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Date:  Sun, 8 Oct 2000 12:57:09 +0900
From:  "hasegawa" <hasegawa@....jp>
Subject:  [XP-jp:01044] マップについて
To:  extremeprogramming-jp@....jp (extremeprogramming-jp ML)
Message-Id:  <00fb01c030db$ba5be6d0$88521dac@....jp>
References:  <39CC53F6.84FCED1D@....jp>	<011201c0255b$a9d58bd0$640aa8c0@....jp>	<00Sep26.130434jst.115202@....jp> <20001002130800V.u90156@....jp> <00Oct4.125110jst.115202@....jp>
Posted:  Sun, 8 Oct 2000 12:56:23 +0900
X-Mail-Count: 01044

(長谷川@テクノポートです)

マップについての意見、ありがとうございます。
私としては、余り深く考えずに使ってしまったのですが、
そこはMLのこと、何かあるのかもしれませんね。

----- Original Message ----- 
送信者 : firo <firo@....jp>
送信日時 : 2000年 10月 4日 水曜日 午後 12:51
件名 : [XP-jp:01032] Re: Config等について

> 矢崎です。
> 
> Yuji Yamanoさん wrote:
> 
> > こんにちは。遅いリプライですみません。
> >
> > firo <firo@....jp> writes:
> >
> > > > 今の所、私には皆さんのやられているものについて、全体像がよく見えず、
> > > > 何が部品なのかも良くわかりません。
> > > > #マップらしきものがないようですね。
> > >
> > > あくまでも私の考えですが、上記マップにあたるのは、XPでは
> > > メタファーなんでしょうね、きっと。
> >
> > 勉強不足で申し訳ないのですが、マップというのはどのようなものですか?
> 
> マップというのは、XPの用語とかではなく、長谷川さんが、システム
> の全体像を表現するもの、という意味でマップという用語を使われた
> のだと解釈しています。
> 
> #ちがっていたら、ご指摘お願いします>長谷川さん

#私も遅いリプライですみません。

いえ、その通りです。
何らかの取っ掛かりとなるものがほしかったので。
自分では、当たり前のように使っているのですが、
どうも他の人には特別な用語か何かのように聞こえるようです(^^;。
#ただ、私にとってマップの存在はかなり大きなもののようです。

以下では、ふと口からでたマップとはかけ離れるかもしれませんが、
少し述べてみます。

> ですから、システムを構成する要素やそれらの間の関係を
> 表現したものになるのではないでしょうか。それらを表現することで、
> 各要素が全体の中でどういう役割をもっているかを表現でき、かつ、
> 全員のコンセンサスを得ることができます。そこから何を部品にする
> かといったようなことも議論もできるようになるのではないかと、、、

マップ自体は、全体図や地図のようなものを指しますが、
その目的や機能となると、本当に多様だと思います。

上記の場合では、まず全体と要素という関係でマップがあり、
役割という観点で見ることにより、部品化を検討するとでもなるでしょうか。
また、「コンセンサス」という語があるように、参加する者の間で
合意がなされることが重要だと思います。
ただ、その合意には、描かれたマップを共有するということが
含まれていて、私としてはこれがコミュニケーションの基礎を
作り出していくと考えています。

#コミュニケーションの難しさとそれを克服する努力は
#いくら強調しても、強調しすぎということはないと思います。

> システムを構成する要素とは、プログラムとデータが中心だと思い
> ますが、他にもあるのでしょうか?(ハードまで表す必要があれば、
> それらも含みますね?)
> 
> また、少し動きを表現したければ、そうした表現もマップとして表現
> してよいかと思います。
> 
> さらに、概要レベルのマップもあれば、詳細レベルのマップもある、
> ということではないでしょうか?
> 
> 表現方法としては、UMLなどを使うことができると思います。クラス図、
> シーケンス図、配置図等々。。。
> 
> #以上が、マップについての矢崎の解釈です。

そうですね、様々なレベルが想定できそうですね。
私としては、関心の的となっているものが登場し、全体として
捉えられるものなら、それだけで価値を持つように思います。
ただ、私は「図としてのマップ」よりも「地としてのマップ」の方に
重点を置いているようです。つまり、それを図としてみるより、
何かをのせる背景として、利用するとでも言いましょうか。

自分では、データフローと呼んでいるのですが、
ネットワークが絡み出すと、全体の構成マップを作って、
各通信について1枚、構成マップを背景にして、
矢印でフローを描き、そして番号を振り当てます。
そうしてできた2、30枚の絵を見ていると
何となくフォースが見えてくるように思っています。

こういう設計の前段階では、ほとんどオブジェクト指向は
出てきません。どちらかというと集合論的な操作かなと思います。
#「何か」で良くて、オブジェクトと明言する必要を余り感じません。

多分、同じ背景の上に出来事を重ねていくことにより、
その地図が集積の場になるような気がします。

> RUP等、おおかたの方法論では、開発の最初のほうで、モデリングを
> します。対してXPでは、あまりモデリングというものが前面に出てきませ
> ん。XPでは、
> 
> ・メタファー
> ・対話
> ・ストーリ
> ・CRCセッション
> ・テスト
> ・コード
> 
> などで、* 設計 * を行うのですが、上記の中で全体像を捕捉する
> ものは、(消去法的に言って)メタファーになるのかな、と考えた次第で
> す。

私のいうマップも、おそらくモデリングの前段階で、
というかモデル化するための前作業と考えています。

全体像という観点では、メタファしか、包み込めないようですね。

> しかし、メタファーで、UMLで書くようなレベルで厳密なマップを書ける
> のか、あるいは、書くべきかは疑問の残るところです。

厳密なマップがどこまで必要なのか判りません。
イラスト地図のように、単に位相関係さえ保存されていれば、
問題ない場合もあることですし。

> やっぱ、変化を抱擁するわけだから、厳密なマップを書くというのが
> XPからしてみれば無駄なこと、ということなのかもしれません。

Alexanderの「マスタープラン」と絡ませると、
事前に厳密なマップを描くことは、不可能であるばかりか、
多分、間違っているのでしょう。
#と、ここで無理矢理Alexanderを登場させます(^^;。
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## テクノポート:長谷川(hasegawa@....jp) ##
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