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Date:  Thu, 03 Feb 2005 14:45:55 +0900
From:  Kiminobu Kodama <kiminobu-kodama@....jp>
Subject:  [modeling-dojo:00065] Re: 黒帯稽古の投稿をさせて頂きます
To:  modeling-dojo@....jp
Message-Id:  <200502030545.AA04879@....jp>
In-Reply-To:  <6.0.0.20.2.20050202134202.08576708@inetgw0>
References:  <6.0.0.20.2.20050202134202.08576708@inetgw0>
X-Mail-Count: 00065

 こんにちは,児玉@(株)エクサです。

平鍋さん,

 「[modeling-dojo:00054] Re: 黒帯稽古の投稿をさせて頂きます」のお返事させていただきま
す。

   >おもしろいですねぇー。合理化、というのは人間の思考が持つ1つの
   >特徴なのでしょうか。。。。

 自己防衛の機制ですね。なくてはならないけど,過剰だとやっかい。

   >実は、アジャイルプロセスなどの新しい考え方を受け入れることを組織が
   >強く抵抗することがあります。その1つの心理的な要因に、「リスキーな
   >成功」よりも「許される失敗」というのがあります。
   >
   >例が多いウォーターフォールや組織があらかじめ決めた方法に沿っていれば、
   >それで失敗しても許される、という「保身モデル」がそこにはある、という
   >のです。

 はい,私は日々これにやられています。新しい生産管理のための仕
組みを売って歩いている?のですが,事例はどのくらいあるのかと,
必ず聞かれます。事例がないとやらないんです。
 あと,誰が作ったのかと聞かれて,私が作りましたというとそれだ
けで結論が出てしまいます。外国製だと誰が作ってもいいみたい。

 じゃあ,どっちのリスクが高いんだといわれてもねぇ。「現在知ら
れている方法ではうまくいっていないんでしょ」。「いや,そんなこ
とはない。そこそこうまくいっている」と言われます。さっきは「問
題だって言っていたじゃない」。

 心理学的には,リスクの評価は非対称的とされています。フレーミ
ング効果(Tversky & Kahneman(1981))とか呼ばれます。
 http://www.ec.kagawa-u.ac.jp/~hori/data/chap3-2.html#3.2

 ま,理屈に合わないってことです。

 これは,「合理化」ではなくて,本人は気が付いていないんです。

#モデリング道場ではなくて心理学教室になりそうなので,これでや
#めます。

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児玉公信
 (株)エクサ SPBOMソリューションオーナー
       兼 技術部
 kiminobu-kodama@....jp kodamak@....org
         児玉流メール道 家元