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Date:  Sun, 20 Jan 2002 23:28:52 +0900
From:  "Sakai Ryoji" <mrsa@....jp>
Subject:  [XP-jp:03048] RE: 生産量 (was CMM     と XP)
To:  <extremeprogramming-jp@....jp>
Message-Id:  <000301c1a1be$c8e084e0$f703a8c0@694xt>
In-Reply-To:  <000901c1a0bd$38fef2a0$4813fea9@....jp>
X-Mail-Count: 03048

どうも、さかいです。こんにちは。

> -----Original Message-----
> From: M.Horiuchi [mailto:horiuchi@....jp]
> Sent: Saturday, January 19, 2002 4:45 PM
> To: extremeprogramming-jp@....jp
> Subject: [XP-jp:03044] Re: 生産量 (was CMM と XP)
>
>
> >  今までのメールのやりとりを見ていたイメージでは、Horiuchiさんたちが
> > まず「製品としての完成度」を選ぶ立場、濱井さんたちがまず「期間」を
> > 選ぶ立場、という感じがしているんですが、本当のところ、どうなんでしょ
> > うか?
>
> 「製品の完成度」が何を意味するかですが、
>   a. バグとかそもそも商品として成り立たないほどの機能の欠落
>      (保存できないワープロとか)が少ない
>   b. おそらく市場が求めるであろう多機能性や性能(速度とか画質
>      とか)を満たしている
> としましょう。
>
> aとbであればaを優先するのは当然と思います。完成してこそ商品
> になるのですから。
>

 了解です。aは最低条件として。あたりまえ

> bと期間のどちらを優先するかについては商品戦略の領分ですから、
> それらを担当している方々とのお話し合いになるのではないでしょ
> うか。それこそ製品の「価値」が最大になる点を「推測」して決め
> ることになるのではないかと。
>

 これに関しては、「相手(顧客)のビジネス」ではなく、「自分の
ビジネス」として考えると、極端に言ってしまえば『「開発期間が
半年ぐらいで、あるものを作ってくれという(曖昧な)要望だけでは、
コミット(契約)できない』ということですよね?(まあ、この話は
妄想というか「理想論」とさせていただきたいので、実際問題こう
いう状況になったときに、この言い分が許されるかどうかは別と
して、、、。)

 でまあ、たとえば顧客の所へ出向いて、「これだけじゃあよくわから
ないので、もうちょっと細かくお話をお伺いさせてください。。。」と
いって、もうちょっと詳細をつめてから、「あ、これは半年でいけそう
ですから、この内容で開発を行いましょう」とか、「このままでは、
絶対半年で開発は無理ですが、ここらあたりの機能を削ってしまえば、
なんとか半年でいけるとおもいます。この内容で開発させていただいて
よろしいでしょうか」などと、具体的な「機能」を決めてしまって、
作業量を見積もってから『コミット(契約)』する、ってことですよね。


 ちょっと視点を変えて「期間」を重要視してコミットすると、こんな
感じになるのではないでしょうか?

) どーせ仕様なんてころころ変わるんだから提示された期間にお互い
) 合意した機能を開発することにはコミットしましょう。そのかわり、
) 前倒しで開発できたら前倒しした期間分の報奨金をください。
)  あなたがたの案件ははやければはやいほど価値を増すんですよね。
) もちろん、開発が遅延すればその遅れた期間分の罰金をこちらが
) 払います。ええ、私の胃なり内臓を売ったりしてでも必ず払います。

 ...めちゃくちゃ極端な例ですけど(^^;。たとえば、ですよ。たとえ話。

 体張ってますからねー、顧客との合意は文字通り人生を賭けた戦いに
なるでしょうねー。勝てばバック(儲け)は大きいし、負ければそれ
こそみぐるみ(内臓含めて)はがされる。いやはや。

 規模なんざあ関係ない、顧客にゃー半年後に製品化しなければならない
理由がある。それをやらずしておけるかやエンジニア、失敗したらこの
体さしあげましょう、ってな感じで。
#  そのかわり、価値を増やしてあげられたら、そのぶんきっちりお代は
# いただきますよ、って。

 で、元にもどって、私の濱井さんがおっしゃっている『ソフトウェアの
「価値」で儲ける』といえば、こういうイメージなんですけど、実際の
ところ、どうなんでしょう?教えてください。

> aと期間のどちらを優先するかは、普通計画立案の段階では問題に
> ならないのでは。おそらくすべての人がaが絶対条件であるという
> でしょう。問題になるのはさまざまな予測がはずれるためですか
> ら、開発の終盤戦でしょう。
>

 ちょっとまあ極端な例を出してしまったのですが、要は最初のコミットの
段階で「こっちが売り込む」ことができる、ってことなんですよ。

 いいほうにはずれたら、お金ください。悪いほうにはずれたら、お代は
チャラでいいです、みたいな。これもひとつの「ビジネス戦略」だと考えて
います。まさに「ビジネス価値」に対価を要求する、ってことになるかと。
#  で、もらったお金は開発者に全部還元、と。こりゃーやる気でますよ。
# もう開発者が体壊すぐらいに。←それじゃあもともこもないけど(^^;。

 濱井さんが主張されたいことは、こういうことではないかと推測します。
#  あんまりメールからは、そう読めないんですが、いろいろ推測していた
# ら、自分の中でこういう感じにまとまりました。
# どうでしょう、濱井さん?

 ただし、これの前提としては「期間どおりにできることは普通」っての
があります。(現状それができていない場合には、机上の空論にすぎない
でしょーね。)

 『どう「期間どおりにできることは普通」にするか』と、『期間どおりに
できるのはあたりまえ、さらにどうお金儲けするか』、うーん、CMMあた
りを語っているうちはまだまだ志が低い、っていうことでしょうか。

 Boys be ambitious!


# 札幌行きたい(^^;。雪祭り〜。

 では、また。

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 Sakai Ryoji (mrsa@....jp/mrsa@....jp)
                                                  from Saitama, JAPAN
PS.
 技術者人生かけて、一回ぐらいはこういうデカい勝負してみたいんです
がねー、その前に"勝てる"技量を身につけないといけませんね。

PPS.
 最後に書くのも何ですが、メトロジは「価値にお金を払ってもらう」方が
より重要になると思います。価値を客観的に評価するためには。評価手段を
LOCやFPとかで代用するかどうかは、「契約」が決めることであって、
それを最初から正しくない指標として否定すべきことではないと感じます。