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Date:  Wed, 09 Jul 2003 12:31:20 +0900
Subject:  【オブジェクト倶楽部:2003-04号】

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                          No.04 2003/07/09
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┣【イベント】XPアンギャ東京編募集開始!
┣【トピックス】Jude1.1リリース!
┣【UML入門】Judeで始めるUML [1]
┗【ツール】オープンソース探索譚 - Apache James 編 [2]

〇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【イベント】━
  〇   【イベント】XPアンギャ東京編募集開始!
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先週お伝えしました「XPアンギャ東京編」、詳細が決定しました。
日程は、8月5日(火)、6日(水)、この二日間に渡って開催されます。
場所は港区立勤労福祉会館。地下鉄の三田駅から徒歩数分の場所です。

XPアンギャ東京編の実施詳細および参加申し込みはこちらから。
http://www.ObjectClub.jp/eXtremeProgramming/angya1_5/index.html

(いりさ)

〇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━T o p i c s━
  〇  「Jude 竹ver1.1」が新しくリリース! 
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成長を続けるフリーのUMLモデリングツール、Judeの新バージョン Jude 竹 1.1
がリリースされました!

オブジェクト図が新たにサポートされました。また、パッケージの入れ子、限
定子、派生もサポートされています。
その他にもいろいろと改善されていますので、ぜひ最新版をご利用ください。
(岡村)

          Jude: http://www.ObjectClub.jp/Jude/
リリースノート: http://www.ObjectClub.jp/Jude/Release_Note.html
  ダウンロード: http://www.ObjectClub.jp/Jude/download.html

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┗【UML入門】Judeで始めるUML [1]

読者の皆さんはじめまして。Jude開発中の岡村です。
今回から、UMLとUMLモデリングツールJudeに関する記事を書いていきます、よ
ろしくお願いします。
Judeを使ってUMLの図を一緒に描いていける形式で、UMLの基本とJudeの操作ヒ
ントをお伝えできればと思います。

○ UMLって何?
大雑把にいうと、UML(Unified Modeling Language)はシステムの構造や振る
舞いを表現するための世界標準言語(仕様)です。いくつかの図の表記法が定
義されていて、主に分析や設計時において開発者が利用します。
UMLには主に次のようなメリットがあると思います。

・分析設計時の曖昧さを削減できる
 自然言語のみで仕様書を書くとどうしても曖昧な部分が多くなり、見る人に
 よって解釈が異なることが多くなります。しかし、しっかり定義されたUMLの
 図を書くことでより厳密に表現できます。

・情報交換しやすい
 ソフトウェア開発に関する多くの情報が、世界標準で表現力の高いUMLで説明
 されます。UMLを知らなければ設計に有用なデザインパターンなどを理解する
 のもちょっと難しくなります。また、設計情報をメンバに伝えたり議論した
 りする場合にも、共通の表記を利用することで意思疎通がしやすくなります。

やっぱり図のほうが頭に入ってきやすいことが多いですよね。私は、歴史が苦
手ですが、小学校の歴史の教科書が図ばっかりだったら、もっとわかったかも
しれないと思うことがあります。

○ Judeって何?
UMLツールは必須ではありません。ホワイトボードやノートに手書きすることも
よくあります。ただ、何回も書き直したり、きれいな図を印刷したり、ソース
コードと連携させたりしたい場合は、ツールが便利です。
UMLのツールはたくさんありますが、かなり高価ですね。
Judeは、現在無償公開されている、手軽かつ本格的なUMLモデリングツールです。

・手軽(無償公開、サイズは約2MB、直感的な操作方法、日本製)
・本格的(UMLメタモデルを管理、Javaのインポート/エクスポート、自動レ
 イアウト、無限回Undo/Redo)単なるお絵かきツールではなく、UMLのモデル
 を管理します。そのため、クラス図とシーケンス図間の整合性を保ったり、
 Javaソースをインポートし、クラス図を自動作成することも可能です。

Judeのアピールをもっと書きたいところなんですが、今回はこの辺でとめておき
ます。スナップショットや機能・特徴は、
http://www.ObjectClub.jp/Jude/jude.html
をご覧ください。

○ Judeの準備
Judeをインストールされていない方は、まずインストールしておきましょう。
J2SE1.4.1とJudeを次のページの説明に沿ってインストールしてみてください。
http://www.ObjectClub.jp/Jude/download.html
サイズも小さくインストーラもありますので、簡単にインストールできると思
います。
もし、うまく動作しない場合は、jude-info@esm.co.jp まで問い合わせくださ
い。つい最近公開されたJ2SE1.4.2でも大きな問題はないようです。

ではさっそく、Judeでユースケース図を書いてみることにしましょう、と思っ
たのですが、長くなったのでここまでにします。次回からは、実際にUMLの図を
書いていきましょう。(岡村)

最後におまけ。

○今日のUMLクイズ
UMLについて説明した以下の文のうち、正しいものに○、誤ったものに×をつけ
なさい。(正解は下のほう)
ア. UMLは、XMLの親戚である
イ. UMLは、JavaやC++といったプログラム言語に依存した仕様である
ウ. UMLは、ソフトウェア開発者の共通語のひとつといってもよい
エ. UMLは、ビジネスモデリングなどにも利用されることがある
 
