加える、途中を省く)ことが出来ま
> す。そのときには「テーラリング申請書」なるものを書いて、プロセス
> を変えても良いか、お伺いを立てます。
> そんなこんなで、私個人は「テーラリング」でも、感覚的には変でない
> です。
>
> 「特化」という感覚もあります。
> グラフィック・アプリケーションのために、作り込みを行った数値
> 演算ライブラリ
> グラフィック・アプリケーションのために、「特化した」数値演算
> ライブラリ
この場合の描写しようとしている状況は、たとえば作りこみを行う前の状態の
数値演算ライブラリがあって、それを「作りこんで」派生バージョンとしての
グラフィック向け数値演算ライブラリを得る、ということで良いでしょうか?
ニュアンスの問題ですが、「グラフィック・アプリケーションのために特化し
た数値演算ライブラリ」だと、最初からそのようなライブラリがある、という
状況もあてはまりそうです。
「作りこみ」を「特化」の意味を含めて使うこともあると思いますが、その場
合でも「特化」した状況にするために「作りこみ」をやってる(既存の何かが
ベースとしてあって、追加的にコード作成作業を行う)ということを私は想像
してしまいます。
ここでいう追加的、というのは、純粋なコード上の「追加」ではなくても、実
質的には「変更」であったとしても、それをしなかった場合と比べて機能的に
差があり、今までにできなかったことができるようになったなら、それは追加
的なコード作成であり、「作りこみ」という言葉を使っていい理由になるとお
もいます。
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§NTTS○FT 技術開発部エレクトロニックコマース技術センター 上原 潤二 §
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