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Date:  Tue, 12 Aug 2003 14:37:41 +0900
From:  Kenji HIRANABE <hiranabe@....jp>
Subject:  [XP-jp:04574] Re: [ 新刊情報 ]:  	適応型ソフトウェア開発
To:  extremeprogramming-jp@....jp
Message-Id:  <3F387D24.EDE4975F@....jp>
References:  <200308120509.AA00231@....jp>
X-Mail-Count: 04574

赤坂さん,山岸さん,
平鍋です.

> ># (翻訳中... 山岸さんファイトー)
> の山岸です。

呼ばれた気がして,今書籍のページ,

  http://ObjectClub.esm.co.jp/eXtremeProgramming/

を更新し,訳書の「適応型ソフトウェア開発」を入れておきました.
また,

トヨタ生産方式の考え方をソフトウェア開発に導入する,

   Lean Software Development: An Agile Toolkit 
   Mary Poppendieck/Tom Poppendieck
   Foreword: Jim Highsmith/Ken Schwaber 

と,テスト駆動開発の新刊,

   Test Driven Development: A Practical Guid 
   Dave Astels
   Foreword: Ron Jeffries 

も追加しました.


話題は変わって,Highsmith 本の感想ですが,特に
"Disipline of Market Leader, 1995, Treacy"
からの引用として,

    生き残れる会社は,3つの価値のうち,どれか一つを決めて,それに注力しないといけない

   1)operational excellence
   2)product leadership
   3)customer intimacy

というのが,印象に残っています.
このうち,1)には「コマンド・コントロール」型のプロセス最適化,ISOやCMMが合い
ますが,2はこの方向ではダメで,「リーダシップ・コラボレーション」型の
プロセス適応が必要とのことです.(AgilityとFacilitationですな)

私自身,経営にXPをどう売りこむか,ということに思いをめぐらしていますが,
「守りの企業,効率化のみ求める企業」に対しては,やはりXPは無理なのかな,
と思っています.そうではなく,戦略的な攻めの経営にこそ,XPが必要だと.

そういう意味で,

・リアルオプション理論を使った経営意思決定を伴う開発にXPを使う
・戦略投資に対する KPI (Key Performance Index)測定で,XPの有効性を説く

というのは,どうか,と最近考えているところです.

以上
-- 
Kenji Hiranabe
Eiwa System Management, Inc.
hiranabe@....jp
+81-776-25-8488