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┗【ツール】オープンソース探索譚 - Apache James編 [2]

こんにちは。ko-chanです。
前回はApache Jamesの大まかな紹介をおこないました。今回は、実際に
Apache Jamesを動かしてみてメールサーバとして機能しているところまでを確
認してみましょう。
Mailetを利用したメールアプリケーションは今度にします(^^ゞ

1.最新版をダウンロードしましょう。
まず、Apache Jamesを動かすまえに、最新版をダウンロードしてきましょう!
最新版は、以下のURLからダウンロードしてください。
http://www.meisei-u.ac.jp/mirror/apache/dist/jakarta/james/binaries/james-2.1.3.tar.gz
これは、バイナリ(既にコンパイル済み)のモノですが、ソースからコンパイ
ルして みたいという方は、
http://www.meisei-u.ac.jp/mirror/apache/dist/jakarta/james/source/
からダウンロードして、ビルドしてください。

ここからは、バイナリをダウンロードしたものとしてお話します。

2.解凍しましょう
バイナリをダウンロードした人は、適当なフォルダにtarおよびgzipを利用して
解凍します。TARおよびGZに対応している解凍ツールを利用するとよいでしょ
う。
解凍後のフォルダをJamesフォルダとします。コマンドラインから行う場合は以
下のようにします。

$ tar zxvf james-2.1.3.tar.gz
※ソースからビルドした場合は、ビルド後に出来るdistフォルダをJamesフォル
ダとしてください。

3.一度動かしてみましょう
Jamesフォルダにbinフォルダがあります。その中にrun.batやrun.shなるものが
ありますね。これを実行すれば、Jamesが動作し、メールサーバ(SMTPおよび
POP3の各種サーバ)が動き出します。
心の準備をして一度動作させてみましょう。
シェルウィンドウを立ち上げ、run.bat(UNIXの場合はrun.sh)を実行してみま
しょう。

4.あれ??
あれ?なんかExceptionが沢山でませんでしたか??
※Exceptionが出ない人は5へ進んでください。
Exceptionを見てみると、「ポート番号が既に使われている」とか言われていま
せんか?これは、別のメールサーバが起動していることを意味しています。
ですからJamesを立ち上げる場合は、それらのサーバはストップするか?それと
もJamesを立ち上げる場合のポート番号を変更する必要があります。
Jamesフォルダ配下のapps/james/SAR-INF/config.xml内のsmtpserverおよび
pop3serverのportの値を変更することにより、サーバ起動のポート番号が変更
されます。
私はこれを8025および8110にそれぞれ変更しrun.batを再起動することにしまし
た。

5.パチパチ!
どうやら無事Jamesが立ち上がった見たいですね。早速メールサーバが動作して
いるか確かめてみましょう。その前に、ユーザをJamesに登録しておく必要があ
ります。

6.メールユーザ登録
Jamesにメールのユーザを登録するには、Remote Manager Serviceというものを
利用します。Jamesを起動した時に、SMTPおよびPOP3以外にもRemote Manager
Serviceというものが起動しているはずです。それにTELNETでログインし、ユー
ザの登録を行います。
接続は以下のようにします。

$ telnet localhost 4555

するとユーザおよびパスワードの入力を求められます。初期状態ではユーザ名
root、パスワードrootでログインできます。

ルートでログインし、adduserコマンドを利用してメールユーザの登録を行いま
す。詳しくはHELPをたたいてください。
例)jibunというメールユーザを作る。パスワードはjibunnopassword
$ adduser jibun jibunnopassword

7.テストメール
自分が利用しているメールソフトに、新しいメールアカウントを登録します。
登録するアカウントの情報には、6で登録したメールユーザの情報を入力します。
またメールサーバはSMTPおよびPOPともlocalhost。4でポート番号を変更した場
合は、そのポート番号も設定しておきましょう。それではテストメールを送っ
てみましょう。
テストメールなので、6で作成したメールユーザに送信する(つまり、自分に送
る)ようにしましょうね。

ちゃんとメール届きましたか??

今回は、ここまで。次は簡単なMailetを利用したメールアプリケーションの作
成に挑んでみましょう。(ko-chan)
 
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┗編集後記

こんにちは。編集人です。
今回は岡村さんの記事も、ko-chanさんの記事も、ボリューム感があったので、
ソルトレイク訪問記第3弾は次号にしました。(楽しみにしてた方、ごめんなさ
い)その代わり、アジャイルデベロップメントカンファレンスの報告レポート
の方、オブジェクト倶楽部での公開にむけて皆でがんばって製作しています。
お楽しみに。

XPアンギャの東京編、詳細が決まりました!
会場の港区勤労福祉会館は、私が働いている事務所のすぐ近くなんですよ。先
日、講師の天野さんと会場確保に行ってきました。外観はちょっとレトロな感
じ(笑)ですが、割ときれいな会場です。
(しかし、レトロさ故に、電源容量が・・・・(笑))
東京近郊の皆さん、ふるってご参加ください。

(いりさ)

 今日のUMLクイズの答え:ア× イ× ウ○ エ○

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■ 編集代表:平鍋  健児
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