Index: [Article Count Order] [Thread]

Date:  Fri, 10 Jan 2003 21:45:14 +0900
From:  家永英治 <e-ienaga@....jp>
Subject:  [XP-jp:04018] Re: アンラーニングとダブル・ループ学習 (was 知識創造企業 ( 野中郁次郎) と XP/Agile)
To:  extremeprogramming-jp@....jp
Message-Id:  <B0000092960@....jp>
In-Reply-To:  <iss.14f0.3e1cbeaf.c6df1.1@....com>
References:  <iss.14f0.3e1cbeaf.c6df1.1@....com>
X-Mail-Count: 04018

家永です.

アンラーニング,ダブル・ループ学習
私も関心があります.

開発プロセスを例にとれば
 ウォーターフォール開発に過剰適応した組織・個人が,要求の変更に対して,
シングルループ学習では対応できずに失敗する.対処は,ウォータフォールと
いう枠組みを組織・個人が勇気をもって学習棄却し,新たに反復開発という枠
組みをダブル・ループ学習し,それからシングルループ学習で向上するといっ
たところでしょうか.

計画者ー実行者の構造を例にとれば,
 計画者-実行者の完全分離の構造に過剰適応した組織・個人が,計画者-実行
者の対立や社会の変動等に対してシングルループ学習では対応できずに失敗す
る.対処は,???(いまだ解決されていないが,ラーニングオーガニゼーシ
ョンなどが候補?)
といったとこでしょうか.

XPに関して,アンラーニングやダブル・ループ学習は、XPの初期段階でも重要
と思います.
例えば,オンサイトユーザは,旧来,品質納期コストに関するWin-Lose関係を
前提にした交渉を学習棄却し,Win-Win関係を前提とした協調関係を築く能力
をダブル・ループ学習することが求められると考えられます.

オンサイトユーザは,顧客・開発者の2者の意識変革を必要とし,リファクタ
リングやテスト駆動開発に比べ,学習棄却が難しいのが特徴だと思います.


参考
http://zhangyi.tripod.co.jp/research/exam/learning_org.html


以上です.

////////////////////////

家永英治
ienaga6@....jp

////////////////////////