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Date:  Tue, 18 Jun 2002 08:43:28 +0900
From:  HAMAI Kyoichi <k-hamai@....com>
Subject:  [XP-jp:03532] Re: Doclet でテスト一覧生成
To:  extremeprogramming-jp@....jp
Message-Id:  <iss.1b7.3d0e7423.1e95c.1@....com>
In-Reply-To:  <20020614130332.6CE0.T_YOU@....jp>
References:  <20020614130332.6CE0.T_YOU@....jp>
X-Mail-Count: 03532

濱井です。
2002/06/14 13:12:57 +0900にt_you@....jpさんが送られた
メールに関する返信です。

>> あくまで相対的にですが。ISO9001は信頼性重視生産性軽視、XPは信頼性軽視
>> 生産性重視だと思います。
>> XPで信頼性を重視した開発ができないとは思いませんが、XPらしさといった
>> ものは薄れると思います。
>う〜ん、そうでしょうか・・・
>相対的であってもXPが信頼性軽視とは思わないです。
>と言うより逆に信頼性重視ではないでしょうか。
>
>回帰テストを徹底して行ったり、YAGNIの精神で必要最低限の実装を
>行ったりするのは、堅固なアプリケーションを構築する為の手段
>だと思います。

XPの場合、信頼性を高めるというよりも、ある程度以上の信頼性を確保する
という方が適切だと思います。欠陥が多いとXPのように変更を繰り返す
と欠陥が欠陥を生んで収拾がつかなくなるおそれがあります。

ソフトウェアの変更には、常にミスが入り込む危険性があります。
信頼性を高めるためには、可能な限りソフトウェアを変更しないように
すべきであり、「変化ヲ抱擁セヨ」というXPの考えと対立します。


>XPにおいて生産性は、信頼性を高める事で結果的には
>生産性も高まる、と言うような考え方だと思っています。

ある程度までは、信頼性と生産性は両立しますが、それ以上に信頼性を追求
すればコストが急激に上昇することになります。欠陥のないソフトウェアを
開発する方法は未だに見つかっておらず、近い将来見つかる可能性も
ありません。したがって、ある程度以上欠陥を減らすには、欠陥を捜して
見つかった欠陥を慎重に修正するしかありませんが、欠陥を捜すコストは
組み合わせにより急激に増大しますから、信頼性を高めようとするとコストが
急激に上昇することになります。